できるメイド様

できるメイド様【230話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「できるメイド様」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【できるメイド様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「できるメイド様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっておりま...

 




 

230話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 共同作業②

救助活動がすぐに始まった。

雪崩が広範囲で発生しており、依然として激しい雪崩が続いているため、状況は容易ではなかった。

そしてもう一つの困難は、王国軍と帝国軍の間にある不和だった。

「……。」

王国軍と帝国軍は互いに鋭い視線を送り合っていた。

共同作業をすることにはなったが、ぎこちなさは拭えない。

いや、それどころか、微妙な敵意さえ漂っていた。

「武器を簡略化したのが原因だ。」

王国の騎士の一人が小声でつぶやいた。

救助活動を行う王国軍と帝国軍は、マリの意向に従い、できる限り簡素な装備にしていた。

もちろん、身を守れる最低限の装備だけ。

しかし、戦闘用のハルバード、メイス、槌、鉄砲のような大規模な武器を排除した状況は、双方の衝突を防ぐ抑止力として効果を発揮していた。

『それでも緊張しているな。』

王国の騎士は目を細めて警戒を強めた。

この場には兵士たちだけでなく、王国の希望であるモリナ女王もいた。

『いつ衝突が起こるかわからない。陛下を守らなくては。』

こうして両軍は、救助活動よりも互いを警戒する時間を過ごしていた。

しかし、その緊張感の中で異変が起こった。

「何をしているんですか?もたもたしている時間なんてありません!」

鋭い声が響いた。モリナだった。

多くの人命がかかっているという状況で、彼女の普段の穏やかな表情とは異なり、厳しく断固とした態度で言葉を放った。

「今この瞬間にも人々が命を落としています。早く行動してください!」

彼女は素早くシャベルを掴み、雪に覆われた地域の瓦礫へと向かった。

作業を始めたその様子を見て、王国軍は慌てて声を上げた。

「へ、陛下!我々がやります!」

「何をしているんだ?早く動け!」

帝国側もじっとしていなかった。

カシャン!

皇帝ラエルが剣を抜き出し、それを地面に振り下ろした。

鋭い音が響き渡るほど、剣は深く突き刺さった。

「今、何をしている?」

ラエルは冷ややかに帝国軍を見つめた。

「我々帝国軍の使命が何だと思っている?」

「……」

「お前たちの使命は帝国と帝国民を守ることだ。今、目の前で人々が死んでいるのに、それより重要なことがあるのか?」

兵士たちは顔を伏せた。

「申し訳ありません!」

「敵に剣を向けるのは、まず人々を救った後だ。すぐに行動を開始せよ!」

指示を受けた兵士たちは、ようやく動き始め、救助作業が進み始めた。

しかし、ぎこちなさはどうしようもなく、両軍は互いに警戒しながら慎重に作業を進めていた。

そんな中、予期せぬ事態が起きた。

シャベルを手に兵士たちとともに直接救助作業に取り組んでいたマリが、帝国民を救い出したのだ。

「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」

倒壊した家屋の中に閉じ込められていた命を救われた子供たちは、泣きながらマリの胸に飛び込んだ。

その光景を目の当たりにした帝国の兵士たちは、複雑な感情に襲われる。

彼女は自分たちの敵となるべき存在なのに、前回の疫病事件の際もそうであったように、再び自分たちを助けている。

その時、意外な行動がラエルから起こった。

マリと同じく救助作業に参加していた彼が、今度は王国民を救出したのだ。

アルピエン山はもともと王国民と帝国民が混在して住む地域で、そうした背景から生じた出来事だった。

「……」

王国軍の兵士たちも驚きの目でラエルを見つめていた。

マリやラエルだけでなく、他の者たちも行動を共にしていた。

「ここに人が閉じ込められてる!気をしっかり持って!」

「怪我がひどい!応急処置をお願い!」

作業が進むにつれ、王国軍が帝国民を、帝国軍が王国民を救助する場面が自然に見られるようになり、次第に両者間の境界が薄れていった。

「そっちを手伝って!」

「もう少し持ち上げて、支えて!」

最初は互いを警戒しながら作業を進めていたものの、負傷者を発見して治療し、移送し、精神なく救助活動を行う中で、王国軍と帝国軍は少しずつ協力を始めた。

彼ら自身も気付かないうちに相手に助けられる場面が増えていった。

それでも表情に戸惑いが浮かぶこともあったが、両軍が本格的に連携し始めると、救助活動の速度は驚くほど加速した。

『幸い、雪崩が深夜に発生したことで、ほとんどの人々が家の中にいたおかげで、生存者が多い。』

今回の災害は、被害が甚大であったにもかかわらず、多くの命を守ることができた点で、奇跡的な一面もあった。

もしこの雪崩がなかったら、犠牲者たちを救い出すことはほぼ不可能だっただろう。

幸いにも雪が降り積もり、ほとんどの人々が建物の中にいた状態だったため、かなりの数の人々を救出することができた。

「もう少し力を貸してください!もっと多くの命を救えます!」

マリは声を上げ、兵士たちを励ました。

自分たちが全力を尽くせば、より多くの命を救えるということを理解していた兵士たちは、最善を尽くして雪や瓦礫を取り除き、建物に閉じ込められていた負傷者たちを助け出した。

命を救うための活動には、敵味方の区別がなかった。

だが、救助作業の最中、さらに別の報告が舞い込んできた。

「陛下!大変です!」

アルピエン山の奥深くの状況を調査しに向かった帝国軍の騎士が急報を伝えてきた。

「何事だ?」

深刻な顔をした騎士に対し、ラエルは顔をしかめながら問うた。

「あちら側の断崖を越えた先に大きな村があるのですが、雪崩で道が遮断されてしまいました!」

ラエルは疑念の表情を浮かべた。

「橋?また架け直せばいいだけではないのか?」

彼の知る限り、断崖の向こう側の村は雪崩が発生しない地域だ。

橋くらい時間がかかってもゆっくり架け直せば問題ない。

「まずは雪崩に閉じ込められた村人たちを救うことが最優先だ。」

ラエルはそう言って、振り返り指示を出した。

しかし、騎士が緊迫した表情で口を開いた。

「それでは駄目です、陛下。橋を先に架け直さなければなりません。」

「どうしてだ?」

その言葉にラエルの顔つきが険しくなった。

「断崖の向こうの村周辺の山腹でも雪崩が発生しそうな兆候が見られます!急いで橋を架け、残された村人たちを退避させなければなりません!」

ラエルは急いで断崖の村に向かって駆け出した。

「こんな……!」

断崖の向こうを見渡したラエルはため息をついた。

そびえ立つ崖の絶壁だった。

鋭く切り立った崖の下には岩と急な渓谷が広がり、大きな声を出さなければ届かないほどの距離がある。

さらに向こう側には別の絶壁がそびえ、そこには断崖の村があった。

村はその反対側の崖の上にあり、村の横に積もった雪の丘が危険な状態だった。

「状況は良くないな。」

ラエルは驚きに言葉を失い、雪の丘に積もった雪が崩れる兆しを目の当たりにして表情を曇らせた。

緊急を要する状況だった。

「そこにはどれほどの人がいる?」

「この断崖の村はアルピエン山でも最大の村です。帝国民が住んでおり、500人以上いるものと思われます。」

「大事だな。すぐに橋を設置するように。」

しかし、騎士は困惑した表情で言葉を続けた。

「すでに橋を設置しようと試みましたが、問題が発生しました。」

「問題?」

「仮の橋を作るためにロープを矢につないで反対側の崖に打ち込まなければならないのですが、風が強すぎて失敗が続いています。」

ラエルは騎士の言葉に応じて崖を見上げた。

しかし、この距離では矢が届くかどうか怪しい。

さらに、風が強く吹き荒れる中では成功の見込みは薄かった。

「もう一度矢を放ってみろ。」

騎士は長い弓を引き、反対側の崖に向かって矢を放った。

ひゅう!

しかし、強風に煽られた矢は勢いを失い、谷底へと落ちてしまった。

「崩れた橋以外に道はないのか?」

「はい、崖の下には協力路が一本ありますが、雪で完全に塞がれています。」

ラエルは唇を噛んだ。

このままでは、村の人々は全員雪崩に巻き込まれ命を失ってしまうだろう。

一方で、ラエルに付き従ってきたマリも考え込んでいた。

 



 

 

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