公爵邸の囚われ王女様

公爵邸の囚われ王女様【31話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。

今回は31をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【公爵邸の囚われ王女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

31話 ネタバレ

公爵邸の囚われ王女様【30話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 今回は30話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 首都へ

クラリスが遠ざかり、突然二人きりになって彼らの間には気まずい沈黙が流れた。

「あ、あの・・・」

ブリエルは沈黙が耐え難かったのか先に口を開く。

「庭師のおじいさんに雪かきの教育をお願いしました。クラリスがそうしたいと言ったからです」

彼女がいい先生を選んだことは片付いた雪の山を見ただけで分かるような気がした。

「庭師のおじいさんが最近、なんだか元気がなかったのですが、今日クラリスを教えながら少しは気分が良くなったようです」

「よかったです。たぶん奥さんの5周忌になったからではないかと思います。それから・・・うん」

マクシミリアンは訳もなく声を整え、先に別の話をする。

「その・・・彼女に最後に言うことがあったのではないですか?」

「お嬢様にですか?」

相変わらず変わらないお嬢様という呼称にマクシミリアンは少し心が不自由だったが、そぶりを見せずに答えた。

「長い間いじめられたと聞きましたが」

「それは・・・そうですね」

ブリエルは持っていたほうきを直して、やっとマクシミリアンをじっと見た。

「でも、その間、私も母の治療費で助けてもらいましたから。状況が少し変わったからといって、私が前に出て自慢する言葉を言いたくはありませんでした」

「それは尊敬に値する心遣いですね」

それは心からの賛辞だったが、彼女はかすかに微笑み、首を横に振る。

「私の本心が分かったら、そのようにお話することができないでしょう」

「本心?」

「私はですね、公爵様」

彼女はしばらく話を止めて深呼吸をした。

「このように知らんぷりをして、うまくやっている姿を見せることが、一番お嬢様を苦しめるということを知っただけです」

「・・・」

「だから尊敬どころか、非常に悪辣な心だと非難されるべきではないでしょうか?」

丸く唇を集めて渡す質問に、マクシミリアンはそっと視線を向けた。

少し離れたところでクラリスがキャンキャン鳴きながら長い木の枝を持ち上げる姿が目に入る。

「・・・私は」

彼は子供に視線を固定したまま返事をした。

「あなたのやり方が素敵だと思います」

ついにクラリスが自分の足の長さより長い枝を頭上に高く持ち上げた。

浮かれた子供はびょんびょん跳ねた。

「ブリエルさん」

彼が注意深く名前を呼ぶと、ぎくりとして返事が返ってきた。

「は、はい?」

「昨日、首都中央病院から連絡が来ました。ウッズ夫人のための病室が用意されたと」

公爵が伯爵家に送った手紙には、ブリエルの養母であるウッズ夫人に対する処遇も書かれていた。

これからは彼女を「公爵夫人の母」として扱い、首都の病院で治療を受けさせると。

「本当にありがとうございます。この恩をどうやって返せばいいのか分かりません」

「いいえ。私たちもすぐ首都に行きますから、すぐ夫人にお会いできると思います」

事実、マクシミリアンはウッズ夫人をシェリデンに連れてこようかとも考えた。

しかし、ここは他の地域の患者が生きていくにはあまりにも過酷な天候だ。

(・・・しかも)

彼はブリエルをちらりと見た。

(母親を口実に彼女をつかまえておく格好になるだろう)

それはダーリントン伯爵がしてきた蛮行と大きく変わらないことだろう。

ブリエルはこのことで長い苦しみから逃れることができた。

しかし、だからといって彼女が望まない婚姻を受け入れたという事実が変わるわけではない。

(いつかは手放さなければならない)

彼はこの事実を無理矢理繰り返した。

いつも何気なく思い出していたことが特に苦しく感じるのは・・・

「ワアアア!」

沈黙を守っていた2人の間にクラリスの澄んだ声が舞い込んだ。

長い木の枝を持った場所で何かを見つけたようだった。

子供は自分のそばに木の枝を注意深く下ろして、地面である物を拾ってくる。

「おじいちゃん!庭で宝物を見つけました!」

そして子供は遠くで雪を掃いている庭師に向かって両腕をむやみに振った。

宝物だなんて。

公爵は不思議そうな目で子供を見る。

彼の庭に宝物のようなものが埋まっているとは知らなかった。

クラリスは拾い物を高く持ち上げた。

「じゃーん!可愛い指ぬきです!」

指ぬきを宝物と言うのだろうか・・・?

マクシミリアンの疑問はすぐに解消された。

指ぬきという話を聞くと、庭師は持っていたほうきも投げて駆けつけてきて、素早くこれを受け入れたのだ。

本当に宝物を扱うように、とても大切に。

「なんてこった!永遠に見つからないと思っていたのに!」

彼は指ぬきについた土を注意深く払い落とし、これを胸の近くに抱きしめた。

「ありがとう、本当にありがとう」

「えへヘ」

「いったいこれをどうやって見つけたんだ?いくら探しても出てこなくて毎日壁を見ながらため息ばかりしていたのに・・・」

「うん、私もよくわかりません。でも、おじいちゃんの宝物を見つけれて嬉しいです。もう壁を見ながらため息をつきませんよね?」

「もちろん!」

「よかったです。やったー!」

クラリスは再び長い木の枝を持ち上げて笑い声を上げた。

これをじっと見守っていた公爵は、少し前にブリエルがした話を思い出す。

クラリスが先に出て庭師に雪かきを学びたいと言ったか・・・。

そして「偶然」庭師が失われた夫人の指ぬきを探し、それを「宝物」と呼んで返したと?

なんとなく不自然に感じられる。

むしろクラリスがすべてを知っていたと仮定した方が自然なほどだ。

それだけではない。

マクシミリアンがブリエルに奇妙な感情を抱いているという事実を悟るようになったのも、やはりクラリスのおかげではなかったか。

彼は細い目でクラリスをじっと見つめる。

彼の視線に気づいたのか、クラリスは木の枝を自慢するように高く持ち上げた。

「公爵様!長いです!とてもとても長いです!」

その純粋な姿にマクシミリアンは少し前までの考えをすべて畳んで心の片隅で推し量ってしまった。

彼は自分の前に走ってきた子供のピンク色の髪を撫でる。

なんとなく自然にそうなってしまった。

「・・・?」

子供は少し驚いた目で彼を見上げたが、すぐに.真っ赤な頬をしてはにっこりと微笑んだ。

(・・・可愛いな)

彼も知らないうちにそう思った。

 



 

クラリスが庭師の祖父の大切な指ぬきを探してくれたのは内壁の頼みだった。

<外壁の鏡のすぐ前に落ちた指ぬきを見つけることもできず、ため息ばかりついているともどかしいことです>

幸い、クラリスは雪かきを学ぶという提案で、見事にこの問題を解決した。

そして、彼女が解決した問題はそれだけではない。

「レシピのメモを捨てるなんて!」

厨房の下女に大声を上げていたシェリデンの料理人は、目の前が真っ黒になった気分だった。

「も、申し訳ありません」

「あれは王室の料理長を歴任した曾祖父の時から今まで大事にしていた秘蔵のレシピなんだ!」

「あの、私は・・・捨てる紙の束だと思って・・・」

女中が泣きながら渡した言い訳にも彼は瞬きもせずに厨房の外に指を伸ばす。

「今すぐ私の厨房から消えろ!」

「料理長・・・!?」

「それを探すまではここに近づくこともできないと・・・クラリス?」

「こんにちは」

荒いキッチンの雰囲気の間にピンクの髪の毛をきれいに両側に結い上げた少女が現れる。

子供は直ちにシェフの前に近づき、持っていた紙の束を渡した。

「折り紙をしようとしたら、調理法が書かれていました。ベンソン卿にお聞きしたところ、シェフに差し上げたいと思いまして」

「いや・・・これは!」

料理長があれほど大切にしていた曾祖父の調理メモだった。

「これどこで見つけたんだ?」

さっきまでお屋敷のカーペットの床まで探しても見つからず、本当に諦めていた。

「えっと、私もよくわかりません。でも、料理長さんの宝物を見つけて嬉しいです」

クラリスは再び礼儀正しく挨拶をして帰ると、何かを思い出したようにくるりと身を向ける。

「今日作ってくださったシチューは本当に美味しかったです。ちゃんと寝られずに、部屋とキッチンを行き来しながら大変でしたよね?」

「え?それはまたどうして分かったの?」

料理人は驚いてクラリスをじっと見つめた。

とても小さな子供がそんな苦労を分かってくれるとは思わなかったのだ。

「真心がこもっていて、もっと美味しかったようです。いつもありがとうございます」

クラリスは再び頭を下げ、階段を急いで上った。

「はてさて」

シェフは慌ててクラリスの後ろ姿だけを見て、すぐに頭を下げていた厨房の下女を振り返った。

「こんな場合じゃない。奥様に夕食のメニューを変更してもいいか聞いてみよう」

「え?今からですか?」

「そうだね、どうせならもっと美味しいものを作ってあげないと!」

「・・・あの囚人にですか?」

厨房の下女が重要な点を指摘したが、料理人は大きく眉をひそめて答える。

「ああ、お前がばかげて捨てたレシピ本を持ってきてくれたありがたい囚人に!何か不満があるのか!?」

女中はさっと首を横に振った。

「保存室に何があるか確認してきます!」

「よし!急げ!」

料理長はさっきまで怒っていたことはすっかり忘れてしまったのか、いつのまにか気持ちいい笑いまでこぼし始めた。

 



 

マクシミリアンとブリエルはそれぞれの目的で首都に行く計画を立てた。

まずブリエルは久しぶりに母親と再会する予定だ。

マクシミリアンは弟のライサンダーに会って「偽の花嫁」の問題が解決されたことを知らせ、ダーリントン伯爵家に対する処分を議論する予定だった。

このような日程を発表し、公爵は「クラリスとモチが首都に同行する」と付け加えた。

子供を首都に連れて行くことには明らかな目的がある。

子供の精神的、身体的成長に必要な物品を手に入れるのに数も多いところがないためだった。

たとえば、子供の情緒的活動を助けるという「人形」という品物だけを見てもそうだ。

シェリデンの雑貨店には5つの人形しかない。

しかし、首都は店をいっぱいにしても溢れるほど、数十種類の人形があると聞いた。

マクシミリアンはクラリスを18歳まで元気に育てようとする目的を逹成するためにも、この機会に最も良い子供用品を多様に備える予定だった。

しかし、ここで問題が一つ生する。

邸宅のあちこちから反対意見書を送ってきたのだ。

たとえば、庭師の意見書にはこのように書かれていた。

<クラリスがいなけれは誰がシェリデン邸の庭で遊び回るというのですか?遊び回る子供の一人もいない庭だなんて?そんな索漠とした所で働くのはあまりにも苦しいです>

シェリデン邸に子供が遊び始めた、それはたった2か月余りの期間だ。

ところで、遊ぶ者がいないと索漠として苦痛を感じるほどだとは?

こじつけに違いないと思ったが、マクシミリアンは丁寧な解決策を聞かせてくれた。

[騎士団に1日に1回ずつ庭で遊ぶように言っておく]

庭師は返事を返してこなかった。

すると、今度は厨房から嘆願書が上がってきた。

<今後クラリスの成長を図る一ヶ月分の栄養献立がすでに組まれていますが、首都に連れて行ってしまうと全ての計画が狂ってしまいます!>

これはちょっと耳寄りな話だったので、マクシミリアンは妥協を試みた。

[その立派な献立を渡せば、首都の料理人に参考にするように伝える]

このように至難な過程を経て、クラリスは公爵夫妻と共にシェリデンを離れることになった。

サッパーズの首都「ハイドン」に。

 



 

クラリスが公爵邸のみんなから愛されるようになっていくのが嬉しいですね!

18歳になったら処刑するのは至難でしょう。

首都でクラリスを待ち受けているものは?

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