こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は153話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
153話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- アドバイス
ところで服か・・・。
服をプレゼントするのは難しいことではない。
私の能力を高く評価してくれるのもありがたいし。
しかし、私は快く受け入れることができなかった。
もし私が令嬢だけでなく、多くの令息にも服を作ってあげたとすれば分からないだろうか。
これまで私が男性用の衣服を作ってあげたのは、ヴェリテとセーブルの二人だけだ。
ヴェリテの存在は隠されているので、公式に男性に服をプレゼントしたのはセーブルが唯一の状況。
そんな中、私がレイブンの服を作ったら周りはどんな視線で見るだろうか?
どうすればいいのか。
レイブンは切実な表情を保っていた。
私はしばらく悩んだ末に口を開く。
「ごめんなさい、レイブン卿。そのお願いは少し難しそうです。男性服には正直自信がありませんので」
悪い人ではないが、余計な噂に巻き込まれるのも遠慮したい。
彼とは、こんな風にたまに話をする仲が適当だろう。
幸い、レイブンは理解しているかのようにうなずいた。
別に気分を害した様子も見られない。
「そうですか。私が女性でない点が残念ですね」
「他にお願いはありませんか?それとも欲しい物とか」
「大丈夫です。お気持ちだけでも嬉しいです」
優しく微笑むのを見ていると、何だか申し訳なくなった。
服のプレゼントはできないけど、他のプレゼントをしよう。
「本当にありませんか?今すぐ思い出せなければ、次の時でも大丈夫ですので」
うーん、そうすると今お返しを返さないと、これからもずっとこの事で頭を痛めそうだ。
早くプレゼントして終わらせたい。
レイブンはしばらく悩んだ末に口を開いた。
「それでは、私のデザイナーに助言をしていただけますか?」
「助言ですか?」
「はい。恥ずかしいことに、私の眼目が足りなくてデザイナーが望む服を聞いても、答えが出ませんでした」
レイブンの着ている服をチラッと見る。
水色がかったコートだが、正直に言って彼にピッタリの感じではない。
もちろん顔が良いから何を着ても構わないけど、どうせなら自分の好みに合わせて着れた方が嬉しいはず。
助言をする程度なら大丈夫だろう。
プレッシャーが一段と軽減され、私は喜んでうなずいた。
「それなら可能だと思います」
「ありがとうございます。もし時間がよろしければ今日見ていただけますか?」
今日?
特に午後に予定は入っていない。
断れば次にまた見なければならないので、一度に終わらせる方が良かった。
「ええ、構いませんよ。それではデザイナーを呼ぶことにしましょう」
私はデザイナーを呼ぶように言葉を伝える。
早くても30分はかかるだろう。
「その間、お茶をもう一杯いかがですか?」
「そんな光栄を享受することができて嬉しいです」
すぐに下女たちが紅茶と茶菓を用意した。
紅茶が少し冷めるのを待つ間、レイブンをチラッと見る。
熱いはずなのに彼は平気で紅茶を飲んでいた。
視線は下を向いたままだ。
両目を伏せて瞳の色が見えないと、本当にセイブリアンと似ていた。
この人も多分すごく人気あるよね。
顔もハンサムだし、性格も優しくて、さらに王の息子だ。
貴族令嬢の中でレイブンを慕う人は結構いるだろう。
「そういえば」
レイブンを見ていると彼の声が聞こえてきたので、私は慌てて頭を上げた。
「ブランシュ王女の婚約提案が全て失敗に終わったと聞きました」
「あ、はい。そうなんです」
レイブンが静かにコップを置く。
「私があえて何とも言えない立場でしたので静かにしていましたが、正直幸いだと思いました」
「幸いですか?」
「ええ。お姫様は私にとって可愛い姪っ子でもありますので、なるべく大人になってから良い相手に出会って欲しいと思っていましたから」
姪という単語がとても優しく感じられた。
私も甥っ子が生まれた時、とても嬉しかったからレイブンの気持ちが理解できる。
何だか彼に内的親密感が少し深まった。
「そうですよね。レイブン卿にはたった一人の姪っ子なのですから」
「はい。それに宮殿で過ごせば子供たちに会う機会もありませんので」
「ふむ?子供が好きなのですか?」
「やっぱりこの年くらいになると、子供が可愛く見えますね」
そう話すレイブンは、とても老衰した人のように感じられる。
子供が好きなら、結婚もしたいのだろうか?
「レイブン卿にも結婚の提案が来たと聞きましたが?」
「はい、レタから提案がきました。お断りしましたが」
「レイブン卿は結婚するつもりはあるのですか?子供が好きなら結婚も悪くないはずですが」
「結婚ですか・・・」
レイブンは夢を見ているような表情になった。
それは、いつか訪れる幸せを未来に描いている者の顔ではない。
叶わぬ希望、夢。
そんなことを改めて思い出すように見えた。
おそらく私生児という事実のためなのだろうか?
服を作るという願いは断ったアビゲール。
受け入れていれば、レイブンとの関わりはますます深くなってしまいますからね・・・。
その代わりにデザイナーへの助言を求めるレイブン。
レイブンの魂胆が読めません。