こんにちは、ちゃむです。
「夫の言うとおりに愛人を作った」を紹介させていただきます。
今回は47話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
47話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 見る目の変化
朝食の席で、ルイーゼは一度の組手で自分の立場がどれほど変わったかを悟った。
騎士たちはもはやルイーゼを保護対象として見ていない。
以前より彼女を取り巻く騎士が多くなった。
以前は彼女に個人的な質問を一つずつ投げつけたが、今回は剣に関する内容だけだ。
あいにく、女性との会話には慣れていない団員たちも、剣と関連した話なら、徹夜しても残るほど、話したいことが多かった。
「セルベニアさん、さっき組手で使った技術はどうされたんですか?」
「私にそんな短所があるとは知りませんでした!学ぶことができました」
「もう少し剣を突き合わせると、私たちの騎士団を壊滅させることは大したことではありません」
最後の言葉を聞いた騎士たちが黙々とうなずいた。
誇張混じりの言葉だったが、全く間違った内容でもない。
今日の食事の前まで、彼女に勝った団員は一人もいなかった。
「それでは今後、ルイーゼさんが練習に参加することには異論がないね」
「ありません。むしろ私たちが学ぶべき位置でしたよ、ハハハ!」
ヘンドリックが満面の笑みで口を開いた。
「これからよろしくお願いします、ルイーゼさん」
「はい」
ルイーゼは婚しそうな笑みを浮かべながら彼に答えた。
「ところで殿下もこれからきちんと訓練に参加されるのですか?」
その後の質問にエドワードの体はこわばる。
「当然のことではありませんか?」
「あぁ、殿下は体カトレーニングをしなくてもいつも元気です。同じ人間なのに本当に不思議です」
「え?」
ルイーゼは不思議そうな顔でエドワードを見る。
「ちょっと変わった体質を持っている方なのです」
「そうだったんだ。知りませんでした。それでも、組手の時間には欠席しないでください。剣術は使わないと簡単に溶けるから。私も以前に戻るにはもっとたくさん動かなければならないようです。まだ体がほぐれてなくて」
ルイーゼが団員たちを見回し、平然とした顔で答えた。
「あれがまだ解けてないって?」
彼女と目を合わせた騎士たちが乾いた唾を飲み込んだ。
ルイーゼの登場で、騎士団は浮き立った雰囲気が続いた。
旅程はしばらく平和だった。
帝国は黒魔法が猛威を振るういくつかの地域やペリルスを除いては特に危険ではなく、出征初期に行き過ぎる村は治安が良い方であるうえ、首都と近いほど紛争地域とも遠い。
騎士たちは頑丈で重い鎧の代わりに、活動性を考慮した騎士団服で移動した。
銀色の鷹の騎士団の制服は、服装だけでも彼らの身分を証明し、彼らの存在を刻印させるのに有利だった。
その中でルイーゼ一人だけ、平凡なズボンにシャッ姿だった。
「ルイゼさん、ささやかに会話をすることは大丈夫ですが、あまりにも長くなったり、もし無礼を犯す人がいたら、私に知らせてください」
「はい、そうします」
「そして団員の中に複雑な事情を持った人がかなり多いです。話をしていて、ある程度衝撃的な過去のことを聞いても、あまり驚かないでください」
「・・・そうなのですね。教えてくれてありがとう」
一緒にトレーニングを始めてから、ルイーゼは急速に団員たちと親しくなった。
今では騎士団の大部分がルイーゼを「セルベニア」ではなく彼女の名前で呼んでいる。
時間は流れ、首都を離れて2週間と半分くらい経った。
最初の目的地までは1週間ほど距離を残した時点だ。
いつの間にか首都よりペリルスがもっと近くなっている。
「今日から2回の夜はキャンプをする予定です。森を横切るほうが早いですからね。そういえば、この森からセルベニアの領地に属します。森の端にセルベニアの城があります」
「セルベニアですか?」
ルイーゼは興味津々な顔でエドワードを見た。
「途中でやめる気になったら、いつでも言ってください」
「諦めません」
「残念です」
エドワードはルイーゼを見て美しい口元を向けた。
彼を見つめるルイーゼの顔に浅い紅潮が浮かんだ。
エドワードはしばしば彼女に向かってハンサムな顔を世界で最も適切に使うことができる俳優のように素敵に微笑んでくる。
彼の美貌は出征中も依然として輝いていた。
果たしてあらゆる新間、情報誌、噂が賛辞を叫ぶ美男らしかった。
よりによって、最近は高価な香水でも使っているのか、近くに行けば出てくる特有のほのかなバラの香りも以前よりよく感じられ、人らしくない雰囲気を醸し出している。
出征が長くなるほど、ルイーゼは彼が神が最善を尽くして作り出した特別な被造物だと絶賛したある情報誌の表現が心に響いた。
「・・・野営すれば私一人で汚くなるだろう」
「え?」
「いいえ、何でもありません」
慌てて視線を向けたルイーゼが、わざと少し後ろに下がっては、服の袖の匂いを嗅いだ。
片手間に洗うたびに洗濯したが、当然エドワードから芳ばしい香りのバラの香りはしなかったし、吸い込んでばりばりしている濃い繊維特有の荒い匂いだけがした。
「次の村では香水でも買おうかと思って。エドワードが使うようにいい香りはたくさん高いだろうね?」
ルイーゼが静かに呟く。
秋に入り、色とりとりの広葉樹が生い茂る森は、旅の趣を増した。
団員たちは適当な場所を探すやいなや、上手にキャンプを準備する。
忙しくテントを張って兵舎を建てて火をつける人たちに向かって、ルイーゼが助けようと近づくと、ヘンドリックが豪快な顔で笑いながら口を開いた。
「あはは!ルイーゼちゃんは休んでもいいですよ。このことだけはルイーゼさんも私たちに追いつけないでしょう。ペリルスで過ごす間、ずっと飽きるようにキャンプしてきた体なので、一潟千里にやり遂げます」
「それでも何か手伝わなければならないようですが・・・」
「では、あとで夕食の食材を一緒にお手入れしに行きませんか?」
「いいですよ。料理担当は別にいますか?」
「帰りにやるほうですが、今日は副団長の番です。いい料理が食べられますね!」
「マクシオンですか?わあ、久しぶりにあの子が直接作った料理が食べられるのですね」
ルイーゼが平気な顔でうなずくと、ヘンドリックが意外なように尋ねた。
「副団長の料理を食べたことがあるのですか?」
「はい。私が料理があまりにも下手で両親が不在の時は、マクシオンが代わりに食事を準備してくれたんです。幼い年なので簡単な食べ物だけでしたが、私はそれさえもまともにできなくて。たぶん、私に料理をさせると言ったら、マクシオンが止めます」
「料理は全くできないんですか?」
ヘンドリックは驚いた顔で尋ねた。
「私ができる料理の中で食べられるものは一つだけなのに、それさえも材料や装備がなければ不可能です」
「前に副団長にどこで料理を習ったのかと聞いたら、生存料理だったと答えたことがあります。その言葉がそういう意味だったようですね。あはは!」
「幼い年で私を食べさせるために、マクシオンがたくさん苦労しました」
「マキシオン?」
近くから聞こえてきた低い声に二人の視線が動いた。
「殿下がおいでになった」
ヘンドリックの言葉にエドワードの眉が斜めに少しつり上げたり下げたりした。
「最近、ルイーゼさんに友逹がたくさんできたようで、少し寂しいですね」
「はい、それでいいです」
「それならよかったんですけどね。私がもうルイーゼさんの優先順位からかなり遅れたようで胸が痛いです」
エドワードは眉をひそめた。
そんな彼を見て、ヘンドリックとルイーゼは明るく笑った。
「そんなはずがありません。そういえばエドワードはキャンプの時何をしますか?みんな忙しそうだったけど」
「私は厚かましく放蕩な騎士団長なので、こんな準備では列外高にすべきことは点検だけです」
「自慢ですか?」
「「いじめ」という表現が正しいですね。疎外感がとてつもなく大きいですから。慰めが必要そうな可憐な騎士団長に、少し時間を割いていただけませんか?」
「兵舎を建てた後、ヘンドリックと食材を手入れしに行くことにしました。それ以降なら大丈夫です」
「君が先に打ったみたいだね」
エドワードの視線はヘンドリックに向けられて、彼は満面の笑みで答えた。
「アハハ!点検が一番重要ではないですか。殿下もお忙しいと思いますが」
「それでは何か。自分たちでよくやっておいて手を加える必要もないのに」
エドワードは平然とした顔で言った。
彼は微笑みながらルイーゼに尋ねる。
「食材の手入れは、暇な私と一緒に行ってくるのはどうですか?そしたら、あえて兵舎を建てるまで待たなくてもいいと思うんだけど」
「いい考えですね」
両頬に淡い紅潮を帯びたルイーゼを見て、ヘンドリックが咳払いをしては言った。
「ふむ、今日の食材は副団長が管理しています」
「それは嬉しいことだ。では、お疲れ様です」
「はい!」
遠ざかっていくエドワードとルイーゼを見て、ヘンドリックは大笑いした。
「ところで殿下は恋人にキツネのような面がありますね」
ヘンドリックはエドワードとルイーゼには聞こえないほど小さな声で言った。
彼の周辺で働いていた団員たちが同意の意味でうなずく。
ルイーゼの実力は騎士団でもトップクラスのようです。
これからの旅で彼女の本来の実力も取り戻せるのではないでしょうか?