こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は250話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
250話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ナディア②
「理解というのは傲慢な言葉だ」とグンヒルドは反論したかった。
魔力さえ扱えず、頭数だけが多い低劣な種族が、どうやって自分たちを理解できるだろうか。
しかし、そう告げるには妹の視線がハッキリしすぎた。
呆れるほどに。
ナディアは命懸けで人間を愛し、今この瞬間も命懸けで話している。
命懸けの言葉をそう簡単に聞き流すことはできなかった。
一体何がこの子をこんなに魅了したのか気になる。
「一度だけ彼らと話し合う席を取って、姉さん」
「・・・」
返事は返ってこなかった。
しかし、依然としてナディアは退く気配がない。
しばらく経ってから、グンヒルドは口を開いた。
「・・・分かった」
許可の言葉にパノをはじめとする使節団が驚いた様子を見せる。
あの厳しいグンヒルドが許すなんて予想できなかったためだ。
「代わりに条件がある」
「条件?」
「私たちと一緒にアトランシアに帰った後、二度と地上に行かないこと」
「え?」
「私たちが連れて行っても、あなたはまた逃げるでしょう?だから、これ以上地上に行かないと誓いなさい。それなら、あなたの頼みを聞き入れてやる」
今度はナディアが口をつぐんだ。
いつも陽気で前向きな人魚姫の顔が動揺していた。
地上を諦めろ。
それは彼女の夢を諦めろという言葉でもあった。
民にもっと多くの経験をさせるという彼女の夢を。
グンヒルドもそれを知っている。
にもかかわらず、諦めろと脅していた。
妹の命が関わったことだけにグンヒルドも譲れないのだ。
「・・・分かった」
ナディアがようやく口を開くが、声はかすれていた。
彼女は拳を握り締めたまま話し続ける。
「会議が終わったら姉さんと一緒に帰るわ」
「そうだね。家族も喜ぶだろう」
グンヒルドはナディアを強く抱きしめた。
姉がとても嬉しそうで、ナディアは恨むことさえできない。
久しぶりに抱かれた同族の胸の中で、ナディアは人間たちを考えた。
自分が戻ったら、セイブリアンは喜ぶだろう。
ブランシュは寂しがるだろうか。
アビゲール、あなたは悲しむだろうか。悲しんでほしい。
いつか海と地が出会う日が来るかな?
そうしたら、私はあなたにまた会えるだろうか?
「使節団がもっと泊まってくれるなんて、本当に良かったです」
私は寝室の小さなテーブルの前に座って言った。
使節団が明日出発するという事実に眠れなかったが、ナディアが来て朗報を知らせてくれたのだ。
あの時のナディアの表情が少し憂鬱に見えたのが引っかかるけど。
どうやらグンヒルド王女に大変怒られたようだ。
「はい、本当に良かったです。あなたがたくさん準備をしましたから」
セーブルがティーカップを二つ持ってきて言った。
暖かいカモミールティーからは良い香りが漂っている。
「いただきます」
「熱いので気をつけてください」
白い湯気が心地よく立ち上っていた。
冷やすために息を吹きかけていると、ふと視線が感じられる。
セーブルが私をじっと見ていた。
「どうしたのですか?」
「ビビが可愛いなと思って」
うわっ!驚いてお茶をこぼすところだった。
本当におかしくなりそう。
油断するたびに、どんどん攻めてくるのだから。
「な、何が可愛いのですか?一つも可愛くありません」
「息を吹いて冷やしている姿が可愛いです」
「まったく・・・。私が欠伸をしても可愛いと仰るのでしょう?」
「よくご存知ですね」
セーブルは平然と答え、ようやくお茶を口に持っていく。
この人、現代で生まれたら運転免許を取れなかっただろうね。
ウインカーもつけずに曲がってくるのだから!
私は訳もなく聞こえないふりをしてお茶をがぶ飲みする。
ああっ、熱い!
熱いカモミールで口の中がヒリヒリして、セーブルが驚いた目になって言った。
「熱いですから、気をつけて召し上がってください」
「一応、会談は日程通りに進めればいいですよね?」
私は慌てて話題を変える。
セーブルは黙っていたが、私が持ち出した話題に大人しくついてきてくれた。
「はい。明日晩餐会があるので、その場で話をすればいいと思います」
「大臣たちの反応はどうですか?」
「私の前では喜ぶふりをしていますが・・・」
その言葉に私は軽くため息をつく。
大臣たちの表と裏が同じなら本当にいいが、政界に長く身を置いた人たちがそんなはずがない。
私が信じるのは鏡だけだ。
私はヴェリテを通じて王宮内の雰囲気を調べた。
ナディア・・・。
グンヒルドも妹を心配しているからこその言葉ですよね。
大臣たちの本音はどうなっているのでしょうか?