継母だけど娘が可愛すぎる

継母だけど娘が可愛すぎる【370話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

370話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 龍との交渉②

皆が名残惜しそうに見送る中、アビゲイルは護衛兵とともに洞窟へと入った。

振り返りたい気持ちを必死で堪え、しっかりと足を踏み出した。

振り返らなくても、セイブリアンが彼女を見守っていることを理解していた。

数名の人物像が洞窟の壁に刻まれていた。

護衛兵がランタンを持ち、前方に進むリリーに言った。

「女王陛下、どうかお気をつけください。竜がどのような策略を巡らせているのか、分かりませんので。」

武装した兵士たちは、リリーの前後に配置されていた。

その緊張感がリリーにも伝わり、彼女も思わず気を引き締めた。

狭い道を抜けると、洞窟の外へ出たように感じた。

しかし、実際には外ではなく、巨大な空間だった。

あまりに広大で、まるで外にいるかのような錯覚を覚えるほどだった。

天井に空いた穴から月光が差し込み、洞窟内を薄明かりで照らしていた。

水面を見上げるような気持ちになる光景。

それは満月の夜だった。

あちこちに空いた穴から光が漏れ、その光を受けて咲く花々が洞窟内に彩りを添えていた。

幻想的な風景が広がり、緊張感さえも和らげるほどの美しさだった。

リリーが立ち止まり、ふと空を見上げたその時、何かが地面に「ザーッ」と擦れる音が聞こえた。

護衛兵たちは徐々に地面に倒れ込んでいった。

手にしていた剣がカランカランと鋭い音を立て、火の光も暗く沈んでいく。

「じょ、女王陛下……」

彼らは自分たちを襲う何者かを視認しようとしたが、全員その場に倒れ込んでしまった。

リリーは慌てて倒れた護衛兵たちに駆け寄った。

「大丈夫ですか!しっかりして!」

まさか死んでしまったのだろうか?

リリーの顔は青ざめ、倒れた護衛兵の口元に手をかざした。

わずかな呼吸の気配が感じられた。

どうやら失神しているだけのようだ。

彼女は安堵のため息をついた。

その時、どこからか声が響いてきた。

「心配しないでください。ただ一時的に眠っているだけです。」

その声にはどこか不思議な威厳と余裕が感じられた。

声の方向に目をやると、どこかで聞き覚えのある声だった。

上を見上げると、誰かが岩場に立っているのが見えた。

その姿は、月光を浴びて白く輝く衣をまとい、髪も銀色に輝いていた。

赤い瞳が彼女をじっと見つめていた。

「……ユン?」

確かに昼間、海辺で見かけた顔だ。

ユンはあの時と同じように、緊張感のない表情でにこりと微笑んだ。

「覚えていてくれたんだね。光栄なことだ。」

彼はゆっくりと岩場から飛び降りた。

その動きは驚くほど軽やかで、人間らしいというより幽霊のように感じられた。

彼との距離が近づくにつれ、リリーは急いで立ち上がると一歩後ずさった。

彼女は目を凝らしながら問いかけた。

「ユンは……龍人なのですか?」

「そうだ、私が龍人だよ。」

「ですが……。」

ユンはどう見ても人間だった。

妖精や人魚も人間に似ているが、耳や歯など、明らかに違う部分があった。

リリーは疑念の目でユンを見つめていたが、彼は少しずつ距離を取った。

「これで信じられる?」

その言葉と共に、一瞬で水のような何かが目の前を覆ったかのようだった。

リリーが目をしばたたき、再び目を開けた瞬間、そこには龍がいた。

まるで巨大な蛇のような姿だったが、威圧感は蛇とは比べものにならない。

鋭い爪先はまるで鷹のもののようで、白銀の鱗は炎のように輝き、たてがみのような草の葉が頭部に生えていた。

まるで小さな山と向き合っているかのようだった。

リリーが驚愕の目で見つめると、白龍は消え去った。

そして、そこには再びユンが立っていた。

「これで信じる?」

「……はい。」

実際、まだ震えていた。

まるで幻影に直面したかのような感覚だ。

しかし、全身に響く声が龍の存在を証明していた。

「それでは、少し茶でもどうか。客が来たのは久しぶりだ。」

リリーは戸惑いながら護衛兵たちを見つめた。

ユンが彼らの安全を保証してくれた後、彼女はユンの後を追った。

緊張している彼女とは対照的に、ユンはただ悠然と歩いていた。

言葉も発せず、足取りも穏やかだった。

洞窟の奥へ進むと、そこには生活空間のような場所が整っていた。

まるで家をこの場所に移築したかのようだ。

昼光が差し込む中、東洋風の部屋が広がっていた。

「私に何かお手伝いできることはありますか?」

「座っていなさい。客人に仕事をさせるわけにはいかない。」

ユンが微笑むたび、目つきがかすかに鋭くなった。

赤い瞳の輝きは、生気を失わせるほど恐ろしい微笑だった。

リリーはおとなしく座ってユンを待った。

思ったよりも彼は悪い龍ではないように感じていた。

しばらくすると、ユンが茶器を持って戻ってきた。

茶からは菊花の香りが漂ってきた。

龍が自ら淹れたお茶とは、これほど優雅なものとは驚きだ。

リリーは感嘆しながら菊花茶を一口飲んだ。

「お口に合いますか?」

「はい、とても美味しいです。」 「

それは良かった。」

そう言いながら、ユンも一口お茶を飲んだ。

しかし、ユンはお茶よりもリリーに興味があるようだった。

赤い瞳が穏やかに彼女を見つめていた。

リリーはその穏やかな視線の理由を知ることができなかった。

実際、リリーの頭にはわからないことがいくつもあった。

彼女は戸惑いながら口を開いた。

「すみません。ちょっと聞きたいことがあるのですが……」

「何?」

「なぜ私を交渉人に選んだのですか?」

ユンは静かに茶碗をテーブルに置き、微笑を浮かべたまま答えた。

「君のように美しい女性を見たのは初めてだ。」

リリーは飲んでいたお茶を吹き出してしまった。

ユンは驚いたようにリリーを見つめた。

「どうしたの?」

「あ、いや……そんなこと言われたの、初めてで……。」

アビゲイルとしての姿ではよく聞いていたが、リリーとしては全くの初体験だ。

セイブリアンでさえ、毎日のように「可愛い」「美しい」と言ってくれるが、それはどちらかといえば愛情表現としてだった。

しかし、リリーはそれを知っていて、単なるお世辞のように感じていた。

だが、ユンの場合はどうだろうか。

彼にもお世辞のようなものが含まれているのか?

リリーは訝しげに考え込んだ。

ユンがうなずくような目で応じると、一瞬考え込んでから顎に手を添えた。

「そういえば、東洋と西洋の美人像は変わっているんだった。」

ようやく納得したような目つきで、彼は穏やかに、あるいは真剣に微笑んだ。

「君が東洋で生まれていたら、『絶世の美人』と称賛されていたかもしれないね。」

リリーはその言葉に思わず笑ってしまった。

過去に「もし李氏朝鮮時代に生まれていたら美人の評価を受けていただろう」と冗談を言われたことを思い出した。

「笑うと、もっと綺麗だ。」

ユンは恥ずかしげもなく言った。

その言葉にリリーは思わず顔を赤らめた。

 



 

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