こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は167話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
167話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 罰
「閣下、うれしい知らせがあります」
「え?」
「閣下を害した犯人を検挙しました」
「・・・」
リン男爵の言葉にマリの瞳が固まる。
リン男爵はきれいな顔で微笑みながら言った。
「犯人は、予備皇后であり総督である閣下を害そうとした重罪人。検挙できて何よりです」
犯人は縛られたまま王城に連れてこられた。
「おい!この汚い帝国のやつらめ!」
「うるさい!」
犯人は乱暴に罵声を浴びせ、王国民は驚いた目で犯人が押送される姿を見守った。
「引っ張っていくように!」
「消えろ!私の体に手を出すな!この汚い奴らめ!」
騒動の最中にマリが到着する。
「止めてください」
突然の彼女の登場に、近衛騎士たちは動きを止めた。
「閣下にお目にかかります!」
王国民は沈黙に包まれる。
彼女の頭に巻かれた包帯を見たのだ。
あの少女は一様に彼らに優しくしようと努力してきた。
それでも頭に石を打たれた。
命を落とした可能性もある大怪我だ。
王民は帝国に対していくら反感を持っていたかしても、あの傷を見ると心が安らかではなかった。
みんな複雑な目で少女を眺める。
「あなたが犯人ですか?」
マリはロープに縛られた男を見た。
10代後半に見える幼い男の子だ。
「そう、私が犯人だ!この帝国の犬め!」
少年は真っ赤な目で叫んだ。
「こいつ!」
警備兵たちは激怒して少年を地面に倒した。
雰囲気が険悪になろうとすると、マリは慌てて口を開く。
「止まってください!」
「しかし閣下!」
「命令です」
警備兵たちは不満そうな表情で立ち止まる。
アルモンドは硬い顔で言った。
「今すぐ即決処刑しなければなりません。慈悲を施す余地がありません」
「これだけは決して譲れない」という声に、マリはため息をつく。
原則的に言えば、アルモンドの言うことが正しかった。
(しかし、今回のことはそう解決する問題ではない)
心を決めたマリは、倒れている少年に近づいた。
「お名前は何ですか?」
「・・・」
少年は口をぎゅっと閉じた。
マリは静かな声で再び口を開く。
「話してください」
「・・・エールだ」
すぐに自分の首を打つと思った少年は、いぶかしげな顔をした。
「そうですね、エール。理由はともかく、あなたは大きな重罪を犯しました。知っていますか?」
エールは歯を食いしばる。
「私をからかうつもりなら、やめろ!死ぬことは怖くないから、すぐに首を叩け!」
「そう言わなくても私はあなたに大きな罰を与えます」
彼女がしばらく立ち止まると、みんながマリの口を見た。
果たしてあの少女がどんな罰を下すだろうか?
アルモンドは当然死刑の目で、ウィンター伯爵,いやラエルは黙って彼女の意見を
待つ。
そのように皆の視線が彼女の口に集中している時、マリが口を開いた。
「エール、あなたにはこれから私のすべての行跡を記録しなければならない罰を与えます」
犯人、エールの目が裂けるように大きくなった。
「どういう意味だ?」
驚いたのは犯人だけではない。
皆が理解できないという表情をした。
このような判決は聞いたこともなかった。
「あなたの首を切るのは最も簡単な処罰でしょう。しかし、私はそんな罰は望んでいません」
マリは静かにため息をついた。
「私はこのクローヤン王国民のために絶えず努力するつもりです。どんな難関が迫ってもです。あなたは私のそのような行跡を直接目で見守って記録してください」
「・・・」
「それで後日、すべてのことが終わった後、あなたが直接目で見て書いた記録を見て、私に犯したことを後悔させること。それが私があなたに下す罰です」
少年の瞳が揺れる。
「どうして・・・私に慈悲を施すの?」私はあなたを殺そうとした」
「慈悲を施すのではありません」
マリは首を横に振った。
「私はただあなたが後日、今日のことを心から後悔する姿を見たいだけです」
彼女は少年の目を正面から見る。
「これから私をしっかり見守ってください。間違ったことがあれば濾過なしに記録して
ください。ですが!」
彼女は言った。
「もし私の努力があなたの心を動かすなら、その時は偏見なく私を見つめてください。そして、これはあなただけでなく、国民の皆さんへのお願いです」
そうして事件が終結する。
マリの判決は、クローヤン王国全体に広がった。
その日、マリの言葉は単に犯人にだけ伝える言葉ではなかった。
クローヤン王国民全体に言いたかった言葉。
「もし私の努力があなたの心を動かすなら、その時は偏見なく私を見つめてください」
石に打たれた状況でも、そのような判決を下したマリを見て、王国民は説明できない感情を感じた。
帝国は依然として憎く、彼らは依然としてモリナ王女を慕っているが、心が揺れるのは仕方がなかった。
そのように彼女を見る視線が少しずつ、少しずつまるで氷が溶けるように変わっていく。
一方、アルモンドはマリの判決に不満を感じているようだ。
彼は何度も犯人を処刑すべきだったと不平を言った。
ラエルは感情的にはアルモンドの意見に同意したが、それでもマリーを褒める。
彼女が現状で最も賢明な判決を下したことを知っているからだ。
一方、リン男爵、いや、ストルン伯爵の意中は見当たらなかった。
何事もなかったかのようにいつもと同じ姿だったが、心の中ではどんな考えているかどうかは誰にも分からない。
確かなことは、彼女を眺める視線がさらに深まったということだ。
「生まれつき善良な人だから・・・」
リン男爵、いや、ラキはマリの後ろ姿を見て呟く。
「汚したいな。徹底的に」
少しずつクローヤン王国民の心が溶けていきます。
このまま順調に進めばいいのですが・・・。