こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は59話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
59話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 重い雰囲気
マリの部屋で盗まれた貴金属が発見された。
そして、その知らせは瞬く間に皇居全体に広がる。
「聞きましたか?フォン・ヒルデルンの部屋で盗まれた貴金属が発見されたそうよ」
「そうね。それじゃあ、聖杯を盗んだ犯人も彼女なのかしら?」
「多分そうでしょう?聖杯を盗んだ泥棒でなければ、貴金属が部屋にあるはずがないのだから」
「なんてこと。皇太子の寵愛をあんなに受けていたのに。もしかし、今回のことを犯すために皇太子殿下に接近したのかしら?」
「分からないけど、本当に驚きよね」
マリを知らない人たちがヒソヒソ話をする。
瞬く間にマリは聖杯を盗んだ犯人になってしまった。
レイチェルはその知らせを聞いて静かにお茶を飲みながら考える。
「申し訳ないわ。本当はここまで酷くするつもりはなかったのだけど」
当然、聖杯を盗んだ犯人はマリではない。
犯人はレイチェルの庇護を受けており、聖杯は誰も想像できない場所に隠されていた。
「聖杯はそろそろ城の外に出さないとね」
もちろん、壺ほどの聖杯をこっそり抜くことは容易ではない。
しかし、彼女たちが考えている方法なら簡単にできた。
皇居を警戒している彼らは、目をまっすぐ開けても聖杯が外に出ることに気づかないだろう。
「ヨハネフ三世陛下もすごいわ。遠い西帝国からどうしてこんな計画を」
今回の聖杯奪取計画はレイチェルが考案したものではない。
すべては西帝国のヨハネフが計画したものだ。
レイチェルはほんの少し手助けをしただけ。
ヨハネフ三世は、今回奪取した聖杯を後日、自分の計画を達成するために使う。
「そして私はついでに、マリを除去するのを手伝ってもらって」
今回マリを陰謀に陥れたのはヨハネフ三世の意思ではなく、レイチェルが個人的に進行したことだ。
もしヨハネフ三世が知っていたら反対しただろう。
計画に無駄な変数が生じることを望まなかっただろうから。
「とにかく良かったわ。マリはこれで退場ね」
聖杯を盗んだ証拠がないとしても、他の物が部屋で発見された以上、彼女は終わりだ。
本当の犯人を見つけなければ、彼女は罪を被るだろう。
実際、犯人が捕まる可能性もなかった。
「マリ、あなたが皇太子殿下の注目を集めたせいよ。私を恨まないでね」
レイチェルは優雅な動きでお茶を飲みながら呟く。
「お茶が美味しいわ」
ところが、彼女が考慮できないことがあった。
これまでマリが周辺に築いた信望と、キエルハーンと皇太子が彼女にどれだけの信頼と心を持っているのかを。
そしてもう一つ、レイチェルが考慮できないことがあった。
それはマリの能力。
皇太子の獅子宮には死ぬほど重い雰囲気が漂っていた。
皇太子ラエルは鉄仮面を被ったまま固く口をつぐんでおり、宰相も固い表情を浮かべている。
「どうするつもりですか、殿下?」
「・・・」
宰相は追求するように鋭く言い続ける。
「このままじっと見過ごすつもりなのですか?」
皇太子は依然として答えなかった。
二人の間の雰囲気が刃のように鋭くなる。
護衛騎士アルモンド子爵は、そのような彼らの対立を慎重な目つきで眺めていた。
「宰相」
皇太子がやがて口を開く。
ゾッとするほど乾燥した声で。
「私は今機嫌が良くないから、少しそのうるさい口を閉じていてくれないか」
「・・・!」
親友の宰相にこんなことを言うのは予想外だったので、アルモンドはびっくりした。
宰相も気分が悪いという表情で口をつぐんでしまう。
そのように息が詰まりそうな雰囲気が執務室に漂う時、突然ドアの外が騒がしくなり始めた。
「ここがどこだと思っている!帰れ!」
「出来ません!必ず皇太子殿下にお会いしなければなりません!」
「どんな罰を受けても構いません。一度だけ殿下に謁見させてください!」
「お願いします!」
まるで喧嘩でも起こったかのような騒ぎが起きていた。
一人、二人が集まってきたようではない。
「どうした?ドアを開けろ」
皇太子が眉を顰めて言った。
アルモンドは首を傾げてドアを開けたが、現れた人物の姿を見て驚く。
思いもよらなかった人物が数えきれないほど立っていたのだ。
「無礼をお許しください、殿下!」
彼らは心を一つにして跪いて叫ぶ。
「マリは、いいえ、フォン・ヒルデルンは決してあんなことをする人物ではありません!濡れ衣は明らかですので、どうかご容赦ください!」
彼らはジェーンとスーザンを含む数多くの同僚の侍女だった。
これまでマリと一緒にいた彼らはマリの潔白を信じて、このように彼女を弁護しに駆けつけたのだ。
侍女たちだけではない。
皇居庭園の責任庭園士ハンス、楽団の団長バハン、百合宮の料理長ピーター、さらには第十皇子オスカーまでいた。
皆マリに助けられたことのある人物だ。
「マリの潔白を主張するために来たのか。何の証拠で?」
ラエルは尋ねた。
「血の皇太子」と呼ばれる彼が怖かったが、皆唾を飲み込んで口を開く。
「め、明確な証拠は持っておりません。ですが、私たちは彼女を知っています。私たちが知っている彼女なら、決してこのような犯行を犯していないと確信しています」
皇太子は彼らの言葉に口をつぐんだ。
彼らの後ろに立っていた小さな皇子オスカーが震えながら前に出る。
レイチェルに罰を!
聖杯をどうやって運ぶつもりなのでしょうか?
ヨハネフ三世も油断のならない相手ですね。
マリのために駆けつけてくれた人が大勢いて嬉しいです。
オスカーはラエルに何を言うつもりなのでしょうか?