こんにちは、ちゃむです。
「偶然助けただけなので、責任は取りません」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
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45話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ユーリスの目的④
ユーリスを慰めて、拷問の時間も約束して。
そして維持していた結界の大部分を煙のように変えて換気口から流し出し、ほんの少しだけユーリスに部屋に持ち帰らせた。
そして……。
「……小さくなった?」
「うん!」
ユーリスの部屋で人形サイズに作られた私は、胸を張って堂々としていた。
一度穴から出た分だけ、再び作った仮の肉体もそれだけ小さくなるしかなかった。
「ちょっと待って、その前に。」
「うん?」
「誓って。私が持っている記録をすべて隠さず見せてあげる。でもあなたも、あなたが言ったことが真実じゃなきゃいけない。」
ユーリスの言葉は、誓約を交わそうということだ。
意外にも、日常生活でもよく使われる魔法だ。光の証明書のようなもの。
私はその契約具に触れた。
「……本当にあいつらを連れてきて、私が個人的に復讐できる機会をくれるなら、残りの人生を捧げる。」
簡単な誓約の魔法が終わった。
私は自分の祖国で茫然としながらも若くて優秀だった魔法使いがもう一人増えるという事実にただおかしそうに笑った。
とにかく、私はすぐにユーリスの両親が残した資料を確認することにした。
それは書類のような物質的な媒体ではなかった。
ユーリスが手をかざすと、何もなかった空間に文字が浮かび上がった。
私はユーリスの部屋で空中に現れた文字を一生懸命読み始めた。
「ほとんどが会計帳簿、輸送記録だけど……。」
資料の出所は大きく二つに分けられた。
ロックサルの領地で行われた包括的な実験とさらに人体実験に関する資料、そして魔法研究用タワーから出た資料。
どう見ても後者よりは前者の資料が圧倒的に多く、質も良かった。
特に前者にはホンテインの最初の状態を説明する多くの証拠があった。
それでもとにかく一つ一つがはっきりと要約された断片だった。
そうして記録をゆっくり読みながら頭の中で整理していた途中。
突然、驚くような質問が横からぽんと飛び出した。
「君、実はフェリアン公女じゃない?」
とんでもない推理!
目をまん丸にして驚いていると、ユ0リスは何事もなかったようにさらっと言葉を続けた。
「そんなにバカに見える?……いや、ただ……もちろん私もそんなバカなことはないってわかってるけど、ほんとにただ言ってみただけなんだって?」
ユーリスは私がからかっていると思っているのか、無駄にそわそわしながら冗談じゃないと繰り返し強調した。
私はすっかり狐に化かされたようだった。
「……そうよ。」
・
・
・
その翌日。
セイビア様とユーリス、そして私が一緒に集まった。
「……こんにちは。」
「ええ。」
微妙な二人の挨拶が終わり、話が本題に入った。
まず私はセイビア様にはユーリスから得た情報を、そしてユーリスにはセイビア様から得た情報を簡単に説明した。
そして説明は数時間続いた。
ひとまず今まで確認できた事実だけ。
ホンテインの誕生自体が、完璧な軍人を作り出すための実験だったこと。
忙しい公爵の代わりに妊娠したセイビア様を助け、夫よりももっと接触が多かったロックサルが仕組んだこと。
そしてユーリスの両親が残した情報によれば、感情が制御された人間を作り出す研究は、ロックサルが若いころからすでに始めていたという事実まで。
そして話は、どうやってロックサルをその地位から引きずり下ろすのかという作戦の話に続いていった。
そしてそうして数時間かけて重要な話がすべて終わったのだった。
「………」
私は意外な事実に気づいた。
セイビア様とユーリス。
この二人は、意外にも……。
「君の兄たちは君を見分けられなかったの?」
「クズみたいな奴らじゃないか。」
「クズ以下、捨てられないゴミのような奴らですよ。」
……こういう言い方が妙にしっくりきた。
『他人を罵倒することで親しみを感じる方法もあるんだな……』
そしてそうやって他人を罵倒する雑談がだらだらと続いていたその時。
私はホンテインを罵りながら、その話を切り出してしまった。
「ねえ、グレッセ。私にあの廃幕の集会に一人で行けって言ったじゃない。」
「だってさ!あの人、他の女と行くらしいの。ふざけてるでしょ。」
「……。」
「……。」
私の暴言に、二人は黙り込んだ。
正直、こんなふうに言ったけど、ホンテインがちょっとイラつかせるだけで、これから歴史に残る大事件が起きるかどうかは、結局はパートナーがいるかいないかはあまり関係ないと思う。
結婚する相手と堂々と一緒に入場すらできない新婦。
それが後から私が言葉をひっくり返した理由。
それでも、そんな役割であっても私には本当に関係なかった。
本当に!そんなことで落ち込む年齢でもないし。
でも、ユーリスとセイビア様の意見は違ったようだ。
二人はこれまでにないほど真剣で冷たい雰囲気で話をし始めた。
私は慌ててその間に割って入ろうとおどおどした。
「いや…… ただ一人で入ってもいいかなって……」
「絶対ダメ。」
「あり得ないこと言うな。」
「でも、今さら一緒に入ってくれる男を探す方法もないし……」
せいぜい名前が残っているだけ。
そして相手役を探すこと自体は問題じゃない。
探そうと思えば当然見つけられるだろう。
かつての下僕でも男は男なのだから。
だけど、それでも予備の花嫁の身体。
ホンテインに浮気されたからって、別の男と一緒に入ったら、それはそれで問題になる!
何かを決意したようにセイビア様のそばでじっとしていたユーリスが真剣に口を開いた。
「……もう本当に、セクシーなドレス作戦しかない。」
「………」
なんだよそれ、本当に!
「その時。作ってもらった砂糖の後部……、列車が地上に停車するたびに買ってきたものがあるの。」
ユーリスが手を高く上げた。
彼女の手からスッと抜け出た魔力がどこかへ流れていくのが見えた。
何してるの?と思いながら、しばらく待っていると――
あっちのほうから、ひらひらと。
いろんなドレスが列を作って飛んでくるのが見えた。
まるでおとぎ話の一場面みたいで綺麗すぎて言葉を失った光景だった。
一着ずつよく見ると、どれもものすごいデザインでさらに絶句!
やがてドレスたちは私たち三人を中心に、丸く円を描きながらゆっくりと回り始めた。
「もうやめて!」
私はユーリスの肩をつかんでガタガタ揺さぶったけど、効果なし!
ユーリスは「これだ!」と言って、胸元ががっつり開いた真っ赤なドレスをガシッとつかんだ。
「なにこれ!」
セイビア様は静かに、ほぼすべてが半透明な素材でできた豊かなドレスを手に取った。
「私はこれがいいと思う。」
「そんなの着たら体のラインが全部見えちゃいますよ!」
そうやって一息ついて慎重にため息をついた後、ドレスたちは枯れた草のようにひらひらと揺れながら魔力の道に沿って飛び去っていった。
セイビア様が静かに口を開いた。
「そうだな。若い魔法使いの防御手段も立派な手段ではあるけど、それだけでは解決策にはならない。」
「……そうですね。あれはあくまで補助的な要素でしかありませんから。」
誰が見ても国家戦略を議論しているかのような彼らの表情は、それほど真剣だった。
「だからって色合わせ用のパートナーを探すなんて笑い事にすぎない。ホンテイン並みに有名な人物じゃないと。」
「やっぱりあの人しかいませんね。」
私は二人の会話を聞きながらすっかり萎れた大根のように項垂れた。
レリオンのことを言ったんだろうな。
……確かに、一理ある。
レリオンと一緒なら、何か考えがあってあんなぴったりしたものが出てきたように見えるだろうし。
でも、あの男に頼むのは嫌なんだよな。
最近ますます意固地でさ。
ほんとムカつく!
そんなふうにモヤモヤしていたそのとき。
二人の口が同時に開いた。そして同じ人物の名を口にした。
「パンデルニアン公爵。」
私は首を横に、腕を縦に、脚を斜めに、全身を使ってブンブン振って全力で反対の意志を示した!
なんで急にそんなとんでもない相手が出てくるの!?
でも二人は冷ややかな顔で笑った。
こんな言葉がある。強い人間は空気を読む必要がないと。
「ははは、久しぶりだな。」
私は自分の目を疑った。
キラキラと。今日に限ってその男の髪の毛は、星のようにきらびやかに光を放っている。
最強であるがゆえに、人の空気を読む必要のない騎士。
フェノクスが私を抱きしめようと、両腕を広げて近づいてきていた。
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