こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は116話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
116話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- これからのこと③
しばらくして、マリは躊躇いながら口を開いた。
「殿下、一つだけお願いをしてもよろしいですか?」
「当然だ」
「私の頭を少し撫でていただけないでしょうか?」
皇太子は意外なお願いに、驚いた表情で彼女を見つめる。
彼女が自分にこんなお願いをするなんて?という表情だった。
マリは恥ずかしそうに顔を赤らめる。
彼女自身もなぜ急にこんなお願いをしたのか分からない。
ただふとそんな気がしたのだ。
彼に自分の頭を撫でてほしいと。
そうすれば心が落ち着きそうだったから。
「その・・・、この前偽造貨幣事件を解決した補償で・・・」
慌てて言い訳をするように話していたマリは口をつぐんだ。
皇太子も荒唐無稽な声で尋ねた。
「ご褒美に頭を?」
「・・・」
マリの頭に一瞬子犬が浮かんだ。
善いことをして褒められる子犬を。
「いいえ、やっぱり___」
彼女は恥ずかしさでもがき、ラエルの腕から抜け出そうとした。
しかし、皇太子が彼女を手放すはずがない。
彼はむしろ力を入れて彼女を抱きしめた。
「あ、あの殿下?」
マリは慌ててさらにもがいたが、ラエルはむしろ強く抱きしめる。
そのように彼女を自分の胸の中に閉じ込めてしまった彼は、無愛想な普段の声とは違って甘く言った。
「いくらでも」
彼の声が彼女の耳をくすぐるように響く。
「こんな頼みなら、どれだけでも聞いてあげる」
それからラエルは彼女の髪を優しく撫で始めた。
マリはじっと目を閉じる。
暖かく甘い手が心にしっとりと響いた。
その夜、マリは夢を見た。
鮮やかな明晰夢。
彼女に能力を与える、あの神秘的な夢だった。
暗い密室。
小さなランプの一つに頼って、数人の男がテーブルに座っている。
「カード?カードゲームの夢?」
ところが、雰囲気が単なるゲームのようには見えない。
テーブルの上に不気味な短刀が置かれており、それぞれの前に山積みの札束が積まれていた。
「あれほどの金額なら、完全にギャンブルよね」
実際、カードゲームと賭博を分ける基準は非常に曖昧だ。
貴族の遊戯であるカードゲームをする時も、一定量の金額を賭けるのは普通だったから。
しかし、その金額が一般的なレベルを超えると、それはギャンブルになる。
つまり、遊びを目的に少量の金額を賭けるのはゲームだが、程度が酷くなるとギャンブルなのだ。
「もしかしてヨハネフ三世が運営しているカジノと関係があるのかな?」
マリはふとそう思った。
彼女の周りでギャンブルに関することはそれしかない。
とにかくマリは夢の内容に集中した。
「ストレート」
「ダウン」
ギャンブルは急速に進んだ。
しばらくして破産した人も出てきて、真ん中に座った人の方にお金が積まれていく。
たくさんお金を稼いだ人がニヤリと笑って反対側の人に言った。
「ラスベガスの伝説だなんて、Mr.Choiも大したことないね?」
しかし伝説と呼ばれた「Mr.Choi」は何の反応もなくカードを回すだけ。
彼の反応に男は面白くないように唇をピクピクさせながらカードを受け取る。
そしてカードを確認した相手は、心の中で歓声を上げながらお金を賭けた。
「100万!」
ところが、彼がそのように豪勢に叫んだ瞬間、「Mr.Choi」がじっと相手を眺める。
無感情な、それでゾッとするような感じがする目つきに相手がビクッとする瞬間、「Mr.Choi」は口を開いた。
「100万もらって、オールイン」
それはゲームを終わらせる宣言。
そこまで見たマリがパッと目を開けた。
「夢・・・、なんだ」
窓の外を見ると、まだ夜明け。
「賭博だなんて。ギャンブラーの能力を得たものなのかな?」
ギャンブラー。
専門賭博しを意味する。
彼女は確認のために、宿に保管中のカードを取り出した。
たまに侍女同士で遊ぶカードだ。
「そうなんだ。ギャンブラーの能力を得ることができたのね」
カードをゲームの形式に合わせて展開した瞬間、分かった。
目の前に置かれた3枚のオープンカードから、今後どのようなケースの数が広げられるか思い浮かんだ。
まるでカードゲームを職業にした専門家のようにカードに対する全てが浮かび上がる。
「カードなら誰にも負けそうにないわ」
マリは自身の高まりに驚いた。
誰にも負けそうにないなんて、人生でこんなに凄い自信を持つのは初めてだ。
「ギャンブラーの能力だなんて。それじゃあ、ヨハネフ三世のカジノで問題が生じるのかな?」
マリは考えた。
それ以外に特に思い浮かぶものはない。
「一度確認してみないと」
彼女はそう思って獅子宮に出勤する準びをする。
準備を終えて獅子宮に向かっていると、彼女は意外な人物を発見した。
ラエルへのお願いが可愛いですね!
二人の関係も一歩前進です。
次は賭博関連?
マリが最後に会った意外な人物とは?