こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は284話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
284話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 鏡の呪い②
部屋の中に荒い息遣いが充満していた。
その息づかいのせいか、優雅に飾られた部屋にもかかわらず、演舞場のような空気が漂っている。
カリンは驚きと心配に満ちた目でナディアを見た。
「疲れませんか?」
午後3時。
普通ならティータイムを持つのに適切な見方だった。
しかし、テーブルの上はがらんと空いており、ナディアは荒い息を吐きながら腕立て伏せを繰り返している。
「いくらもしてないのに?ここに来てとてもぶらぶらしたから、もっとやらないと」
口ではそう言ってもなかなか大変そうなのか、声に喘ぎ声がにじみ出ていた。
カリンは止めろと言わんばかりにパノを凝視したが、彼はただ無関心なまま。
「本当に見れば見るほど理解できない」
カリンとしては夢にも見られない場面だった。
体を鍛えるのは男たちがすることではないだろうか。
そんな中、ナディアはしばらく立ち止まる。
やっと終わったようでほっとしたが、ナディアが声をかけてきた。
「ちょっと足りないかな。カリン、悪いんだけど背中に乗ってくれない?」
「はい?い、嫌です!」
「確かに。そのドレスでは座れないよね」
彼女はカリンのロブ・アラ・フランセーズをちらりと見て席を立つ。
体を何度か捻ると、体からがりがりと骨の音が間こえた。
「ナディアさんは本当に不思議ですね。そういう運動をして」
半ば皮肉交じりの言葉だ。
ナディアの顔を見ると、かなり激しい運動をしたにもかかわらず汗は出ていない。
ナディアは冷たい窓辺にどっかり腰を下ろした。
「興味ある?あなたもこれを機に鍛えたらどう?」
「嫌です。汗をかいたら化粧が崩れるでしょうから」
「じやあ、化粧をしなければいいんじゃない?」
「女性がどうやって化粧をしないんですか?」
「私はしないけど」
化粧をしても海水で洗い流されるから、ある意味当然のことだ。
カリンは返事をする気力さえなかった。
こんな風に言い争ったのが数回。
言葉でも武力でもナディアに勝つ才能がなかった。
カリンは胸が張り裂けるように深くため息をつく。
ナディアはそのようなカリンをじっと見つめながら近づいた。
「今日も顔に何か塗った?」
「はい」
「カリンは飾り付けにとても気を使っているようね」
当然のことだろう、と反論しようとしたがカリンは諦めた。
ナディアはにこやかな笑みを浮かべながら話し続ける。
「見た目ももちろん大事だけど、それより貴重なものがあると思う。一番大事なのは表ではなくこの中にある・・・」
ナディアはそっと私の胸に手を置いた後、真剣な表情で言った。
「筋肉だよ」
「・・・」
「だから鍛えよう」
「嫌です!」
カリンはかっと叫んだ。
ナディアのうわごとは何度間いても慣れなかった。
ナディアも引き下がらず、カリンの腕を掴む。
「あなた、腹筋はやったことある?さあ、横になってみて」
「人の言うことを間きなさい!」
二人は侍女と王女というより、犬猿の仲のようにいがみ合っていた。
パノが見慣れた光景を鑑賞していたところ、下女が中に入ってくる。
「失礼します。王妃様がおいでになって」
「アビゲイルが?入ってと伝えて!」
アビゲイルの名前を聞くと、ナディアは主人が帰ってきた子犬のように両目を輝かせた。
そのおかげで、永遠に続くようだった筋肉の講義も途絶えることに。
カリンは安堵のため息をつく。
何のために来たのかは分からないが、ただ嬉しかった。
そんな中、中に入ってきたアビゲイルが席に止まった。
彼女は二人をちらりと見て咳払いをする。
「うん。ごめんなさい。私が邪魔したのではないかと思います。二人がそんな仲だとは知りませんでした」
その言葉にカリンはぱっと気がついた。
先ほど、ナディアが運動の仕方を教えるためにカリンをソフアに寝かせてその上に乗り込んだ。
他人が見れば、ラブラブな恋愛行為をする恋人と勘違いするような姿勢だった。
カリンはナディアを力いっぱい押しのける。
「違います!そんなことないですよ!私とこの人は何の関係もありません!」
カリンが精一杯否定しても、アビゲイルはおぼろげな目で見ているだけだった。
まるで嫁に行く娘を見る覗線なので、さらに怒りがこみ上げてくる。
「ところでアビゲイル、何の用事で来たの?私に会いたくて来たの?」
その反応にアビゲイルは首をかしげた。
何か二人がいい雰囲気だったようだが、勘違いだったのか。
「それもありますし、ナディアに聞きたいことがあって来ました。二人だけで話したいんだけど」
「二人だけで?」
ナディアはわざと陰険な顔をする。
以前なら顔を赤らめて恥じたはずのアビゲイルだが、いつの間にか彼女は強く成長していた。
「はい、もちろん友逹として」
ナディアは真顔に唇を突き出す。
期待していた反応が出なかったためだった。
「昔はからかうのが楽しかったのに・・・、カリン、パノ。ちょっと席を外してちょうだい」
ナディアはぶつぶつ言いながら2人を追い出した。
カリンはしばらくためらったが、思ったより静かに部屋を出ていく。
「それでどうしたの?」
二人きりになると、ナディアは単刀直入に尋ねた。
アビゲイルが些細な私語を分かち合いに来たのではないということは、とっくに気づいていたのだ。
表情から分からない悲壮さが見え隠れしている。
彼女は絶望的な紫色の目でナディアを見つめた。
「ナディアは魔法についてよく知っていますよね。もしかして、魔力を増やす方法について知っているか間いてみようと思って来ました」
アビゲイルの顔は白くこわばっていた。
窓が少し閉まっていないようで、どこからか冷気が染み込んできたようだった。
いや、焦りのせいで寒いと感じているのかもしれない。
ナディアが方法が分からなければ、ダリアを訪ねるつもりだった。
しかし異種族の彼女が知らないことをダリアが知っているのだろうか。
不安な気持ちを抑えていると、軽快な声が聞こえてくる。
「うん。知ってるけど?」
涼しい返事にアビゲイルの顔が一瞬にして明るくなった。
ナディアはその反応を見て首をかしげる。
「ところで、どうして間くの?どうせ人間は魔法を使えないじゃん」
「それが魔法館の魔法使いたちのせいで、妖精との取引が途切れて問題が多いんですよ」
「ああ、そうなんだ」
ナディアは疑いなく納得しているようだ。
「それで魔力を伸ばす方法は何ですか?」
「地道な学習と練習、努力」
ナディアは意外にも常識的な答えを出し彼女は少し驚き、がっかりした。
まるで教科書を中心に熱心に勉強したら全校1位になったという返事を間いた気分だ。
「短期間で強くなる方法はないでしょうか?」
「う一ん、魔力を増幅させてくれる魔導具を身につけていると、一時的に実力が伸びるよ」
魔導具。
その言葉にアビゲイルは安堵と絶望を同時に感じた。
知っているとしても使用できない方法。
妖精王国との取引も途切れたのに、そんな魔導具を一体どこで手に入れるのか。
そんな中、ナディアは相変わらず平気な顔をしていた。
「どうしてそんなに表情が深刻なの?」
「それが、そんな魔導具はどこで手に入れるべきか思って・・・」
「もう持っているじゃない」
自分が?
アビゲイルは訳が分からなかった。
過去に魔導具を収集するのが趣味ではあったが、そんなものがあったのかな?
記憶を辿ってみたが、捕まるものがなかった。
ナディアはむしろ当惑して尋ねる。
「この前見せてあげたじゃない。もう失くしたの?」
「私が見せたんですって?」
ナディアはアビゲイルの反応が面白いのか、これを明らかにして笑った。
「うん。あなたが見せてくれたウンディーナのブローチ。あれは魔導具よ」
ナディアとカリンの関係が面白いですよね。
まさか既に魔力を上げる魔道具を持っていたとは。
これで鏡にかけられた呪いを判断することができるのでしょうか?