こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は104話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
104話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 謹慎期間の終わり
マリの謹慎期間が終わった。
彼女は皇太子の専任侍女であり補佐官として再び獅子宮に出勤した。
「よく休めたか?」
それなりに嬉しそうにしていたアルモンドは、一瞬立ち止まる。
マリの顔色を見たのだ。
「フォン・ヒルデルン?」
彼女の顔は青ざめていた。
それなりに彼女を長い間見てきたアルモンドだったが、マリのこんな顔は初めて見る。
「大丈夫か?顔色が良くないようだが」
「・・・あ、はい。大丈夫です」
マリは慌てて微笑んで答える。
「ただ昨日眠れなかったからだと思います。お気遣いありがとうございます」
彼女の頭の中は一つの考えでいっぱいだった。
(私をクローヤン王城で見た?それも通院の宮で?)
それはまさに昨日カラクタ伯爵が残した言葉のため。
(マリのことを話しているわけがない。私は実際の女中マリと全く違う顔をしているから)
彼女は、自分の宮の近くで働いて死んだ女中「マリ」に偽装した。
(彼がクローヤン王城で本当に私を見たなら、それはマリではなくモリナ王女を見たんだ)
ひょっとしてカラクタ伯爵の勘違いではないのかと思ったが、それは違うようだ。
(昨日のあの瞳、確かに私の正体を正確に知っている目つきだった)
伯爵の瞳はあの瞬間、まるで蛇がネズミを見るようにゾッとする光を帯びていた。
彼は明らかに自分がモリナ王女であることを知っていた。
(どうしよう?彼が私の正体を明らかにしたら?)
マリは皇太子の空席をチラリと見る。
もし自分の正体を彼が知っても、自分を殺そうとは思わなかった。
でも、実際にどうなるかは分からない。
彼女がそう思う理由は、これが個人感情を超えて国家レベルの政治問題だからだ。
クローヤン王家の最後の末裔である自分を生かしておくことは帝国にとって大きな危害になる。
だから、いくら皇太子が自分を大事にしても、知らないふりをするわけにはいかなかった。
(特に最近クローヤン王国の状況はますます悪化している。殿下での選定で一般民は帝国の統治を受け入れているが、王家を懐かしむ一部の人々が問題だ。主に元王室騎士団出身の騎士たちが・・・)
主軸となって帝国に抵抗していたが、彼らは王家の最後の末裔であるマリを切なく探していると聞いた。
そのような状況で彼は皇太子なので、これ以上自分を放っておくことはできないはず。
一国の支配者として、時には望まなくてもしなければならないことがある。
特に、専ら帝国のためだけに生きている皇太子なら言うまでもなかった。
(だから殿下に耳に私の正体が入ってはいけない。カラクタ伯爵の口を塞がないと)
マリは固く考えた。
幸いなことに、彼は今すぐ自分の正体を明らかにするつもりはないようだ。
何らかの意図を持っているに違いない。
(とりあえず、それを知らなければならない。それに合わせて対応しよう)
マリはカラクタ伯爵が間もなく接近すると予想した。
しかし、彼女の考えとは裏腹に伯爵からの知らせは何もない。
一週間が過ぎて、二週間が過ぎても同じだった。
結局、マリは自らカラクタ伯爵を尋ねることに。
皇太子に了解を求めた彼女は馬車で皇居を出る。
そしてすぐにカラクタ伯爵が滞在する邸宅に向かった。
(一体何を考えているのか会って談判しよう)
彼女の訪問を聞いたカラクタ伯爵は、自ら邸宅の外に出てマリを歓待する。
「こうしてまたお会いできて光栄です、レディー」
カラクタ伯爵は片膝をついて手の甲にキスをした。
負担に感じる手厚いもてなし。
マリは首を横に振り、口を開いた。
「お話ししたいことがあって来ました」
「美しいレディーが何を話してくれるのか楽しみですね」
伯爵が悪戯っぽく話す。
しかしマリは何の反応もなくじっと彼を眺め、伯爵は無愛想な彼女の反応に肩をすくめた。
「私はヒルデルン卿に会えてとても嬉しいのですが、卿はそうではないようですね。とても悲しいです」
それから彼は屋敷の中に腕を差し出した。
「とりあえず入りましょう。中へご案内いたします」
ヨハネフ三世の目的はマリですが、何の音沙汰もなかったのは彼女が自分から来ると見抜いていたから。
ラエルもよく許可を出しましたね。
てっきり一緒に来ると思っていたのですが。