こんにちは、ちゃむです。
「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。
今回は154話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
154話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 日記
ダリアはルウェインを応接室へと送り、しばらくして部屋を捜索した。
そして、床板の下から以前、逃げるために隠したという宝物箱を発見する。
しかし、ダリアが探していたのはお金ではなく、ルウェインが話していた古びた本だ。
それはダリアが過去に記した日記の一つ。
『この力で多くの人々を救えることを願っています。』
ルウェインが書き残した文字が記された日記帳。
しばらくめくった後、ダリアはそのページを見つけた。
「・・・」
なぜルウェインは突然この日記帳を探すのだろうか?
彼の意図を理解しようと、彼女はその表紙をぼんやりと見つめた。
ダリアも実はこの日記帳の内容について考えていた。
アセラスを救わなければ、セドリックが命を落とす可能性がある。
セドリックが命を落とさないとしても、アセラスが永遠に眠りにつかねばならない。
このような状況下で、アセラスに向けた感情が自然と和らぐことを期待しつつ、何もしないわけにはいかなかった。
以前ルウェインが言っていたことを思い出す。
ダリアが超越者を正確に把握できるのは、超越者の魔力と彼らの魂の特性が一致しているからかもしれない、と。
なぜ二つの特性が一致しているのか?
超越者に与えられた魔力という祝福を分かち合った「勇」がダリアのように異世界から来た存在だからだろう、と。
以前ルウェインが言ったように、各世界ごとに固有の理由があるのだ、と説明していた。
「パターンが違う。それなら、ダリアの世界から来た物も、彼女と同じパターンを持っているのではないだろうか?」
(私の魂をこの世界に移したときに使った道具だ。)
ここにもダリアが住んでいた世界のパターンが隠されているのかもしれない。
だから、ダリアも翌日の集会前にこれを持ち去ろうと考えていた。
しかし、偶然にもルウェインもこの日記帳を探していた。
ダリアの推測にはわずかながら力が宿っていた。
(まだ分からない)
ダリアは応接室へと降りていく。
ルウェインはその間、皇宮の地図を広げ、そこにいくつかのピンを差したまま彼女を待っていた。
彼は彼女が横に置いた日記帳を見て表情がわずかに明るくなった。
「まだお持ちだったのですね。捨ててしまったのかと心配していました。」
「ええ、ルウェイン様。でも、これはどうして・・・?」
ルウェインの瞳の輝きが再び暗くなる。
ダリアはその間の経験から、彼がこういう時に何か重大な過去を振り返っているのだと理解していた。
そのたびに、彼の前に立つ男が安易に感じられず、この山のような重荷に見えるのだった。
彼女はさらに小さく、愛おしい存在のように感じられた。
「ダリアさんも予測していたでしょうが、これはかつて私があなたをこの世界に呼び寄せる際に使用した道具です。以前私が提示した仮説が正しければ、ここにあなたの世界のパターンが隠されているでしょう。これが超越者たちのパターンと一致するならば、これを使ってアセラスを正確に特定することができます。ダリアさんと同じように感情の変動に影響を受けないように、確実に。」
やはり、ルウェインもダリアと同じ考えを持っていたようだ。
「では・・・これはどうやって使えばいいのでしょう?」
「それは今から議論してみましょう。」
ルウェインは持っていた眼鏡をかける。
ダリアも一緒に机に向かって腰を下ろした。
そして、彼女は静かに彼を呼んだ。
「公爵様。」
「はい。」
「申し訳ありません。」
「何のことでしょうか?」
「以前に私が言ったじゃないですか。セドリック様が運命に・・・」
「私がダリアさんでも、そう言ったと思います。」
「いいえ。ただ皆が幸せになるまで気を遣っただけです。それに公爵様は十分に責任を取ってくださいました。」
「・・・」
「あの時、あんなことを言って・・・後悔しています。」
いつの間にか夜が更けていた。
ルウェインは少し間を置いてから言った。
「ありがとう。」
「・・・」
「すべてが終わったら、一緒にピクニックに行きましょう、ダリアさん。」
「ピクニック・・・ですか?」
「初めての周回の私は、おそらくそれを楽しんでいたと思います。」
ダリアはそっと微笑んだ。
結局、本格的な話は夜遅くまで続いた。
ルウェインは深夜3時を過ぎてようやく自宅へと戻る。
そのおかげで、ダリアは翌朝の朝食も取らずにベッドの中でぼんやりしていた。
そして、もう無道会の準備を進められない時間になってようやく立ち上がる。
忙しくドレスを着て、メイクとヘアセットを済ませた後、ダリアは一人部屋に残った。
ルウェインが魔法的な対処のために日記帳を持ち出していたため、特に持っていくべきものはない。
その代わりに彼女はセドリックが置いていった護身用の魔法具を全てカバンに詰めた。
「もし危険なことがあったら困るから。」
それで彼女はようやく満足して立ち上がった。
「もうなるようになれ。」
ダリアは最善を尽くした。
これさえ終われば、セドリックと美味しいものを食べて、ボードゲームもして、まだ見たことのない場所にもたくさん行くつもりだ。
ヒーカンと舞踏会にも参加して、アドリーシャと剣術の稽古もする。
メルデンやベオルドとも遊び、忙しい会議のために休む暇もなかったルウェインにも人生の楽しさを教えてあげようと思った。
ダリアは決意を込めた表情でカバンを何度も撫でながら準備を終えた。
数時間後、ダリアが一人残っていた待機室にメルドンが入ってきた。
彼は後ろまで磨き上げた黒いブーツを履き、登場した。
軍服を着た艶やかな肌の彼の姿は、正直に言って、正直に言って・・・。
(お金を目当てに裕福なマダムに近づく人みたい・・・)
ダリアは内心の声を押し殺しながら下を向いた。
とはいえ今日も見事にかっこいい。
だがメルドンはダリアの表情を見るなり、すぐに彼女の考えを察した。
「この髪型はやっぱり微妙でしょうか?」
彼は無表情で自分の髪を整え直した。
ダリアはごまかそうとしたが、明らかに聞かれてしまった。
「お嬢様をエスコートするつもりで気合を入れて準備したのですが・・・」
「それは・・・」
「まあ、冗談ですよ。」
メルドンが軽く笑いながら近づいて手を差し出した。
ダリアも冗談っぽく笑ってその手の上に自分の手を重ねる。
「正直、ちょっとイメージが変わりましたね。」
メルドンの表情がわずかに曇った。
冗談で気にしないフリをしていたが、実際には気にしていたのかもしれない。
ダリアは非常に申し訳なく思った。
メルドンと一緒に廊下を歩きながら、ダリアは彼が話してくれる話を聞いていた。
だが、突然驚いて彼を見た。
「昨日、彼らが何もしていなかったんですか?」
「はい、そうです。やはり彼も同じように・・・」
「メルドンさん、もう詐欺師じゃないんですよ。そんなこと言わないでください。」
ダリアが真剣に反論すると、メルドンは微笑んだ。
「いずれにせよ、ブルーポート公爵の予想と異なり、アセラスは動かなかったんです。あの方、もしかすると嘘をついているのではありませんか?」
ダリアは迷うことなく微笑みながら答えた。
「そうではないと思います。あの方は本当におっしゃる通りの理由で時間を割いて来られたんだと思います。」
「でも、そうでなければ説明がつかないことが多すぎますね。」
メルドンは鼻で笑いながら軽く首を振った。
「実は、彼が何もしていないのが私たちには都合がいいのですが・・・予想通りに動かないというのは不安材料でもあります。私たちもどう対応すべきか悩むところです。」
彼はしばし考え込んだ後、またいつものように陽気な態度でダリアに笑いかけながら冗談っぽく話しかけた。
「美しいダリア嬢。私たちはあなたをお守りしなければなりません。」
冗談交じりの中にも真心が感じられた。
ダリアはほほえみを浮かべて軽く頷いた。
「ありがとうございます。」
「いや、本当に言葉が見つかりませんが、なんともまあ・・・」
彼は冗談めかして感嘆した。
そして彼女も大笑いした。
(以前、ルウェインさんがアドリーシャの席に私が入ることで未来が変わると言っていたことがあった。)
すでに変化が始まっている。
ダリアは非常に緊張していた。
「ところで、もう一つお伝えし忘れていたことがありました。」
メルドンが控えめに言った。
ダリアはコーヒーを口にしながら彼を見た。
「なんですか?」
「大したことではないんですが、ガトラン山に誰が行くのか、ご存じですか?」
ダリアはコーヒーを一旦置いた。
ダービー・ガトラン条約。
ダービー海域はフレデリックが守っているが、ガトラン山は新生帝国が管理している条約だった。
音波技術を譲渡しないことで、この条約はこれまで守られてきたが、アセラスが無理やりこの帝国を崩壊させてしまった結果、最終的にガトラン山には一人の超越者が赴くこととなった。
今回の争乱は準備が必要なことであり、急を要するものではないが、モンスターウェーブが正確にいつ始まるかは誰にもわからないからだ。
(誰を派遣するかは会議中だと聞いていたが、もう決まったの?)
「それが・・・」
メルドンがダリアの耳元で囁いた。
その言葉に彼女の目が一気に大きく見開かれた。