こんにちは、ちゃむです。
「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。
今回は144話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
144話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- それぞれの不安
ダリアとセドリックはぎりぎりで舞踏会場に到着する。
邸宅の待合室からすぐ皇居に行ったので、ブルーポートの舞踏会場に来たのは今が初めてだ。
舞踏会場は人でいっぱいだった。
みんな後ろではブルーポート公爵の事故を考えても、前に向かって露骨に公爵と振りつく自信はなさそうだ。
もちろん、ダリアにとってそのような事実は今は全く重要ではない。
ルウェインもどうせ誰が来ようが来まいが、全く気にしないと思ったし。
ダリアが今怖がっているのはただ一つだけ。
セドリックはすでに皇居の人々と連絡を取っていた。
それで全部その間皇居で何があったのか.なのか知っていた。
ケルシオンがアセラスが企んでいる最後の仕事を白状したことまでも。
おかげで、ダリアは入ってきてからずっとそわそわしていた。
彼女の恐怖は遠くから恐ろしい勢いで周りの人たちを追い出し、近づいてくるヒーカンを見てさらに大きくなる。
(見るまでもない・・・すごく怒られるよ!)
絶対ケルシオンの周りにも行かないと約束したのに。
やはり、ヒーカンはダリアを見るやいなや唇を血が出るほどむずむずと噛みながら目つきだけで数え切れない非難を吐き出した。
そして結局彼が前まで来た時、彼が空き部屋に彼女を連れて行ってドアを閉めた時。
「ダリア!」
予想していた叫び声が上がった。
ダリアは目をぎゅっと閉じる。
「すみません」
「私が、私がそう言ったのに・・・!」
ヒーカンはダリアの肩をしっかりとつかんだ。
彼の悔しさが伝わって訳もなく涙があふれた。
「・・・すみません」
当たり前のようについてきたセドリックがダリアの顔を見て表情が悪くなる。
「いい加減にしろ、ヒーカン。私が頼んでついてきてもらった」
「黙ってください、皇子殿下。私は今あなたも許せないです」
「ああ、そんなに偉くてケルシオンから何も引き出すことができなかったの?」
セドリックは我慢できず皮肉を言った。
ヒーカンは歯ぎしりしながら彼をにらみつける。
しかし、そのまま止まるにはセドリックもメリダに劣らない地獄の口だった。
「ダリアももう大人だよ。なんでお前が勝手にダリアにこれをするなって言うの?本当にあなたのふりをするなら、最初からちゃんとやればよかったのに?」
「・・・」
すぐに喧嘩になりそうな雰囲気だ。
その時、三人を見つけて近付いたアドリーシャが状況の深刻さを感じて急いで言った。
「ここで私たちだけで戦うつもりですか?」
「「・・・」」
「ブルーポート公爵閣下が第2皇子殿下を攻撃して逃げていた者を検挙しました。こんな場合じゃないのに・・・」
「そうなんです」
ルウェインが突然アドリーシアの後ろから現れる。
「ああ、なんてことだ」
アドリーシアは彼が何も言わずに現れたのを見て驚いた胸を押した。
この部屋にはどうやって探して入ってきたのか。
ルウェインはずうずうしく言った。
「二人でずっと喧嘩するなら、ペステローズ令嬢は私が連れて行きます」
「誰が勝手に?」
「うわごとを言うな」
ヒーカンとセドリックは鋭い目つきでルウェインをにらみつける。
ルウェインはその間によくなったのか包帯をはずしていた。
無表情で淡々とした顔は相変わらずだが。
「こうして皆が集まったのですから、これを機に宣言することにします」
「どうかやめてくれ」
セドリックは真剣に眉をひそめてため息をつく。
ルウェインは口を開けばいらいらするようだ。
しかし、ルウェインはものともせず、口を開いた。
「ダリア・ペステローズ令嬢は私が心で産んだ娘です。みんな私に許可を・・・」
「ああっ!」
ダリアの忍耐力はもう限界だった。
彼女は我慢できず、ルウェインの背中をパチンと叩く。
ルウェインは非常に悔しいという表情でダリアを見たが、背中があと数発殴られるだけだった。
「ルウェインさんは話をやめてください!そして!」
ダリアはこれ以上我慢できず、みんなを振り向いて叫んだ。
「お願いだからもう喧嘩はやめてください!本当にうんざりです!」
「・・・ダリア」
「それが・・・」
「私が悪かったです!もういいでしょう?」
ダリアは一人で息を切らしながら立ち去る。
後ろ姿が意地悪なウサギのようだった。
残った人々はぼんやりと自分たちを交互に見た。
一人悔しいアドリーシャは、心から嫌な表情で顔を隠す。
「・・・取りに行かないといけないよね?」
「見るまでもなく怒るでしょう・・・」
「それでも・・・」
「私は何も悪いことはしていません」
ルウェイン一人だけずうずうしく言った。
しかし、みんな反論する気力もない。
結局、4人はダリアを探しに行った。
彼女はドアを開けたパルコニーで怒った表情で誰かにぶつぶつ言っていた。
「いや、だから本当に酷くないですか?私も考えがあるのに・・・。ただ私にだけ怒ればいいのにどうして他の人にまで・・・」
「お嬢さんの言う通りです。さあっ、これを召し上がって気分をほぐしてください」
「メルデンさんも、扱いが同じです」
「それでもよく食べるね」
「・・・美味しいですから」
ダリアの隣で彼女の機嫌を取っていたメルデンは4人の目を振り返る。
彼はダリアにばれない角度で額をつき、大げさにため息をつく。
その瞬間、4人とも公平に彼を殺したくなった。
ブルーポート公爵邸の舞踏会が終わった。
ペステローズ邸に帰る馬車が出発する前、馬車の中の二人、ヒーカンとダリアはお互いに何も言わなかった。
ずっとこの状態だ。
片手間にヒーカンがダリアの顔色をうかがう。
ダリアも頭では解決しなければならないことだということが分かっていたが、訳もなく話すのがもっとぎこちなかった。
今回捕まった人のせいで、またしばらく家で会うのは難しいと思うけど。
その上、彼女は今日が過ぎる前にルウェインとしなければならない話もある。
そのためにはまずヒーカンを送らなければならないが、そうすれば明らかに彼は誤解するだろう。
それとなく土地をよく売るヒーカンの性格を知っているダリアは、彼が訳もなく傷つくようにしたくなかった。
「・・・ダリア」
ヒーカンが静かに彼女を呼んだ。
タイミングは今だけだった。
ついに、ダリアは勇気を出した。
彼女は頭を上げ、ヒーカンをまっすぐ見て震える声で話した。
「お、お、お、お兄様!」
そして、すぐに彼の首をそっと抱きしめた。
「私が悪かったです。機嫌を直してください!」
すぐに腕を緩めてしまったダリアは、馬車が出発する前に素早くドアを開けて、ばちばちと馬車から降りる。
「ちょっと待って、ルウェインさんを見てきます!先に戻っていてください!」
ヒーカンはぼんやりと固い表情でダリアを見ていた。
つかまってはいない。
この時がチャンスだと思った彼女は、彼に手を振って素早くブルーポート邸に駆けつけた。
後ろから慌てた御者の声が聞こえた。
「公爵閣下!今泣いてるんですか?」
「・・・黙れ」
(聞き間違いだよね?)
ダリアは努めて無視し、ブルーポート邸に走る。
そして、驚いて出迎えたブルーポート邸の執事に、息を切らして言った。
「ブルーポート公爵閣下を呼んでください」
ダリアは今回のケルシオン事件を経験して考えた。
(本当に終わりが近づいているね)
ルウェインが見せてくれたルート通りなら、今回の事件さえうまく乗り越えれば、原作のすべてのフラグ、つまり彼が固定しておいたすべての事件の連鎖因果が切れる。
その後から、この世界は再び本来進むべき方向に自由に進むことができた。
みんなが幸せな方向に。
「・・・」
ダリアはこぶしを固く握り締める。
最後の事件。
それがダリアに一つのヒントを与えた。
(アセラスがこの帝国に来る前に、ルウェインさんと話さなければならない)
彼の協力がなければ、大切な人を失うことになるだろう。
彼女は二度とそんな気分になりたくなかった。
いいとこ取りのメルデンでしたね。
兄離れしていると勘違いしているヒーカンが面白いです。