こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は69話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
69話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 秋のシーズン
今日に限って、レストランへの足取りが軽かった。
鼻歌を歌いながらレストランに入ると、嬉しそうな声が聞こえてくる。
「いらっしゃいませ、アビゲール様!」
ブランシュのドレス。
今日は長袖に薄黄色の生地を使ったモスリンドレスだ。
胸がいっぱいになる。
もう秋だから、秋のシーズンの服をたくさん作ってあげよう。
季節が変わることがこんなに楽しいことだったなんて。
「いらっしゃいませ、アビゲール」
そして今日はセイブリアンが先に到着していた。
彼も私が作ったルダンコートを着ている。
(あれ?3日前の食事の席にも、彼は同じ服を着ていなかった?)
殿下の服がないはずはなく、毎回同じ服ばかり着ているのを見ると、あの服をかなり気に入ってくれているようだ。
何だか少し嬉しい。
「少し遅くなったようですね。お二人で話していたのですか?」
「はい!お父様が面白い話をたくさん聞かせてくれました!」
「最近の国際情勢と酷寒対策について話をしていました」
セイブリアンはそう言った後、釘を打つようにもう一語言い添えた。
「5分間です」
何だか対話が課題のようにも思えるが、それでも話を交えたというから幸いだ。
ブランシュも嬉しそうだし。
「良かったです。これからも沢山お話ができるといいですね」
和やかな雰囲気で食事が始まる。
秋だからだろうか、栗のスープが出てきた。
香ばしくてまろやかな味。
ブランシュがスープを食べていると、ふと思い出したかのような口を開く。
「そういえば・・・」
うん?何の話をしようとしているのだろうか?
ブランシュを見ると、彼女はクリスマスを目前にした子供のように笑っていた。
期待感に満ちた目つき。
ブランシュは瞳を輝かせながら言った。
「もうすぐアビゲール様のお誕生日ですね!とても楽しみです!」
え?私の誕生日だったの!?
私の誕生日は夏のはず・・・、あ、それは前世の私の誕生日だ。
アビゲールの誕生日は秋だったのね。
妙な気分だ。
もう夏じゃなくて、秋が私の誕生日なんだね。
「アビゲール様、どうしましたか?」
「いいえ、少し忘れていました」
前世の私は、会社生活で忙しいため、誕生日を祝うことはあまりなかった。
一方、アビゲールの誕生日は豪華極まりない。
故郷にいたときは、とても大きなパーティーを開いた。
それも一週間を通して。
まあ、アビゲールはお姫様なのだから、ある意味では当然のことだろう。
ネルゲンに嫁いだ後も、大きな変化はない。
ネルゲンで初めて開いた誕生日パーティーはとても盛大だった。
沢山の人がお祝いをし、プレゼントを送ったりしたが、楽しい時間ではなかった。
まずセイブリアンが誕生日パーティーに参加していないから。
華やかな宝石のネックレスを贈り物として送ってくれたのが、せめてもの慰めだろう。
今年もプレゼントをくれるのかな?
セイブリアンをじっと見つめると、彼が口を開く。
「アビゲール、今年の誕生日パーティーは何日間する予定ですか?」
去年は3日間したが長すぎる。
あの時、予算の無駄遣いも沢山したし。
「1日でいいのでは?今年は素朴に開こうと思います。ブランシュ姫と何人かの侍女と一緒に過ごそうと思います」
自分の誕生日に予算を使うのなら、その分をブランシュのドレスに費やしたい!
予算を節約するなら、セイブリアンも喜んでくれるでしょう。
だが予想とは裏腹に、彼の口元は静かに引き締まっていた。
ブランシュがセイブリアンを見て、静かに口を開く。
「お、お父様も一緒にパーティーをしたらいいと思うのですが・・・」
あ、もしかして参加したいのかな?
「殿下も参加されますか?」
「ええ、参席しましょう」
彼は待っていたかのように答える。
そして、ナプキンで口を拭きながら、話を続けた。
「パーティーを1日だけというのは寂しいでしょう。やはり昨年のように3日間行うのはどうですか?」
「・・・え?」
何か変なものでも食べたのか、どういう風の吹き回しだろう?
疑いの目で見ると、セイブリアンはキッパリ言った。
「もし王妃が素朴にパーティーを開いたら、私がわざと予算を削減したという噂が回ります」
「そんなはずが___」
「不和説が蘇るのは、あなたにも困るんじゃないですか?」
・・・確かにそうかもしれない。
宮殿の外ではおしどり夫婦という噂が流れているが、宮内では少し別の噂が広まっている。
セイブリアンは毎日私の部屋にいるが、それはせいぜい1時間。
仲が良ければ朝まで泊まらない理由はない。
そうするうちに、再び私たちの関係を疑う人が出てきたのだ。
いっそのこと同室にしようと言えば良かった。
仕方がない、パーティーで愛情でも誇示しましょうか。
私はセイブリアンの提案を受け入れることにした。
「分かりました。でもパーティーは1日だけにしましょう。代わりに招待客を___」
「3日間にしましょう」
「それでは2日に」
「3日」
「い___」
「3日」
セイブリアンは譲れないというように、口を固くつぐんだまま私を眺めていた。
何となくデジャブが感じられる。
以前にブランシュと食事をするように話したときを思い出す。
思い出してニヤリと笑い出した。
セイブリアンとこんな会話をすることが少し不思議だから。
本来なら私がパーティーを開くように懇願し、彼はそれを受け入れる立場にあっただろう。
「分かりました、3日間開きましょう」
そう話すと、セイブリアンがようやく頷いてくれた。
私たちを見守っていたブランシュがニッコリ笑う。
「アビゲール様の誕生日パーティーがとても楽しみです!」
今度のイベントは、アビゲールの誕生日。
セイブリアンの提案の強引さが笑わせてくれます♪
どんな誕生日パーティーになるか楽しみですね!