公爵邸の囚われ王女様

公爵邸の囚われ王女様【49話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。

今回は49をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【公爵邸の囚われ王女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

49話 ネタバレ

公爵邸の囚われ王女様【48話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 今回は48話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 元婚約者からの忠告

「私たちも幼い頃はああやって過ごしていたと思うけど。覚えていますか?」

「・・・殿下」

マクシミリアンは固い表情で丁寧に腰を下ろした。

王妃デビナは身軽な身なりで女中一つなく廊下を楽に歩いていた。

どう見ても臣下の家でするにふさわしい行動ではなかったので、マクシミリアンはやや不快な口調で話した。

「今は一人で歩くのに適した時間ではありません」

「あ、ごめんなさい、マックス」

デビナはぎこちなく微笑んだ。

「分かったら早く帰って・・・」

「しかし、仕方がありませんでした。言いたいことがあったんです」

その言葉とは、彼女に従う侍女たちの耳に入るには向かない話のようだった。

マクシミリアンはきっばりと答える。

「それでは、明日の午後、クエンティンと一緒にお伺いします」

彼にとってデヴィナは弟の妻だった。

それだけでも、別途会うことは避けなけれはならないはずだ。

ましてや彼女はかつてマクシミリアンの婚約者だった。

これを覚えている人が少なくないので、マクシミリアンは余計な誤解はできるだけ避けたかった。

いや、本当は・・・もしブリエルが気にしないか気になっていたのだ。

『私が王妃様に邸宅を見物させてあげようと思って!どこをお見せしたらいいですか?ドキドキします』

・・・もちろん今日の昼のウキウキする反応からしてはちっとも気にしていないようだったけどね。

「それでは、失礼します」

マクシミリアンは苦笑いを浮かべながら振り返る。

しかし、なぜかデビナは諦めず、彼のそばにぞろぞろとついて行った。

「他の人には聞かせることができない秘密の話なんです」

「私は王妃様と秘密を交わす間柄ではありません」

「どうか聞いてください、マックス。ね?」

彼女が周囲を騒がせ続けると,マクシミリアンはどうしようもなく立ち止まった。

むしろ早く聞いてから送ってしまった方が良いと判断したのだ。

「簡単にお話しください」

「グレゼカイアの王女を本当にずっと育てるつもりなのですか?」

「はい」

「マックス、私もあの子が賢くて可愛いということは分かります。しかし、これはあなたのために言っていることです。嫌われる覚悟までして」

デヴィナは彼の手を強く握り、まっすぐ彼を見上げた。

「王女の死刑を執行しなさい、明日にでも」

「・・・」

マクシミリアンはしばらくデビナをじっと見る。

もちろん、彼女のとんでもない話を少しも考慮しているわけではなかった。

ただ、なざこのようなことを言うのか、その中身を推し量るだけだ。

「お願いです、マックス」

「そうはしません」

「殿下がなぜクラリスの後見人を自任したのかご存じですか?」

彼女は声を低くした。

「私がそうしてほしいとお願いしました」

「いいえ、マックスは公爵家の後援を許してくれと言っただけです」

「結局、違いはありません」

いや、むしろ良かった方だ。

位置が曖昧なシェリデン公爵よりは、王の後見人になった方が、子供の教育環境のためにははるかに良かった。

今やクラリスは自分が望むなら、修道院でも学術院でも行って学業を続けることができる。

たとえ18歳の誕生日までの短い自由だとしても・・・。

「殿下はクラリスが素晴らしい成果を出すことを心から期待しています。どうしてそうするのか本当に見当がつきませんか?」

「もともと優しい方です、殿下は。幼い頃からずっと」

「あの方は・・・望んでいるのです」

デビナは両拳を握り締めたままマクシミリアンを見上げた。

「マックスがその子を愛するようになることを望んでいると!」

「・・・」

想像もできなかった答えにマクシミリアンは答える言葉さえ思い浮かばなかった。

「普通の子供でもその年齢の時は成長が目覚ましいものなのに、クラリスは頑張りたいという意志まで持っています」

「それは」

「そこに伝える翼をつけてくださったんです。与えられた時間内に最も高い場所に飛び上がれるように。あなたは勤勉な方なので、その成長をすべて見守るでしょう」

「・・・」

「マックス、私は知っています。あなたは高く舞い上がった子供を誇りに思うようになるでしょう。そして結局は・・・」

今や彼を見つめるデビナの目には涙まで滲んでいた。

「心から愛するようになるでしょう」

 



 

その時、少し開かれた廊下の窓越しにクラリスの笑い声が聞こえてきた。

マクシミリアンはその陽気な声にしばらく耳を傾ける。

「殿下は見たいのです。クラリスを愛するあなたが、あの子の首を打つ姿を・・・」

「王妃殿下」

マクシミリアンは彼女の話をきっばりと切り捨てた。

「マックス、どうか私の言うことを聞きなさい!今ならまだ遅くないです。早くあの子を・・・!」

「とりあえず、その呼び方から直していただきたいと思います。王室の家族はお互いを軽く呼びません」

「マックス!」

「・・・」

「・・・シェリデン公爵様」

「ええ、また殿下の意中が何であろうと、私は気にしません。私はただ全てのことが法律の枠内に収まれば満足します」

「あなたが傷付くと思いますよ!?」

「・・・」

マクシミリアンは答えなかった。

「私が公爵様にこんなことを言う資格はないでしょうが・・・」

彼の意中を察して、デヴィナは改めて頭を下げる。

「あの時のことは今からでもお詫びしたいです。私が深い傷を負わせたことは知っています」

彼女が言う「あの時」とは、婚約者だったデヴィナがある日突然彼の弟と結婚したことを話しているようだった。

「その傷が苦しくて、どんな女性でもつかまえて結婚されたということと、今でも私を信じられないということも。しかし、これは事実です」

「少し・・・間違っていらっしゃるようです」

マクシミリアンは彼女の誤解を指摘した。

「私は『どうでもいい』女性と結婚していません。私の妻は非常に素晴らしく、愛らしい人物です」

「・・・」

「もっとも、当時の事が私に傷として残った事はありませんでした」

「でも、私はあなたの!」

「それは家門で決めたことでした。あなたと私、誰もその関係に心を込めなかったことを覚えているでしょう」

デビナの顔がしばらく暗くなった。

どうやら彼の言葉に傷でも負ったようだったが、マクシミリアンはあえて自分の言葉を訂正しなかった。

彼らの婚約は誠実ではなかった。

デビナは多くの男性ときわどい関係を遊戯のように楽しみながら時間を過ごし、マクシミリアンはこれを傍観した。

「あの子には・・・いつも優しかったくせに」

彼女が久しぶりに口ごもって言った言葉は、彼の遠い記憶に触れる。

2人ともわずか6歳の年齢だった時代、マクシミリアンには心から妹のように可愛がっていた女の子がいた。

マックス。

彼を呼ぶ短い呼び方も実はその子から始まった。

それ以前は誰もマクシミリアンをそれほど親しく呼んでくれなかった。

「サンサンは・・・」

マクシミリアンがその愛称を呼ぶのもほぼ数年ぶりのことだ。

にもかかわらず、彼は6歳の少年時代の喪失を思い出す。

もうかなり鈍くなったと思っていたのに・・・。

「かわいそうな子です。カーノフ作家の唯一の娘がそんなに行方不明になるとは誰も知らなかったからだ」

セシリア・カノー。

彼女こそマクシミリアンの本当の婚約者であり、最も近い友人だった。

たとえ短い時間だったとしても。

 



 

セシリアはわずか14歳で完全この世から失踪した。

今までその遺体さえ見つけられなかったせいで、カノー侯爵夫妻は今も娘が生きているかもしれないという希望を手放せないまま生きている。

完全に半分・・・気が狂ってしまったまま。

「確かに、カノー侯爵夫人は、グレゼカイアから来た外国人でしたね」

マクシミリアンはデビナの指摘に苦笑いした。

まさかクラリスの姿から重ねてみると思ったのだろうか。

「・・・これからは本当に亡くなった方が良いです」

「私の話を真剣に考えてみてください」

「はい?すぐに死刑を執行するなら、どんな理由を作ってでも私が特別許可を下すことができます。法の枠の中でいくらでも子供を殺すことができる・・・」

「これについてはもうお答えしましたので、これで失礼します、殿下」

マクシミリアンは最後まで彼女の言うことを聞かずに振り向いた。

「ちょっと待ってください、マックス!」

するとデヴィナが彼の腕を強くつかんだ。

「どうか聞いてください。私は本当にあなたのことが心配で!」

彼女の声が高くなった頃には階段とつながった廊下の中央で人の気配と共に小さな明かりが見えた。

自然にデヴィナとマクシミリアンが同時にそこを振り返る。

ブリエルがランプを持ったままそこに立っていた。

「・・・あ」

彼女はあっという間に青ざめた顔になり、すぐに腰を深く下げる。

「すみません、すみません!」

それは一体何に対する謝罪なのだろうか。

マクシミリアンがその疑問に対する答えを思い出す前に、ブリエルは慌てて再び階段の下に走ってしまった。

「ああ、まったく。どうすればいいですか?」

困ったように話すデビナの声には、なぜか笑いが混じっていたようだ。

マクシミリアンは彼女につかまった腕を激しく振り払う。

多少無礼であることは分かっていたが、率直に言って、もうこの女性と一緒にいたくなかった。

「・・・」

粘り強く再び腕がつかまったが、これを振り切るのは彼にとってとても簡単なことだった。

「マックス!」

すぐ後ろから切実に呼ぶ声が聞こえてきた。

マクシミリアンは振り向くことも、足を止めることもなかった。

 



 

マクシミリアンとデビナの婚約は、本人たちが望んでいたものではなかったのですね。

デビナの印象も大きく変わりました。

セシリア・カノー、その女の子がマクシミリアンの初恋の女性のようです。

ブリエルの誤解を解くことはできるのでしょうか?

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