こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は330話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
330話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 暴露
「お母さん、お帰りなさい!」
「ブランシュ。ベリテと話はうまくしましたか?」
「は、はい」
桃色で頬を染めたまま笑うブランシュを見ると、心の片隅が暖かくなると同時に苦々しさが訪れた。
2人の子供の結婚を声高に反対していた大臣たちの顔が思い浮かんだためだ。
そのような世論をブランシュも知っているだろう。
なるべくそういう話は聞かないといいんだけど。
私はそういう気持ちを隠しながら口を開いた。
「この前作るはずだった服が完成したのですが、着てみますか?」
「はい、いいですよ!とても楽しみです!」
私もやはり期待されるのは同じだった。
まもなくクララは服が入った箱を持ったままブランシュと更衣室に向かう。
そうだね、ちょっと待って、政務は忘れよう。
スレビイエンの服を着たブランシュはどれほど可愛いだろうか。
セーブルとベリテはこの姿を見れなくて残念だろう。
そのように楽しい気持ちでブランシュを待っていたところ。
更衣室のドアが開かれ、溌剌とした声が聞こえてきた。
「お母さん、私はどうですか?」
ちらりと姿を現したブランシュを見ると、思わず嘆声が飛び出した。
「ブランシュ、よく似合ってます!」
ブランシュは今まで見てきたのとは少し違う姿で私の前に立っていた。
ひざ丈のショートパンツにリボン飾りのブーツをマッチし、活動的でありながらもかわいらしかった。
スレビエン式の金属装飾が施されたポイントを与えて、サスペンダーをつなぐとかなり近代的な衣装に見える。
やっぱり可愛い!
ズボンの衣装もよく似合うと思ったんだって。
この日がこんなに早く来るとは。
ふむ。
この服装には他のヘアスタイルがもっとよく似合いそうだね。
私は黙ってブランシュを呼んだ。
「ブランシュ、ちょっとこっちに来て」
ブランシュは純朴な顔で私に近づいてくる。
私は手首に結んでいたリボンをほどいてブランシュの髪を高く結んだ。
長いミント色のリボンがまるで尻尾のようだった。
馬の銃頭が心地よく揺れ、ブランシュがにこやかに笑う。
「わあ、ありがとうございます。ちょうど少し暑かったので」
くぅ、気が狂いそうだ。
うちの子の画報もいつかは作りたい!
きっとベストセラーになるだろう。
クララも手をたたいて喜んだ。
「本当にお似合いですね、お姫様。妖精の服飾もこのように見るととても可愛いです!」
「お似合いです、お姫様」
ズボンだからといって、ぎくしゃくするのではないかと心配したが、スレビエンの服だというから、拒否感なく受け入れているようだった。
私はそれを見て微笑んで、別の服の箱を取ってクララに渡した。
「あ、服ですか?ブランシュお姫様、着るのをお手伝いします」
「いや、これはブランシュの服じゃなくて、あなたとノマの服だよ」
「はい?私たちですか?」
二人は戸惑ったように視線を交わす。
私はうなずいてから二人を更衣室に押し込んだ。
「この前髪の毛をあげた恩返しだよ。早く着てみてちょうだい」
「こんなものを貰ってもいいのでしょうか・・・」
「当然だよ。気に入ってもらえるといいな」
ノマとクララは躊躇いながら「ありがとう」というように頭を下げて更衣室に向かった。
私が感じる感謝の気持ちを服一着で表現するには足りなかった。
これからも二人をたくさん助けてあげないと。
他の下女と侍女たちにもプレゼントを送って。
しばらくして、二人は着替えて外に出た。
ブランシュはその姿を見て青い目を輝かせた。
「わあ、とても美しいです!これエンパイアドレスですよね?でも何かが少し・・・違うみたいです」
うちの娘は観察力もいいよね。
私はうなずいて微笑んだまま言った。
「そうです。海の絹で作った服だからそうみたいですね」
クララとノマが着た服は、深い海の中の風景のように濃い藍色と青緑色を帯びていた。
海の絹で作ったエンパイアドレスの上に紗オーバースカートを加え、既存のスタイルと大差がないようにした。
エンパイアドレスを着たのが初めてではないはずなのに、2人はかなり生硬な様子だ。
「着心地はどう?不便じゃない?」
私ははらはらした気持ちで尋ねる。
かなり実験的な服なので、気に入らない確率が高かったためだった。
実際、海の絹のような編み物の生地でドレスを作ることは滅多にない。
特にこういう高級ドレスの場合はなおさら。
しかし、編み物の生地ドレスが存在しないわけではなかった。
海の絹がジャージの生地に似ていることに気づいた時、私の頭の中にはある人が思い浮かんだ。
ジャージ生地はその名の通り、主にジャージを作るのに使われる素材だった。
開発された当時も男性用運動服や下着を作るのに使われた。
そして、その生地をドレスに使い始めたのがココ・シャネルだ。
衣装について学ぶ前。
私はシャネルというブランドを聞くと高いというイメージ、そして虚栄という単語を思い出したりした。
しかし、ココ・シャネルというデザイナーは、美しさよりも利便性を優先する人だった。
戦争で女性たちが社会に出ると、彼女はそれに歩調を合わせて新しい衣装を披露する。
スカートに実用的なポケットをつけ、動きやすいように丈を減らし、紳士服の要素を借用して服を作った。
ジャージのドレスもそのような意図で作られた服だ。
伸縮性があり、軽いので美しくも便利な衣装だった。
しかし、画期的なことは非難を受けやすい。
2人が受け入れられなくても仕方のないことだ。
果たしてこの服を気に入ってくれるだろうか?
私は焦った目でノマとクララを見る。
しばらくして彼らの声が聞こえてきた。
「綺麗ですが、楽ですね?動きやすいです!」
「そう?よかった。ノマは?」
「私も気に入っています。軽いですし。魔法のような生地ですね」
ひょっとしてお世辞を言っているのではないかと思ったが、表情を見てみると本心のようだった。
ノマとクララは体をひねり、服に触れた。
まるで不思議な物を見るように。
はあ、よかった。
ブランシュも感嘆の目で彼らを眺めていた。
「服が本当にきれいです!うらやましいです、ノマ、クララ」
「お姫様が着た服もとても素敵です。私も着てみたいですね」
「私もお姫様のような服を着てみたいです!」
クララは陽気な声で話した。
お互いの服を褒め合ってうらやましがる彼らを見て私は言葉では言い表せない喜びを感じた。
ただ素直に私の服が認められたからだけではない。
戦争が起きてこそ女性が社会に進出し、楽な服が作られ始めるが、私はそのようなやり方を望んでいなかった。
そうするうちに血を流さずに世の中を変えることができる方法を思い出すようになった。
ブランシュは私を見て明るく笑う。
「お母さん、私も後で海の絹でドレスを作ってください!」
「もちろんです」
「王妃様、失礼でなければ私もスレビエンの服を着てみたいです」
「王妃様、私もです!」
今ここの三人は人魚と妖精の服を着たまま、楽しそうに会話していた。
何の憚りもなく。
もしこの種族と交流をして、彼らの文化を受け入れるなら。
ネルゲンの民が人魚と妖精の服を着ることになったら。
男性がスカートをはいて、女性がズボンをはいて足首を出しても非難されずに自由に歩けるのでは?
3人の笑顔はその可能性を確信に変えていた。
異種族の服を着た3人を嬉しそうに眺めていたところ、外からけたたましい音が間こえてきた。
まるで誰かが激しく争っているような。
口論ほどではなく、もみ合いが起きているようだ。
何があったのか把握する間もなく、壊れそうにドアが開く。
私は反射的にブランシュを後ろに隠した。
侵入者のグループがどっと中に入ってきた。
見慣れない軍服を着ている者たちだ。
門の前に立っていた警備員たちが制圧されてひざまずいているのが見えた。
口の中がからからに乾いてきた。
しかし、弱い姿を見せることはできない。
私は彼らを殺そうと睨みつけて叫んだ。
「無礼だ!これは一体何の仕業だ?」
兵士たちは私の叫び声にしばらくびくびくしたが,引き下がる気配はなかった。
セーブルがいない以上、この宮の最高権力者が私であるにもかかわらず。
ノマとクララはひどく動揺していた。
私の服をぎゅっと握ったブランシュの震えもそのまま感じられた。
私は歯を食いしばる。
「君たちはいったい誰なんだ?とうしてお姫様の部屋に許可もなしに入ってくるのか!私が罪を厳しく問うて・・・!」
「私が入ることを許した」
兵士たちの後ろから平然と優雅な声が聞こえてきた。
どこかで聞いた声。
兵士たちが退いて道を譲ると、一人の女性が朗々とした一歩で近づいてくる。
大妃だった。
彼女の突然の登場に私は頭が回らなかった。
あなたがなぜここに?
「セイブリアンもいない以上、宮を管理する人が必要だろうから私が上がってきたんだ」
私に向けられた大妃の覗線には鋭い軽蔑が込められていた。
初めて会った時とは全く違う態度だ。
今は飾り気さえ振らない。
その事実がかえって不安で、私は歯を食いしばって大妃をにらんだ。
「殿下は大妃殿下の出入りを禁じました。また、私が国王代理を務め、宮を管理しているのですが」
「そうだよ.でも君はその職務を引き受ける資格があるのかい?」
大妃の口元がひびが入るように斜めにねじり、その口から嘲笑をいっぱい込めた言葉が漏れた。
「魔女のくせに」
魔女という言葉が矢のように飛んできて胸に刺さる。
私は否定しようとしたが、大妃が動いた方が早かった。
彼女が躊躇なく近づいてきて私の手首を折るようにひったくった。
同時に刺すような痛みが感じられた。
小さい短剣で私の腕を刺したのだ。
慌てて腕を抜いたが、赤い血がぽたぽたと床に落ちてきた。
「お母さん、お母さん!」
「王妃様!」
嗚咽するような声にも答えられなかった。
苦痛のためではなかった。
備え付けの懐から薬瓶を一つ取り出すのが見えた。
クリスタルの瓶の中に透明な液体が入っている。
彼女はゆっくりと瓶の栓を開けた。
「これは魔力の色を確認できる試薬だ。魔力を持つ者の血に触れると色が変わる」
大妃はゆっくりと試薬を床に落とす。
私は悲嗚をあげたかった。
止めたかった。
しかし、防ぐ間もなく試薬が私の血痕の上に落ちる。
赤い血が瞬く間に黒に変わった。
目の前が真っ黒に染まるようだった。
絶望の中から大妃の鮮明な声が聞こえてきた。
「確かになったね」
その意気揚々とした声を聞くと、全身の血が冷めるようだった。
いつの間にか大臣たちまで部屋に入っている。
彼らがざわついているのが感じられた。
「やっばり王妃が魔女だったの?」
「今まで私たちは王妃に遊ばれたの?」
違うと、これは罠だと叫ぼうとしたが、いつの間にか大妃の私兵と見られる者たちが私の腕を握っていた。
遅れて駆けつけた王宮の護衛兵は、呆然とした顔で私を見ている。
彼らの瞳に深い裏切られた気持ちが感じられた。
皆が混乱に陥った中で笑っている人は大妃だけ。
彼女が私の首に刀を剌すようにはっきりした口調で話した。
「魔女アビゲールを監獄に入れろ」
微笑ましい日常からの絶望。
大妃にアビゲイルの魔力を教えたのは誰でしょうか?
セイブリアンがいない今、絶体絶命の危機です。