こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は296話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
296話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 恋愛観②
そのようにノマとクララを連れて執務室に向かう途中、通路の端から近づく人がいた。
カリンだ。
「王妃様。お元気でしたか」
私は驚いてカリンに挨拶するのをしばらく忘れてしまった。
彼女の衣装のためだ。
カリンは美しくカラフルなドレスを着ていた。
ロブ・ア・ラ・フランセーズよりもはるかに豊かなスカートの裾が目を引く。
薄いピンク色のドレスは広い通路の半分を占めるほどだ。
「お会いできて嬉しいです、カリン令嬢。ところで、その服は・・・?」
「最近、レタで流行っている服だそうです。クリノリンドレスといいます」
クリノリンドレス。
19世紀後半に大きな流行をもたらしたドレス。
実物で見るのは初めてだが、体積が本当にすごかった。
クリノリンは鳥かごのような形をした補正物で、ペチコートのようにドレスを膨らませるのに使われた。
ペチコートがあまりにも重いため、それに代わるために作られた物だった。
かつてはペチコートを16枚も着るケースさえあり、下着の重さを3.2kg以下に制限すべきだという話まで出ていたという。
クリノリンはそれより軽くて便利なのだけど・・・。
その時、カリンの声が聞こえた。
「王妃様も知らなかったようですね。最近流行ってるのですが」
皮肉な声にわたしははっと目を上げる。
カリンは目に毒を盛って歯を食いしばっていた。
その視線に私はしばらく当惑する。
カリンがとげとげしく振舞うのは一日二日ではないが、今日は雰囲気が違った。
何かおかしい。
私と初めて出会った時よりももっと鋭い態度。
普段の活気は消え、ただ敵慣心だけが残っていた。
「王妃様には申し訳ありませんが、今シーズンの主役はたぶん私になりそうですね。それではこれで失礼します」
カリンは軽く頭を下げて私のそばを通り過ぎる。
彼女の巨大なドレスの裾が私の体を打った。
台風のような出会いに私は魂が抜ける。
クララは顔が赤くなり、怒り出した。
「いや、一体何ですか!?無礼に!許可もなしに先に去って!」
ノマさえ呆れた表情だ。
確かにカリンの無礼は度を過ぎている。
皮肉までは間違いだったと言い繕うことができるというのもある。
しかし、王妃の許可も得ずに席を立つことは弁解の余地がなかった。
それがどれほと大きな間違いなのかはカリンもよく知っていたはず。
それなのにどうして?
まるで、わざと嫌われようとする人のように見えるほどだった。
「・・・とりあえず行こう」
何か事情があるようだ。
後でカリンを呼んで話をしてみないと。
もしかして、ストーク公爵がまた何か言ったのか。
それにクリノリンドレスの流行がもうやってくるなんて。
いつかは来ると思ったが、予想より早すぎた。
歴史では、シュミーズドレス、エンパイアドレスの流行が過ぎ去った後、再びコルセットが復興し始めた。
エンパイアドレスを着ると腰が細く見えないから、再びコルセットを探すのも理解できる。
その歴史が再現されないことを願ったが結局繰り返されていた。
これをどうやって防げばいいかな。
いろいろな面で気がよくなかった。
そんな中でも足は動き続け、いつの間にか執務室に着いていた。
ここまで来たが、いざ到着したら入るのが少し恥ずかしかった。
昨日、あんなに激しかったのに、何て言うの?
挨拶の言葉を選びながら中に入ると、座っていたセーブルが立ち上がって私のところにやってきた。
彼の表情と視線、声ごとに蜜が流れるようだった。
昨日遅く寝て数時間しか眠れなかったにもかかわらず、彼の顔には生気が漂っている。
「ビビ」
自分の愛称を呼ぶ声を間くと、昨夜のことを思い出した。
私を抱きしめて一晩中ビビという名前をささやいた瞬間を。
うわぁ、うわぁ。
恥ずかしい、恥ずかしい!
やばい本当に。
私は飛び出したいのをかろうじて我慢した。
この雰囲気をなんとか解決しようと、私は急いで口を開く。
「お、お体は大丈夫でしょうか!?」
その言葉にセーブルの顔があっという間に熱くなる。
まるで燃え上がる薪に油を注いだように、彼は顔を赤らめたままどもった。
「ええ、大丈夫です。あなたは大丈夫ですか?昨日は不便ではなかったですか?気分が悪かったとか・・・」
「だ、大丈夫です!」
「私も大丈夫です。そして・・・」
彼が私の手をぎゅっと握って、難しい告白を引き出す人のように慎重に口を開いた。
「今日またやりたいほど良かったです・・・」
恥ずかしがるセーブルの姿を見ると、頭がポンと張り裂けそうだ。
昨日のベッドの上とは全然違うじゃないか!
昨夜はヒョウのようだったが、昼になるとテンのように可愛い。
ああ、この人をどうすればいいの。
「あれがそんなに気持ちいいことなんて、初めて知りました。実はちょっと心配していたんですけど」
「どんなところが心配でしたか?」
「私が未熟でビビを失望させたり、傷つけるのではないかと思って・・・」
セイブリアンの声にはかすかなため息がにじんでいた。
心配する顔がこんなに愛らしいとは思わなかった。
私は彼の唇に静かにキスをする。
昨夜のように激情的ではないが、暖かい唇だ。
私は短く口裏を合わせて静かにささやく。
「殿下がどんな姿を見せても、私は失望しなかったでしょう。だから心配しないでください」
セーブルの両瞳は依然として憂慮を含んでいた。
私は訳もなく意地悪な声を出す。
「まさか私のために無理やりにされたのではないでしょう。やりたくなければしなくてもいいです。やめましょうか?」
「いいえ、したいです。本当に」
セーブルは真顔で言った。
思わず笑いが出てしまう。
昨日と今日の間、セーブルの表情が何度変わるのか、数え切れないほどだ。
「そして、昨日は私が未熟でしたが、何度かやればもっとうまくできますから」
・・・え?何度も?
そして昨日何が未熟だったというの?
ここでもっとうまくやればどうするの?
私は今日3時間しか寝れなかったのに!
「今日もするのですか?」
セーブルは私の言葉を聞いて少し浮かない様子になった。
まるで耳が垂れ下がった子犬のように。
「大変でしたら今日は休みましょうか?」
「いいえ!大丈夫です!」
そうだね、これしきのこと少し寝ればいいんだよ。
もともと夜勤には慣れている。
セイブリアンなら夜間勤務、超過勤務、週末勤務でも大丈夫!
それでもご飯は食べてからしなければならないだろう。
体力の補充も兼ねて。
私はこっそりセーブルの手を握った。
「とりあえず食事からしましょう。ブランシュがお待ちしております」
「はい、行きましょう」
私は彼と手をつないで食堂に向かった。
カリンの様子が怪しい・・・。
今回のドレスも、何か問題があるようです。
セイブリアンも過去のトラウマを払拭できたようですね。