こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は225話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
225話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ガラスの靴
ナディアは中身を見て、不思議そうな顔をして尋ねた。
「これは何?」
「王国一のデザイナーが作ったガラスの靴です。いつも裸足でいらっしゃるので」
箱の中に入っているのは、美しく細工されたガラスの靴。
確かに美しいものだったが、ナディアは渋い表情を浮かべる。
彼女はガラスの靴を持ち上げて、じっと見つめながら言った。
「ねえ。これも靴なのよね?」
「はい、そうです」
「私たちはこんなものを使わないわ。一度使ってみようとしたけど、とても不便だった」
人魚には靴という概念がない。
ほとんどの時間を魚の尻尾の状態で過ごすからだ。
また、尻尾から足に変化しても人魚の足の裏には厚い鱗が敷かれているため、特に靴が必要ではなかった。
彼女はこれをどうしたらいいか迷ってストーク公爵に箱を返す。
「ごめんね。これはあなたが履いてちょうだい」
「え?」
「職人が力を入れて作ったのでしょ?それなら、よく使いこなせる人が履いた方がいいわ」
ストーク公爵はガラスの靴を返されてしまい、ひどく当惑した。
「お気持ちは嬉しいのですが、この靴は女性用なので私では履けません」
ナディアは、本当に人間は変な種族だと思った。
王国一のデザイナーが作った靴だと言うのに、なぜこんなに不便なのだろうか。
「最初は不便だと思いますが、それでも履いているうちに慣れると思います。ここの宴会や集まりにも参加しなければならないのでは?」
「・・・」
「また王妃様は衣服に関心の深い方ですので、ナディア様が美しく着こなせば喜ばれることでしょう」
その言葉にナディアは小さくため息をつく。
アビゲールには友達でいようと言ったが、彼女への恋心は相変わらずだった。
彼女の心を得るまでは旅立つ考えはない。
ところが近日中には成功しそうになかった。
公爵の言葉どおり宴会にも出席しなければならないだろう。
そしてアトランシアに戻れないまま、ここでずっと暮らすことになる可能性もある。
ナディアは短い悩みの後、ガラスの靴を見た。
人間の物は本当に変なものが多い、そう思って彼女は足を踏み入れる。
狭い漁網に閉じ込められたかのようにもどかしかったが、まずは我慢した。
そうすれば、アビゲールが綺麗だと言ってくれるだろう。
しかし、忍耐はそこまでだった。
ナディアが立ち上がるとすぐに体が傾き、大きな音を立てて前に倒れたのだ。
「ナ、ナディア様!大丈夫ですか?」
カリンとストーク公爵が驚いた顔で尋ねる。
ナディアが低く病んだ声を出して頭を上げた。
鼻をぶつけたのか鼻血が落ちてくる。
血と怒りで顔が赤くなり、ナディアは威嚇するように叫んだ。
「お前、いったい私に何を持ってきたんだ?」
彼女はまるで獣のように歯をむき出しにして唸り声を上げた。
その瞬間、部屋の空気が奇妙に揺れるような感覚に。
確かに何もない空間のはずなのに、波打つようだった。
それは魔力のため。
魔力の祝福を受けられなかった公爵とカリンでさえ本能的に危険を察知する。
ストーク公爵は驚いてどもった。
「こ、これは人間が主に履く・・・」
「嘘をついたら、すぐにその舌を引き抜いてやる!」
ナディアの声は、まるで海鳴りのようだ。
荒波が海岸にぶつかり雷のような怒声を呼び起こすように感じられた。
ストーク公爵は、ナディアがなぜこんなに怒っているのか分からなかった。
ナディアはまだ怒りを抑えずに叫んだ。
「アトランシアの王女である私をどこまで揶揄うつもりなの?私がアビゲールを慕うからといって、あなた方全員に慈悲深いと勘違いしているのか!」
「ナディア様、落ち着いてください。どうか私が何を間違ったのか教えてください」
「間違い?私があなたたちの文化を知らないと私を揶揄ったんじゃないか!こんな靴も履けないものを持ってきて私を愚弄するの!?」
ナディアはほとんど裸足で過ごしているが、靴を履いたことはある。
それは柔らかい革靴。
もどかしかったが、確かに履いて歩くことはできた。
しかし、このガラスの靴というものは履いた瞬間、体がフラフラして歩くどころか立っていることもできなかった。
履くこともできないものを持ってきて自分に差し出すなんて。
明らかに自分を嘲笑っていた。
一歩遅れて事態を把握したストーク公爵が慌てて説明する。
「決してそうではありません、ナディア様!カリン、見せてあげて。お前も履いているよね?」
「は、はい」
この事態をぼんやりと見守っていたカリンが慌てて自分が履いていたハイヒールを見せる。
そして、これ見よがしに辺りを歩いてみた。
その様子を見ると、揺れていた空気が一瞬で沈む。
ナディアは妙技でも見る目で、その光景を見ていた。
直接見ても信じられなかった。
一体どうやって歩いているのだろうか?
痛くないのだろうか?
ナディアの表情を見て、ストーク公爵は言い訳をするように言った。
「これは確かに履けるものです。決して私がナディア様をからかおうとしたのではありません。どうぞご理解ください」
ストーク公爵は心の中であらゆる悪態をつく。
この鱗のついた種族に媚びる自分の身が哀れだった。
しかし、我慢しなければならない。
この女性がアビゲールを連れてこの宮を出るまで耐えればいいのだから。
ストーク公爵のプレゼントのセンス・・・。
裸足で慣れているナディアに靴を、しかもハイヒールの靴とは。
ストーク公爵の我慢がどこまで続くか見ものですね!