こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は81話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
81話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- スペシャルゲスト
「可愛くて綺麗な少女だね。首都にあんなレディがいただろうか?」
「どこかで見たような少女だけど、どこでだっけ?」
人々はマリを簡単に見分けることができなかった。
侍女服を脱いで綺麗に着飾った彼女の姿から普段の姿を見つけるのが難しかったためだ。
今の彼女は誰が見ても可愛くて綺麗だった。
最高の美人とは言えなくても、清らかで可愛い彼女なりの魅力が感じられる。
「ちょっと待って・・・、フォン・ヒルデルンじゃないですか?」
「あ、本当?そういえばそうみたいですね」
誰かの話に人々は目を丸くした。
皆が侍女服姿の地味な姿から変貌した彼女を見て驚いた表情を浮かべる。
一方、マリは人々の視線が自分に集中すると恥ずかしい表情をした。
このような関心には全く慣れていなかったのだ。
その瞬間だった。
ラッパの音が鳴り響く。
「皇太子殿下の入場です!」
普段より早い皇太子の登場に人々の視線が入り口に集まる。
皇太子は特に誰かと行動せず、一人で宴会場に姿を現した。
「皇太子殿下にお目にかかります」
宴会場の音楽は一瞬で止まり、全員が皇太子に礼を述べる。
皇太子は礼を受けた後、まるで誰かを探すかのように首を横に振った。
そして彼の視線がキエルのエスコートを受けているマリに正面から突き刺さる。
「・・・」
マリは中途半端な姿勢をとった。
距離はかなりあったが、彼が自分自身を見ていることは明らかだ。
鉄仮面の下に現れた彼の目つきには、とても不便な様子が見られる。
彼の目がマリの顔に、そして綺麗なドレスに、最後にキエルの手を握っている彼女の手に移った。
キエルの白い手袋の上に置かれた彼女の手を見た瞬間、ラエルの瞳から伝わる不便さは極に達し、マリはどうしたらいいか分からない表情を浮かべる。
(ど、どうしよう)
もちろん、マリが特に悪いことをしたわけではない。
宴会で誰のエスコートを受けても、それは彼女の自由だから。
しかし、皇太子のあんな目つきを受けると、何か非常に間違ったような気がしてしまう。
その時、キエルが自分の上に乗っていた彼女の手をギュッと握る。
彼の強靭な手は彼女に気にするなと言っているようだった。
「・・・」
ラエルはその姿を黙って見て、首を傾げて上座にある自分の席に上がる。
何か不愉快そうな彼の姿に、事情を知らない人たちは首をかしげた。
「新年の宴会を始めるように」
「はい、殿下」
皇太子の手振りとともに新年の宴会が始まる。
まず聖堂の枢機卿が祈祷文を朗読してその手続きを見守り、皇居オーケストラ団の新年祝賀音楽公演が続いた。
楽章のバハンが指揮棒を強く振り回すと、高くて力強いティンパニの声が音楽の始まりを知らせる。
新年の宴会にふさわしい楽しくて明るい前奏曲なので、宴会に参加した人たちはリラックスして音楽を楽しんだ。
「いいですね」
「ええ、やはり皇居楽団の楽章、バハンです。素晴らしいですね」
人々は優れた音楽を奏でる楽章バハンを褒めた。
ところが、観察力の良い数人はオーケストラ団に何か違和感を感じる。
壇上の中にピアノがぽつんと置かれていたのだ。
「あのピアノは何でしょうか?」
「今回の前奏曲が終わった後、マエストロ・バハンが演奏するのでしょうか?」
使わないピアノをあえて宴会場に持ってくる理由はない。
人々は今回の曲が終わった後に続く楽章バハンのピアノ演奏を期待した。
まもなく曲が終わり、次の曲を演奏する番が来た。
楽章のバハンが続いて演奏する曲を紹介する。
「次に続く曲はピアノ協奏曲、「祝福」です」
予想通り、今回はピアノとオーケストラの共演。
人々は素晴らしい前奏曲を聞かせてくれた楽章バハンのピアノの腕前を期待した。
ところが、バハンは意外な言葉を口にする。
「今回の演奏のために特別な演奏者を招待しました。私とは比べ物にならないほど優れた音楽的素養を持った方で、今回の新年宴会を輝かせてくれる演奏者です」
人々は怪訝な表情を浮かべた。
楽章バハンが演奏するのではない?
「誰だ?」
「そうですね?ドイツ地方から有名な音楽家を招待したのでしょうか?」
やがて楽章のバハンが演奏者を紹介した時、人々は驚愕せざるを得ない。
「今回の協奏曲のピアノソリスト、フォン・ヒルデルンです!」
「・・・!」
フォン・ヒルデルン、マリがピアノ奏者だったのだ!
「いや、フォン・ヒルデルンがピアノ演奏を?」
もちろん、彼女がある程度ピアノを弾けるという話は聞いていたが・・・。
宴会場が騒めき始める。
マリがどんな音楽の実力を持っているのか知らない人たちは不審な目で彼女を眺めた。
ラエルの嫉妬が分かりやすいですね。
キエルも負けじと対抗しています。
今回のピアノ奏者はマリですが、どんな協奏曲を聞かせてくれるのでしょうか?