継母だけど娘が可愛すぎる

継母だけど娘が可愛すぎる【39話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。

今回は39をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 



 

<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>

子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。

しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!

可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。

「君がブランシュの心配をするとは面白いな」

クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!

「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」

「謝らなかったら?」

「今夜、殿下の寝所へ伺います」

アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。

ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。

セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。

クララ:新人侍女。

ミラード:セイブリアンの側近。

ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。

ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。

ヴェリテ:真実を告げる鏡。

ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。

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39話 ネタバレ

継母だけど娘が可愛すぎる【38話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 今回は38話をまとめました...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 毎晩の約束

「泣かないでくれ、アビゲール。あなたを泣かせるために持ち出した話ではないのですから」

泣きじゃくっていると、冷たい何かが頬に当たる。

それはセイブリアンの手。

私の頬に手が触れると、彼の震えがひどく感じられた。

それにもかかわらず、彼は私の涙を拭いてくれる。

「・・・申し訳ありません、殿下」

「何がですか?」

「ダンスを勧めたことです。これ以上は殿下に強要しません。二度とあのように寝室には入りませんので」

私が彼の寝室を奇襲した時、彼が微かに動揺したのを思い出した。

あの時はあの姿を見て告訴しようと思っていたが、今は過去に戻って私を引き摺り出したいくらいだ。

 



 

どれだけ時間が経ったのだろうか。

暗くてもセイブリアンの存在は、ハッキリと感じられた。

そして、彼の声も。

「私が事情をもっと早く話していれば良かっただけなのです。妻が夫にダンスを申し込むことも謝ることではありません。そして寝室は・・・」

セイブリアンがしばらく躊躇ってから話を続ける。

「跡継ぎを作ることは難しいですが、踊ることでしたら・・・。練習すれば手を握ることぐらいは出来ると思いますので」

彼が恐る恐る手を差し出してくる。

「アビゲール、私と手を繋いでいただけますか?」

なんとなく少年のセイブリアンが手を差し伸べたように見える。

幼いセイブリアンの手を握ってくれたのは誰だったのだろうか?

注意深く彼の手を握る。

彼が十分に突き放せるほどの力で。

手を握ると、セイブリアンがビクビクしているのが感じられた。

そうして数十秒が流れる。

彼は火で熱した鉄の取っ手を持つ人のように苦しそうだ。

震えと冷や汗が伝わってくる。

セイブリアンが目を閉じたまま、痛みに耐えているのが感じられた。

それでも彼は手を放さない。

 



 

「殿下、ご無理はしないでください」

この短い間に、セイブリアンの顔色は真っ青になっている。

前髪が汗でくっついていた。

セイブリアンは俯いたまま呟く。

「・・・私たちは他人の言う夫婦のようには生きられないでしょう」

「そうですか」

「私を恨まないのですか?」

彼の質問に、私は首を横に振る。

彼を抱きしめてあげられるなら良いが、そうすることが出来なくて悲しいけれど。

「でしたら、私たちは他人と違う暮らしをすればいいのです。夫婦にはなれなくても、家族にはなれるでしょうから」

「・・・」

セイブリアンは反論も、肯定もしなかった。

「・・・明日も、手を繋ぎに来てもいいでしょうか?」

彼の瞳の中で震えを見た。

恐ろしさと不安を抱く瞳を。

「はい、大丈夫です」

「明後日にも来ることを許していただけますか?」

「はい、許可します」

「毎晩、あなたの手を取りに来てもいいでしょうか?」

右手をギュッと握りしめる。

セイブリアンの手の震えがまだ残っていた。

「もちろんです。毎晩来てくださっても、結構ですよ」

しばらく沈黙していたセイブリアンが口を開いた。

「夜分に失礼いたしました。ゆっくり休んでください」

彼はそう言って席を立つ。

私はあえてセイブリアンを見送らなかった。

彼は部屋を出る前に、囁くように小さく呟く。

「ありがとう、アビゲール」

そう言って、セイブリアンは寝室を出て行った。

草虫の声が、今が夢ではないことを証明するかのようにハッキリと聞こえる。

私の手には、誰のものか分からない震えが今も残っていた。

 



 

セイブリアンのトラウマを払拭するのは時間がかかると思います。

ですが、彼からアビゲールに近づいてくれたのは嬉しいですね♪

これでブランシュも一緒だと最高なのですが。

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