こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は163話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
163話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 魔力の確認
「昨日一人で寝たのですが、何度もあなたのことを思い出して眠れませんでした。今何をしているのか、明日も各部屋を使うのだろうかと・・・」
窓越しに春風が吹いて木の葉がヒラヒラと落ちてきた。
セーブルの青い瞳が波を起こすかのように揺れている。
不眠の原因が私という声に混乱する中、彼が言葉を継いだ。
「ビビ、もしかして、私は何か失礼なことをしたのでしょうか?」
「いいえ、そんなことはありません」
「それなら同室に戻せないでしょうか?ブランシュと寝たいのあれば、以前のように3人で寝ても私は気にしません」
私はまだこの状況が理解できていなかった。
これが言葉だけで聞いた分離不安症なのかな?
根掘り葉掘り問い詰めるにはセーブルの調子が悪そうだし。
とりあえず、彼の健康を優先しよう。
このまま各部屋を使い続ければ本当に大変なことになりそうだ。
「分かりました。今日は殿下と一緒に寝るので心配しないでください」
「本当ですか?」
「ええ、本当です」
それを聞くと、セーブルの顔に瞬く間に平和が宿った。
相変わらず目の下が黒くあったが、さっきとは別人のようだ。
まるで最高級の点滴を受けてきた人のように。
「使用人に言って、シートとカーテンを新しいものに取り替えておくように言います。それと、あなたの好きな花で飾っておくように命じます。夕方によかったら・・・」
「殿下」
その時、外で「ごほん」と咳き込む音がした。
ミラードの声だ。
「殿下、国政会議がまもなく始まります。昨日延ばされたので、今日は必ず行かなければなりません」
突然の妨害にセーブルは不機嫌そうだ。
彼は小さくため息をつき、立ち去るのが惜しいように私を見つめる。
「私は国政会議があるので、この辺で失礼します」
「はい、お気をつけてお帰りください」
「今日は寝室でお目にかかりましょう」
セーブルは軽く頭を下げて部屋を出た。
私は少しぼうっとして、彼が出て行った場所を見つめる。
私がいなくてあんなに焦って残念がるなんて・・・。
また心臓がどうしようもなくドキドキした。
もしかしたら本当に私のことが好きなんじゃないかと思ってしまう。
自分が嫌になる。
しきりに無駄な考えをするようになる自分自身が嫌だった。
自分の傲慢さを鎮めようと努力していると、後ろから声が聞こえてくる。
「アビゲール、今時間は大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。どうしたの?」
ヴェリテの声を聞いて、私は一瞬不安になった。
もしかして、さっきセーブルと私が会話しているのを聞いたかな?
ヴェリテが卓上の鏡に姿を現した。
「気分はもう良くなった?友達のことで心配していたから」
「うん。大したことじゃないから」
歯を剥き出しにしてニッコリ笑う。
ヴェリテは疑いの目で軽くため息をついた。
「それなら幸いだし、その・・・、違う。話がちょっとあるんだけど、鏡の部屋に来てくれる?」
「え?分かったわ、すぐに行くよ」
言葉が終わるや否や、ヴェリテは再び鏡の後ろに消える。
それにしても珍しい。
ヴェリテがこうやって私を鏡の部屋に呼んだことはほとんどないのだから。
もしかして昨日の件かな?
またもや後悔が押し寄せてきた。
ううっ、二度とうわごとを言うのはやめよう。
鏡の部屋に入ると、いつものように大きな鏡が見えた。
小さな少年がじっと立って私を待っている。
「ヴェリテ、どうしたの?」
「アビゲール、この前君に魔力があると言ったの覚えてる?」
あ、そうだ。
そういう話もあったわよね。
色々なことが起きて忘れていた。
「覚えてるわ。どうなったの?」
「あの時、君の魔力を感じたんだけど、ちょっと確認したいことがあって。素質があるかどうか確認もしたいし」
ヴェリテが空中に手を伸ばすと、すぐに暑い本が現れた。
本の中の1ページを広げて私に見せてくれる。
「まず、4魔力の発現から試してみようと思う。近くに来て座って」
魔力の発現!
聞くだけで胸がドキドキした。
私にも魔力の素質があるといいな。
急いで鏡の前に座った。
「まず、この前のように血を出して。量はもう少し多い方がいいね」
うーん、魔法は使いたいけど、血を出すのは怖い。
ダリアが慣れれば血を出さなくてもいいと言ってたよね。
早く慣れるといいんだけど。
以前に使った針を取り出し、私は躊躇いながら指先にグッと刺した。
痛い!
あっという間に赤い血が滲んで、指に乗って流れた。
ヴェリテが落ち着いた口調で説明を続ける。
「それじゃあ目を閉じて、今あなたの体の外に出てきた血の感覚に集中してみて」
ヴェリテの指示に従って私は目を閉じた。
手を上に上げると、血が流れ落ちて手相の間に溜まるのが感じられる。
「血が流れ続けていると考えてみて。そして血を魔力のイメージに置き換えるんだ。傷を通じて魔力が抜け出るイメージを想像してほしい」
私はダリアがクリーナーを充電するときの様子を思い出した。
血の代わりに流れ出た、あの鮮やかな緑の魔力を。
これは血じゃなくて、魔力・・・。
魔力が溢れているんだ・・・。
そう呟くと、本当に何かがうねっているように感じた。
手の中に溜まっていた血の量がだんだんと消えていくようだった。
液体でも固体でもない妙な感覚。
その時、ヴェリテは悲鳴を上げるように叫んだ。
「アビゲール、止まれ!」
うん?
止まれって?
目を開くと、私の手に溜まったものを見て悲鳴を飲み込んだ。
アビゲールとの同室に成功したセイブリアン。
セイブリアンがアビゲールを好きなのは分かりますが、本人たちに自覚はなさそうです・・・。
そして、アビゲールの魔力確認。
アビゲールに素質はあるのでしょうか?