こんにちは、ちゃむです。
「夫の言うとおりに愛人を作った」を紹介させていただきます。
今回は67話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
67話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 幼馴染との別れ②
別れは出会いほど突然だった。
14歳の秋、ルイーゼは最後に唯ーできる料理を作ると急いで近くの村でリンゴとリンゴジャムを買ってきてパイを作り、レンシアは自らマキシオンの剣を取り替えた。
別れが目の前なので、別に別れのプレゼントのようなものを準備する時間がなかった。
再会を前提にした別れだったのだから、3人ともそんなに大騒ぎしたくなかったこともあったから。
「またね,ルイーゼ」
「そうだよ。絶対だよ」
「先生もお元気で」
「あなた、私は元気だよ。これを持って行って」
レンシアはみすぼらしいパッグを彼に投げつける。
その中には透明な液体が入った瓶と折り紙、小さなポケットが入っていた。
「ポケットの中にはお小遣いをちょっと持ってきた。一行にばれずに靴や内ポケットに分けてかき集めておいて。金貨と宝石は絶対に奴らにばれてはいけない。危険地域からむやみに取り出してもいけないし」
「はい、ありがとうございます」
「折り紙の中には無色無臭の睡眠薬が入っている。普通の暗殺者も免疫がないほど強くて手に入らない薬だ。病気はお酒で。君は頭がいいから、どう置けばいいか分かるだろう」
マクシオンは短くうなずいて、遠慮なくカバンを手に入れた。
レンシアは「あげるならあげる人」だ。
断ってもいざこざが長引くだけ。
中身もすべて必要なものだった。
「またお目にかかります」
「あまり遅くならないで」
彼はおじぎをして小屋を出た。
ルイーゼは前夜泣き、むくんだ目で手を振る。
男は前日言った通り、その場でマクシオンを待っていた。
「さすがお坊ちゃまですね。賢いです」
「・・・周りにいらっしゃる方々はお連れのようですね。昨日より3人増えましたね」
「やはり、カリオドの後継者らしいです。前日に除け者にしたのはあの女性の実力だと思ったが。ああ、彼女にお礼は・・・」
「すぐに出発してください、バーグ子爵」
マクシオンの言葉を切って北に向かって歩く。
子爵が陰険な顔で口元をひねった。
旅程は平和なようだった。
バーグ子爵はマクシオンに丁重に接し、影のようについていた彼らも一人二人と姿を現し、彼に近づいた。
レンシアがマクシオンとルイーゼに幼い頃から近くの村で馬を借りて乗馬を教えてくれたおかげで、マクシオンは直接馬に乗ったまま移動することができた。
南部を横切って首都のそばを通り越して北部に進む。
中間にある広い荒野を休まず走ると、広々とした平野と森が現れた。
荒野が終わってリンデマンの領地が目の前だという証拠だ。
彼らはキャンプ場を慣れ親しんだ。
これまでキャンプをするたびに、マクシオンは一度も寝ずによく寝ていたので、一行は歩哨に立ちながら簡単に油断した。
「でも、あの女はもう昔、刑務所で死んだじゃないか」
「到着する直前に母が病気で死んだと言えばいいんだって。そしてあの銀髪の女、探して殺してしまえと指示された。世の中には、カリオドの後継者が今まで隠されて育てられたものだというから」
「3人を残したのはその理由だったんだ」
「でも、その3人が連絡が途絶えたって。どうやらやられたみたいだけど」
「え?では私たちまた南部に行かなければならないの?」
「途中で離脱すると変に見えるから、北部に寄ってからまた下りろと言ったそうだ」
「武芸の実力も大したことないくせに伯爵のそばでどうやって持ちこたえるかと思った。そんな風に緻密だから生き残ったんだろう」
「伯爵の狂気を煽ったのもバーグ子爵という噂がある」
マクシオンは眠っているふりをして彼らの話を盗み聞きした。
心臓の鼓動や息の音が変わらないように調節し、我慢するために拳を握った手に響くほど力が入る。
翌日、2回目のキャンプを準備しながら、マクシオンが祝杯で持ち上げようと酒瓶を取り出した。
「もうすぐカリオドだと聞きました。到着する前に、お礼として持ってきたお酒を一杯ずつ注いでいきたいと思います。」
「ハハ、いいですね!」
彼らはお祭り気分でマクシオンに喜んでグラスをもらった。
マクシオンは、彼らが食事をしている間に睡眠剤を入れた酒を回した後、疲れたと言って先に兵舎に入る。
半時間が経たないうちにいびきが聞こえ始めた。
何かおかしいということに気づいた人たちがしどろもとろで一人ずつ倒れていく。
「何だ、どうしたんだ!」
バーグ子爵は最後にグラスを受け取った。
そのためか、皆が倒れても彼は一番最後に体がふらついた。
マクシオンは剣を持ってテントから出てきた。
「坊ちゃん!」
「バーグ子爵」
彼の口から怒りの声がした。
「お母さんが亡くなったそうです。お父さんは狂気にとらわれたそうですね」
「・・・」
「銀髪の女を殺すように指示したとも聞きました」
「お坊ちゃま、誤解です」
子爵が目を大きく見開いて言った。
すでに覗界がぼやけているためだ。
バーグ子爵が倒れた後、マクシオンは10人の男をあの世に送った。
血がぽたぽたと落ちる剣を動かし、マクシオンは歯を食いしばる。
眠っている人たちの胸に刀を差した手が、禁断症状に苦しむ薬物中毒者のようにぶるぶる震えた。
バーグ子爵が目覚めたのは翌日の午後になってから。
彼が周りに散らばった死体を見て驚いたがすぐ平静を取り戻した。
遺体を1、2回見た人の反応ではなかった。
「申し訳ありません。すべて誤解です、坊ちゃん」
マクシオンはじっと彼を見つめ、剣を突き刺す。
子爵の足がある方向だ。
子爵が苦痛に身悶えした。
「正直に言えば、一緒にカリオドに行ってあげます」
「私は、私は本当に正直に・・・あああああああ!」
男は死ぬまで「申し訳ない」という言葉だけを繰り返した。
ただ、最後の言葉で一行だった彼らの言葉が嘘ではなかったことが推測できただけだった。
「卑しいものの腹の中に生まれたやつだから卑しいことしかできないね。私はカリオドのために一生を捧げたのに!」
マクシオンは最後に息を引き取り、荒い息を吐いた。
死が吹き荒れる光景がぞっとした。
早くこの場を離れたかった。
死んだ人たちの言葉をすべて解放した彼は、乗ってきた馬に乗って村に向かって走る。