こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は152話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
152話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 反乱②
セイトン家の家主であるキエルハーンが、スオルの塔に閉じ込められたというニュースは、まもなく首都全体に広がった。
「キエルハーン侯爵が?」
「そう、戴冠式の前に処刑が行われるということだね」
「帝国最強の騎士であるキエルハーン侯爵がこんな風に命を失うことになるとは」
人々は残念に思いながらも大きな衝突が起きなかったことに安堵する。
もしキエルハーンが軍事を起こして抵抗したなら、セイトン家と皇室の間で内戦が起きたはずだ。
一方、マリは自分の部屋で苦しそうな表情で苦悩していた。
(どうすればいいかな?彼が死ぬのをこのまま見守ることはできない)
クローヤンの反乱だけでも頭が複雑で爆発しそうだったが、ひとまずキエルハーンの命を先に救わなければならなかった。
問題は、彼を救うことが容易ではないということ。
(伝染病を解決した代価として彼を助けてくれと祈ろうか?)
それでも可能性のある方法。
しかし、マリはすぐに首を横に振った。
(違う。これは皇位継承がかかったことだ。これだけでは何か足りない。彼を助けてくれるようなもっと大きな理由がなければならない)
彼女はくよくよと悩んだ。
どうすれば彼の命を救うことができるだろうか?
以前の仕事に対する功だけで彼を生かすのに足りないなら、もっと大きな功を立てたらどうだろうか?
可能性はある話だった。
大きな功績で、罰を免れた例は多い。
伝染病のことに加えて再び大きな功を立てるならば、キエルハーンの処罰を免罪する根拠が十分になった。
何より皇太子も心の中ではキエルハーンを処刑することを望んでいない。
政治的状況上、仕方がないだけだ。
そのため、彼女が大きな功績を追加で立てれば、皇太子にキエルハーンを助ける言い訳を用意することになる。
「でもそんな功績をどうやって立てるんだ?」
その瞬間、ある考えが彼女の頭の中にひらめいた。
彼女が今思いついた方法は成功すれば大きな功を立てることができるのはもちろん、皇太子と自分との問題も同時に解決することができた。
すなわち、今後は「マリ」として彼を欺くのではなく、「モリナ」として彼を眺めることができるようになるという意味だ。
しかし、その方法の問題点を思い出したマリーの表情が深刻になる。
「私が果たして成功できるだろうか?」
無謀な試みかもしれない。
ひょっとしたら途中で命を落とすかもしれない。
彼女の考えを聞くと他の人が気が狂ったと言うかもしれない。
「それでもしなければならない。キエルさんだけじゃなくて、殿下と自分のためにも」
固く誓ったマリは席から立ち上がった。
「もうすぐ処刑日が近づいてくる。とりあえず、動こう。できるだけ早く」
マリが最初に向かったのは、キエルハーンが閉じ込められたスオルの塔だった。
看守に懇願して彼に面会することができた。
「・・・キエル様」
マリは彼を見た瞬間、胸がむかむかして手で口を隠す。
「マリちゃん、ここにはどうやって・・・?」
独房に閉じ込められていたキエルハーンは驚いた表情をした。
しかし、すぐに彼はいつものように優しく笑いながら話す。
「まさかマリちゃんに会えるなんて。神様が私の願いを間いてくださったようですね」
彼は死を目前にしていたが、何の動揺もなく落ち着いた様子だった。
「・・・キエル様」
マリは口をきかなかった。
会ったら言いたいことが多かったのに。
二人はしばらく黙ってお互いを見つめ合う。
キエルハーンは朧げな視線で彼女を見つめ、マリは彼の目つきが胸が痛くて唇を噛んだ。
彼女が口を開こうとした瞬間、キエルが先に口を開く。
「すみません」
マリの瞳が揺れた。
「何が申し訳ないというのですか?」
「すべて。すべてが申し訳ありません。ご心配をおかけして申し訳ありません。愚かな選択をして申し訳ありません」
マリはため息をつき、慎重に話し出した。
「意志を変えるつもりはありませんか?」
「・・・」
「キエル様が今おっしゃったように愚かなことをです」
「はい、よく知っています」
キエルハーンは苦々しく言った。
「それでも私の命一つで家門の名誉を守ることができますから」
キエルハーンがこのように何の抵抗もなく自ら命を捧げれば、ラエルもこれ以上は血を流そうとはしないだろう。
しかし、マリはその言葉に胸が熱くなった。
「私の心は?」
「マリちゃん?」
「たかが命一つだって?キエル様が死んだら私の心はどうなるか考えないんですか?私がどれだけ悲しむかは関係ないかって?」
マリは感情が高じて唇をかんだ。
「たかが家門の旗印と名誉が何ですか?」
もちろん知っている。
高貴な貴族の中には、家門の名誉を命より大切にする人が多いということを。
しかし、率直に言ってマリは彼らの立場がよく理解できなかった。
「そのように死んだら残された人々はどうしろと言うのですか?」
キエルハーンが嘆息するように言った。
「すみません。本当に・・・、本当にすみません」
マリは固い目で彼を見る。
「キエル様、一つだけお間きしたいのですが」
「何ですか?」
「もし・・・、助かる方法があれば受け入れますか?」
キエルハーンは不思議そうな顔をした。
「それはどういうことですか?」
「答えてください」
彼は苦々しくうなずいた。
「断る理由はないでしょう。私も死を望んでいわけではありませんから。しかし、不可能なことです」
彼は自分が意志を曲げない限り、死を避けることはできないということをよく知っていた。
しかし、マリは繰り返し尋ねる。
「もし本当に助かる機会があったら、その時はどうしますか?」
「・・・」
マリの慎重な問いにキエルハーンの目つきが変わった。
すべてを諦めたような瞳から抑えていた何かが燃え上がる目つきに。
「もし私に人生を続けられる機会が与えられたら」
彼はゆっくりと口を開いた。
「その時は私のすべての人生をあなたのために捧げます」
マリの考える秘策とは?
みんなが救われる方法を見つけてほしいです!