こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は206話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
206話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 妙な噂
セイブリアンの説明を聞くと、ヴェリテは沈黙した。
しばらくしてヴェリテが口を開く。
「船長の言う通り、彼女は漁師なんじゃないの?」
「それにしては手がとても綺麗だった」
彼はついさっき、ナディアにわざと手を伸ばした。
記憶喪失といっても、手に刻まれた跡は消えないのだから。
ナディアが本当に漁師の娘なら手が荒れているはずだ。
しかし、彼女の手は貴族のように滑らかだった。
怪しい限りだ。
それに、さっきはわざと自分の方に転んだのでは?
暗殺者にしてはあまりにも露骨だったが油断することはできない。
本宮に戻れば、そのまま監獄に閉じ込める計画だった。
(尋問をすれば記憶喪失も治るだろう)
セイブリアンがそのような凶暴な考えをしていることを誰も知らない。
ヴェリテはため息をつきながら言った。
「確かに変な点が多いね。漁師でもないのに海にいて、手は荒れていない。ブランシュは、どうしてあんな怪しい女と親しくなったんだろう」
ヴェリテの愚痴を聞きながら、セイブリアンは自分の右手を見下ろす。
ナディアと手が触れた時、彼はその感覚が酷く不愉快だった。
アビゲールと手を繋ぐときは何ともないのに。
いいや、平気なレベルではなくて気持ちよかった。
手を握る以上のことをする時もそうだ。
島に漂流して下着姿でアビゲールを抱きしめた時、彼は殆ど正気ではなかった。
自分の中で沸き立つ熱を抑えきれなかった。
普段感じていたのとは比べ物にならないほどの熱。
その熱に酔って裸同然のアビゲールを抱きしめても恥ずかしいとは思わなかった。
彼女ともう少しくっ付いていたかった。
腕に抱いたアビゲールの体温がまだ夢のように残っている。
彼女が自分と向き合った瞬間、セイブリアンはある種の衝動を感じた。
アビゲールにキスをしたかったのだ。
一度も誰かにそんな感情を感じたことはない。
もしイルカが現れなかったら、きっと自分はアビゲールにキスをしていただろう。
そのキスに溺死するまで、彼女の許可も得ずに。
(自分がどうしてそんな考えをしたのか分からない)
セイブリアンはため息をつく。
実際、理解できないことが一つや二つではなかった。
彼はアビゲールが言った言葉を思い出す。
『どうして殿下が飛び込んだのですか!?少なくとも他の人にさせるべきでした』
その質問にとても答えられなかった。
なぜ直接飛び込んだのか自分でも理解できていない。
水泳を習っておいたが、海で一生を生きてきた船員たちに比べると劣っているだろう。
それにもかかわらず、どうして直接飛び込んだのだろうか?
アビゲールの状態を確認するために彼女の部屋に寄って、空いたベッドを見て、誰かが溺れたという声を聞いたとき。
甲板に出て水の中で銀色の髪を見たとき。
セイブリアンの理性は麻痺した状態に近かった。
アビゲールの言う通り、運が良くて生きただけだ。
乗組員が救助に行っていたら漂流せずに終わっていたかもしれない。
どれだけ考えてみても、あのような選択をした自分が理解できなかった。
誰に聞けば分かるのだろうか。
しかし、聞く人がいないため、ひたすら自分で答えを探さなければならない。
セイブリアンは肌に残った感覚を消そうとするように、もう一度手を拭いた。
歴訪に日程はほぼ終わりに近づいていた。
もう二日が経てば本城に発つことになる。
ナディアと一緒に・・・。
私は少しぼんやりした気分でドレッサーの前に座っていた。
夕食会に出席するために装いを受けていたのだ。
昨日海辺の散歩に行ってきた後、私は魂が半分抜けた状態だった。
嫉妬心に満ちたナディアの目、そして彼女に手を差し伸べたセーブルの姿が原因だ。
なんでこんなに変な気分なんだろう?
その時、クララの声が聞こえてきた。
「王妃様、大丈夫ですか?」
クララが私の化粧を終えた後、心配そうな目で見ている。
彼女は軽くため息をついた。
「やっぱりナディアさんのせいで憂鬱みたいですね」
ナディアの名前が挙がると、私はドキッとしてしまう。
私の心を読んだのだろうか?
クララは悲しそうに言った。
「どんなに心が痛いでしょうか。ナディアさんが本宮について行くなんて。殿下も酷いですよね、あんな噂が流れるのも全て殿下のせいです」
うん?
噂?
私は国王を大胆に罵倒するクララの意図を知ることができなかった。
「何の噂?」
「え?あ、それは・・・」
私の質問にクララが当惑しているように見える。
彼女は途方に暮れながら慎重に口を開いた。
「殿下がナディアさんを、その・・・、情婦にしようとしているのではないかという噂です」
「え?」
とんでもない話に飛び上がってしまう。
えっと、これはどういうこと?
「どうしてそんな噂が流れたの?誰がそんな噂を流したの?」
「いいえ、誰かが噂を立てたわけではありません。ただ使用人の間でそんな話が出回っています」
呆れて言葉が出なかった。
一体どうしてそんな誤解をしているの?
ニュアンスを見ると、一人や二人がそう思っているわけではなさそうだ。
セイブリアンは最初からナディアを疑っているのですね。
そのために本宮に連れて行くことに。
ですが、使用人たちの間では変な噂が流れているとは・・・。
アビゲールが勘違いしないといいのですが、セイブリアンも言葉足らずですので。