こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は189話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
189話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 兄からのプレゼント
「え?」
仕事が上手くいくと思ったら、一体これはどういうことなのだろうか?
まさか昨日の件をまだ怒っている?
「アビゲール、昨日のことは私が悪かった。どうか大義を考えてほしい。君のために別のプレゼントも用意している」
アビゲールは苦笑いした。
大義?
ケインが用意したプレゼントが何なのか分からないが、私は貰いたくなかった。
謝ると言うので時間を割いたにもかかわらず、彼はつまらない言い訳ばかり並び立てる。
そもそも謝罪は口実に過ぎず、本当の目的は別にあるのが目に見えていた。
彼女は席から立ち上がる。
もう時間を無駄にしたくなかった。
「私の個人的感情のために言っているのではありません。私は十分に大義を考えています。私はお兄様のように器が小さくありませんので」
アビゲールの態度にケインは吃ってしまう。
この女の子をどうすればいいか悩んでいたところ、席から立ち上がったアビゲールの服装にさらに驚愕した。
「アビゲール・・・、お前今一体何を着ているんだ?」
アビゲールは明らかに自分がプレゼントしたドレスを着ている。
しかし、何かが変だった。
足首が剥き出しになっているのだ。
スカートの裾を上にかけて固定させ、後ろの部分がまるで花のように見えた。
ケインの反応を見てアビゲールは少し緊張したが、これもやはり歴史の流れに従っているので大丈夫なはず。
ロブ・アラ・フランセーズが流行した時期、その後を継いで流行したのがロブ・アラ・ポロネーズと呼ばれる服だった。
ロブ・アラ・フランセーズの変形で、従来のドレスに比べてスカートの幅が狭く、長さが短いため動きやすい。
そしてアビゲールが今着ているのは、それよりさらに長さが短くなったロブ・アラ・シルカシエンヌ。
欧州史上、初めて足が見えるドレスだ。
「お兄様がくれたドレスです。不便だったので、少し手を加えました」
「路上で遊んでいるわけでもないのに、足を出すの?」
怒りと軽蔑のこもった叱責にアビゲールは眉をひそめる。
拒否反応を見せるとは予想したが、これほどとは思わなかった。
足首から半分だけ露出した程度。
それでもケインの顔は白くなり、すぐにでも倒れそうに見えた。
「お兄様がこんな厳粛な人だとは知りませんでした。情婦もいる方が何をそんなに驚きますか」
物静かな嘲弄が聞こえてきて、ケインは怒りで気絶しそうだった。
気持ちとして、あの淫らな服を破り捨てたいと思っている。
しかし、我慢しなければならなかった。
アビゲールをなだめてこそ、セイブリアンも説得することができるのだから。
「しっかりしろ、アビゲール。その服を見たら夫が何と言うだろうか。そんな肌の出ている服を他の男たちに見せて、何と言う?王妃としての君の威厳は?」
その反応にアビゲールは一瞬停滞した。
先ほどまでケインの言葉を流していたが、今言っている言葉は罠のように彼女の足首を噛んだ。
セイブリアンを思い出す。
彼なら今の私の姿を見て何と言うだろうか。
今この時代では刺激的で過度な露出かもしれない。
セイブリアンも、ケインのように驚く可能性が高かった。
アビゲールが静まると、ケインは静かにため息をついた。
彼は自分の妹をなだめるよう話しかける。
「アビゲール、君がどうしたいのか分からない。君としても夫に愛されたいだろう?そうだ、私が君のためにあげるものがある」
彼はそう言って胸ポケットから何かを取り出した。
指二節ほどの小さな瓶。
彼は非常に貴重なものを与えるかのように恩着せがましく話す。
「妻にプレゼントしようと思っていたのだが、君にもっと必要だと思う。目を美しくしてくれる薬だ。瞳が大きくなってハッキリするそうだね」
アビゲールはその瓶をじっと見つめながら手にした。
最初は彼からの贈り物を受け取ろうとしなかったが、今は少し違った考えが浮かぶ。
瞳がもう少し大きくなれるなら、もう少し美しくなれるなら。
先ほどの強い勢いはいつの間にか消えていた。
彼女は病気にかかったように尋ねる。
「ありがとう、お兄様。ところで、この薬の名前は何ですか?」
「ベラドナだ」
ベラドナ。
ベラドナ?
馴染み深い名前だった。
その時、応接室の隅で騒がしい音がする。
まるで窓ガラスを叩くような音。
「なんだ?誰か何かを壊したのか?」
しかし、そこには誰もいなかった。
鏡が一つあるだけ。
その音に、アビゲールはハッと気づく。
それがヴェリテが送る信号だと言うことが分かったのだ。
切羽詰まった警告音。
危険を知らせる合図。
その瞬間、アビゲールはベラドナという名前をどこで見たのか思い出した。
『問題。次のうち、毒が含まれていないものは?』
ベラドナ。
本に書かれていた毒草の名前。
鳥肌がアビゲールの全身を襲う。
彼女は吃りながら言った。
「これは・・・、これは毒じゃないですか」
「微量であれば薬さ」
薬ならヴェリテがあんなに危険を冒して信号を送るはずがない。
これを自分の妹に、自分の妻にあげようとするなんて!
「嫌です。こんなものは入りません!」
アビゲールは驚愕して瓶を投げつけた。
ケインが渡した薬。
まさかの毒薬とは・・・。
本気で妻に渡すつもりだったのでしょうか?