こんにちは、ちゃむです。
「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。
今回は63話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
63話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 目覚め③
4回にわたって鳴り響いた雄大な鐘の音を聞いた人々の反応はちょうど半分に分かれた。
「また壊れたのかな?」
「北側の城壁が危険だ」
現在、公爵邸の兵力を動かす決定権は、公爵の代理を務めるブリエルにある。
騎士たちはすぐに彼女に状況を報告し、判断を待った。
ブリエルは楽観と悲観で意見が分かれ、「負ける時は悲観に力を入れなければならない」と結論付るた。
「奥様、どううか再考してください!兵力を動かすのは非常に慎重でなければなりません。一応先発隊を送ってみた後に決めてもいいんじゃないですか?え?」
クエンティンがほとんど泣きながら渡した話にもブリエルは決定を変えなかった。
何よりも彼女はシェリデンのもう一人の主人として、邸宅の鐘がどれほと長い間邸宅を守ってきたのかをよく知っていた。
「公爵様はいつも決まった規律を先に考える方です。私はあの方が4回の鐘の音を聞いたなら、今のような判断をされたと信じます。違いますか?」
クエンティンは彼女の質問に過去を思い出した。
以前、鐘の塔で2度鐘が嗚ったことがあった。
大部分がこれを軽く見過ごす状況でも、マクシミリアンは明らかに紙を与える警告を思い出して対応した。
クエンティンは仕方なくうなずく。
「ベンソン卿」
ベンソンは顛からつま先まで動物の皮をかぶった姿だった。
「準備ができました、奥様」
「私の意地を聞いてくれてありがとう。急なせいでまともな出陣式をすることはできないけど・・・」
「いいえ」
ベンソンはにっこり笑って窓を指差した。
「窓の外に手を振ってくれれば、みんな喜ぶでしょう。雪花の女王様の名誉を背負って出征するという事実に皆さん興奮しましたからね」
「そんなことはできません。私は外に出て騎士さんたちが出る道を最後まで見送ります」
やっとすべてをあきらめたクエンティンがぐったりしたまま言った。
「ええ、シェリデンの古い伝統通りですね」
「そうですね」
「奥様はだんだんと公爵様に似ていくようです」
「そして村の向こうにある焙火に火を上げてください。公爵様に私たちが出征するという知らせを知らせなけれはならないからです」
「はい、分かりました」
急いでクエンティンが出ると、下女がブリエルのレインコートを持ってきてくれた。
彼女は自分で長い銀色の髪をしっかりと結い上げる。
しばらくして、シェリデン邸は公爵夫人が直接出征を宣言したことで興奮した騎士たちの巨大な歓声に包まれた。
今、北に向かう速い行軍が始まった。
[この囚人め!主人に仕えなくてもいいなんて、とんでもないことを言うからびっくりして鐘が鳴っちゃったじゃないか!]
4回の鐘が鳴り、外壁がかっと声を上げる。
[魔力はとても貴重なものだ]
彼は魔法使いが魔力を生み出す理由の原理についてよく知っている方ではなかった。
ただ、長い歳月の間、中途半端に聞いた知識は少しある。
[それは君の体のある器官を通路にして心臓にきちんと溜まる・・・私がいったい何を説明するんだ?]
彼は長々とした話をやめ、まだ自分に顔をもたせているクラリスに向かって叫んだ。
[あ、とにかくバカなことはやめて、もう自分の部屋に入って!]
ちょうど冷たい風が彼らのそばを通り過ぎる。
「こんな天気なのに傘もささずに!そこに靴も履かずに外をほっつき回るなんて、馬鹿な
ことにも程がある!]
しかし、どうしてクラリスはびくともしなかった。
[・・・おい、囚人]
心配になった外壁は、注意深くクラリスを呼んでみた。
返事はない。
[おい、あり得ない!おい、内壁!起きて!いつまで寝転んで寝るの!ご主人様が危ないって!]
[・・・え?雪だるまが溶けたんですか?]
[溶けたのがいつなのに何のうわごとを言っているんだ!大切なご主人様が雨で流されることになりそうだって!どうにかしてみろということだ! ]
[えぇ!?雪だるまが雨に流されたんですか!?]
しかし、眠りから覚めたばかりの内壁は、なかなか彼の言葉を理解していないようだった。
[もういい!お前はそのまま寝ていろ!]
「う・・・」
クラリスは久しぶりにやっと答えを聞かせてくれた。
ただ、壁に寄りかかった体は起こせないままだ。
[ああ!そう、気がついたか?]
「・・・とう」
[つらいだろ?そう、魔力が一気に抜けるだからそうだろう。確かではないが]
「ありがとう・・・」
[・・・]
「・・・本当に」
血まみれの手のひらが彼の荒れた表面をゆっくりとなでた。
「もうみんなが・・・外壁卿がどんなに偉大なのか分かり・・・」
クラリスは話を最後まで結ばないまま、そのままぬかるみの底に倒れてしまった。
[あ~もう!また主人を失わせるつもりか!]
このように緊迫した状況なのに、外壁が切実に叫ぶ言葉を聞いたのか、クラリスの口元には薄い笑みが咲いていた。
外壁卿が目覚めて本当に良かったです!
ブリエルの判断も素晴らしいですね。
これでマクシミリアンの危機も去ったのでしょうか?