こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は91話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
91話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 鏡の中の私
「顔料が病気の原因なら、造花製造工が関連しているのも理解できるものだ、ミラード」
「はい、殿下」
「緑色顔料を製作する工場に人を送るように。顔料を製作するのんどんな材料が入っているのかを確認し、ヒ素が入っていたら、担当者を私の前に連れてくるように」
「命令通りにします」
ミラードはセイブリアンの指示を聞いて、すぐに部屋を退出した。
静けさが訪れて、私はセイブリアンを見つめる。
彼が私を信じてくれている。
根拠のない話にもかかわらず、私の言葉を信じて調査を始めてくれた。
「殿下。根拠のない話に余計な時間を使うのは・・・」
ストーク公爵が慎重に口を開く。
セイブリアンが素直に私の話を信じたことに、彼はかなり驚いた様子だ。
セイブリアンはストーク公爵の干渉に特に怒気を示していない。
ただ誰もが圧倒されるほど冷静な声で話すだけ。
「医者、文官、魔法使い。彼らのうち誰も病気の原因を把握できていない。仮説だとしても試してみる価値は十分だと思いますが?」
裁判官を連想させる視線だった。
ストーク公爵は唇を震わせて、すぐに沈黙する。
「人々に頼んで宮内にあるものの中で、緑色顔料を使ったものを全て回収せよ。分かったか、ストーク公爵?」
「・・・はい、承知いたしました」
針のような声がストーク公爵を突くと、彼はミラードの後を追って執務室を離れた。
もう一度静けさがやってきた。
私はようやく深い息を吐き出す。
緊張が解けて全身が怠かった。
今回は運が良かった。
『バカバカ!無闇に飛び込むなんて!』とヴェリテが知ったら、そう言うだろう。
もしセレグリーンじゃなかったらどうしよう?
私だけでなく、セイブリアンも困るはずだ。
遅ればせながら心配になり、私はうつむく。
「あの、殿下・・・」
「はい、アビゲール」
セイブリアンはいつもと同じ声で答えた。
動揺のない表情と、屈託のない目つきで。
私はなぜか萎縮するような気分に陥る。
「顔料にヒ素が入っているというのは私の勘違いかもしれません。ですから・・・」
「大丈夫です」
返ってきた返事が淡々としていて、私は妙な気分になった。
「そうだと思った」「そもそも、あまり期待していない」
そんな返事をされると思っていたのに・・・。
「まだ確証はありませんが、あなたの言葉には一理あります。病死した人の職業もそうですし、緑色の衣装が流行していた時期と病気が流行した時期が重なったりしていますからね」
もしその口調が私を慰めているようなものだったとしたら、私はさらに申し訳なくなっていただろう。
しかし、セイブリアンの声はただ偏見なく公正に聞こえてきた。
だから私はホッとする。
「たとえ顔料が原因でなかったとしても大丈夫です。如何なる名義であれ、たった一度で病因を突き止める方法は・・・」
セイブリアンの視線がどこかに止まった。
視線を追ってみると、彼は私の足を見ている。
裸足だった。
あー・・・、あまりにも驚いて飛び出してしまったので、靴を履くのも忘れていたようだ。
セイブリアンは小さくため息をつく。
「・・・急いで来たので」
ならない言い訳を並べ立てた。
彼は私を責める代わりに、私を執務室の椅子に座らせてくれた。
その椅子は、彼はいつも座っている席。
何だか王座に座ったようで妙な気分に。
セイブリアンはハンカチに水を含ませて私の足を拭いてくれた。
驚いて彼を押し出す。
「な、何をしているのですか?」
「それじゃあ、一国の王妃が足を黒く汚したままでいるのですか?」
「別に汚れているわけでもないですし・・・」
そう伝えるが、セイブリアンは私の足を離さない。
彼は私の足を拭いた後、腰を平くする。
「もっと話したいのですが、これから仕事が忙しくなりそうなので。アビゲール、部屋まで送りますね」
「え?うわっ!」
セイブリアンの手が私の背中に触れたかと思ったら、一瞬にして体が持ち上がった。
彼が私を抱いていた。
これが、言葉だけで聞いていた・・・、お姫様抱っこ!?
「いやいや、殿下!だ、大丈夫です!自分で歩けますから!」
「また裸足で帰るつもりですか?」
「侍女に靴を持ってくるように言えば___」
「私が直接向かう方が早いです」
セイブリアンは枝を切り落とすように私の話を断ち切った。
いやいや、私はこういうことに慣れていないの!
セイブリアンは私を抱いて執務室を出る。
体が揺れると、思わず彼の首をギュッと抱きしめた。
・・・これは一体どういう状況?
彼は躊躇うことなく私の部屋に向かう。
中に入ると侍女たちが驚いた表情を浮かべた。
普通、そのような視線を浴びると縮こまるはずだが、セイブリアンは意に介さず寝室に入る。
それから、彼は私をベッドに寝かせてくれた。
「ゆっくり休んでください。もしあなたの助けが必要な場合は、また会いに来ますので」
セイブリアンはしばらく私の顔を見ながら何かを躊躇って寝室を去っていく。
えっと・・・、一体何が起きたのだろうか?
「君、今の自分の表情がどうなっているのか知ってる?」
ヴェリテの声が聞こえて、私は魂が抜けた状態で鏡を覗く。
そこには真っ赤な顔をしたアビゲールの姿が。
その時になって、私はやっと心臓がドキドキする音が聞こえてきた。
否定せずにアビゲールの言葉を信じてくれるセイブリアン。
そして、本人は無意識かもしれませんがアビゲールを抱っこしました。
以前の彼だったら、女性に触れるだけも青褪めていたのに!
最後に鏡に映っていたアビゲールも可愛いですよね♪