こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は158話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
158話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- クローヤン地方
クローヤン地方は帝国の西の国境に接していた。
西帝国と東帝国の中央に位置していたため、クローヤン王国は歴史的に両帝国の間で力のバランスを取る緩衝地の役割を果たし、帝国領となり、現在は核心的な要衝地だ。
クローヤン地方を越えれば、東帝国の首都まで何の地形的障害物もない。
広々とした平野しかなかったので、一気に首都まで進軍できた。
(だから、クローヤン地方を安定させることは重要なことだ)
もし、クローヤン地方が西帝国に移れば、中部地方、首都まで敵の影響圏に入ることになるから。
マリは馬車に乗って考える。
(頑張らないといけないのに。私がうまくできるかな?)
彼女は物思いにふけった。
当然、最善を尽くすと誓っているが、率直に言って心配だ。
単に努力だけで解決できる問題ではなかったから。
その時、彼女と同行していた近衛騎士団長のアルモンドが口を開く。
「表情が悪いですね、閣下」
「ああ・・・、お話を楽にしてください、子爵様」
マリはアルモンドの敬称に首を横に振る。
アルモンドはラエルの命令に従ってマリを護衛した。
彼女の護衛に動員された近衛騎士の数は、なんと200人。
皇帝も王も受けるに値する護衛で、彼女を気遣うラエルの心を垣間見ることができた。
「そんなことはできません。今では公式的には皇后さまでもあり、同時に陛下の命を受けた総督ですから」
総督、皇帝の職権を代理して地方を統治する職位で、普通公爵や侯爵に準ずる待遇を受ける。
「むしろ閣下が私に話を楽にしてくれなければなりません」
「そ、それは・・・」
マリは当惑して首を横に振った。
今後、皇后になれば彼にタメロを使わなければならないが、まだ想像できなかった。
「なのに何をそんなに心配しているんですか?」
「私が果たしてうまくできるか・・・、心配で・・・」
マリは小さなため息をついた。
「堂々と話してきたくせに自信がないのですね」
巨体のアルモンドは悩まず答えた。
「心配しないでください。うまくできますよ」
「なぜですか?」
「男の直感です」
「・・・」
なんていうか、一つも信頼できない根拠だった。
彼女が彼をちらりと見ると,アルモンドは恥ずかしそうに頭を掻いた。
「まあ・・・、あまり心配しないでください。心配だからといって尖った手が出るわけでもないですし、ベストを尽くせば何とかなるのではないでしょうか」
マリはうなずいた。
アルモンドの言うことは正しかった。
(そうだね、最善を尽くそう。そうすれば何とかなるよ)
彼女は固く決心して考えた。
(あれこれと複雑な事情が多いけど、結局私がしなければならないことは一つだけ。クローヤン地方の人々が幸せな生活を送れるようにすること)
それだけを考えよう。
馬車で約半月ほど移動した末、マリはついにクローヤン地方に到着することができた。
ラエルが最高級品種の馬と皇族専用馬車を渡したため、時間を短縮することができたのだ。
「クローヤン地方です、閣下」
「・・・はい」
マリはうなずいた。
アルモンドの言葉でなくても分かる。
ここは彼女の故郷だから。
(こうしてまたクローヤンの地を踏むことになるなんて)
感慨深かった。
しかし、彼女の嬉しい気持ちとは違って、クローヤン地方の状況は良くない。
「報告を受けたことよりもっと深刻ね」
先日押し入った大洪水の被害で、あちこちに醜い傷跡が残っている。
相次ぐ日照りに、続く大洪水で被害が甚大だった。
「国境地帯の村でこれだと、洪水被害が最も深刻な内陸地方はどうなのか」
その時だった。
「消えろ、帝国の奴らめ!」
パチン!
どこからか小石が飛んできてマリの近くに落ちた。
「・・・」
マリが驚いて顔をそむけると、目が赤くなった子供が一行を睨んでいた。
「閣下」
アルモンドは子供をにらみつけて剣を持ち上げる。
マリは急いで彼を止めた。
「大丈夫です」
「しかし閣下」
マリは皇帝が直接任命した総督であり、帝国の予備皇后だ。
そんな彼女に石を投げたのであれば、死で返さなければならない重罪だった。
アルモンドが簡単に剣を収めないでいると、マリは強い声で言った。
「私は本当に大丈夫なので、やめてください」
「・・・分かりました」
アルモンドは後ずさりを余儀なくされる。
マリはかわいそうな目で子供を見た。
ぼろのような服を着ている痩せた子供の周りには誰もいなお。
彼女は子供がなぜ石を投げたのか推測することができた。
(戦争孤児)
帝国とクローヤン王国の間で起きた戦争で、多くの人が家族を失った。
たぶんあの子もその中の一人だろう。
だから帝国を憎悪するのも当然だった。
村人の一人が急いで子供を連れて行く。
その村人の覗線にも帝国への敵意が漂っていた。
マリはそれを見てため息をついた。
「はあ・・・」
彼女の心は鉛のように重くなる。
これから彼女はあんな人たちの心を向けなければならない。
彼らを暖かく抱いて、究極的には幸せな笑いを起こさなければならなかった。
(神よ、彼らを祝福し、私を助けてください)
マリは祈りながら馬車を走らせる。
数日後、彼女はついに目的地のクローヤン地方の首都コモン城に到着した。
ついにクローヤン地方に到着!
状況は想像以上に悪いようですね・・・。