こんにちは、ちゃむです。
「あなたの主治医はもう辞めます!」を紹介させていただきます。
今回は78話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
78話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 誕生日パーティー
狩猟大会から帰ってきて間もなく、私の成人が近づいてきた。
イザベル夫人の何十もの計画の中で、私は大多数を断って、ぜひ手短にしてほしいと頼んだ。
フェレルマン子爵が来れば、無条件に季節の変わり目にエルアンの状態を最後に確認することに対する議論をする計画だった。
そして、フェレルマン子爵が自分が引き受けるとだけ答えてくれれば、カンシアに会った後、すぐに辞表を書く予定だ。
「自信がない」
私は夜明けの訓練を終えて庭を横切るエルアンの姿を窓から眺めながらため息をつく。
「あの美貌で、意を決して誘惑するのに、長く耐えられるはずがない」
辞表をきれいに抱えているくせに、あまり派手な誕生日パーティーを受けることはできなかった。
私はただ、私と親しい人たちの中で来ると積極的な意思表明をした人たちだけ呼んで夕食を共にすることにした。
フェレルマン子爵、フェリックス伯爵、セイリン卿は当然、みんなで時間に合わせて来ると返事が来た。
私が招待状を送る前に「リチェ城、成人の誕生日パーティーに私を招待するよね?」と何度も手紙を送ったジェイド皇太子にも結局招待状を送ることに。
エルアンが途中でその招待状を横取りするためにディエルを脅迫する姿を目撃し、私が直接招待状を発送しなければならなかった。
ジェイド皇太子は本人だけでなく私の誕生日パーティーに来たがる人々をちょっと連れてくると言ったが、いったいその「人々」が誰なのかは分からない。
(まあケインズ卿だろう)
そしてもう一人、私が保育園で過ごした時、一番よく面倒を見てくれたエルバン先生にも招待状を送った。
エルバン先生は川辺でかごの中に入っていた私を救出して保育園に連れてきた張本人だ。
そして13歳、保育園を出なければならない時、フェレルマン子爵に送る推薦書を書いてくれたりもした。
セルイヤーズ公爵は就任式の時よりもずっと美しく輝いていた。
「リチェ」
イザベル夫人は一日中私の手を握ってため息をつく。
「本当にデビュタントを開いてあげたかったのに。本当にくそっ、我が息子のせいで・・・」
「デビュタントだなんて」
私は必死に首を横に振った。
「どの貴族も来ないので、恥をかいただけでしょう」
「セルイヤーズの招待状を無視できる肝っ玉はいないわ」
ベティアナ・ナタリーが私の誕生日パーティーに来ると思うとぞっとした。
そんな中、約束された夕食時間より1時間も先に来た人たちがいた。
まさに皇居の馬車だ。
「リチェ嬢!」
きらめく銀髪をなびかせながら、ジェイド皇太子が大きく手を振る。
「お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
ジェイド皇太子は私に大きなチューリップの花束を抱かせ、にっこりと笑った。
「今日も綺麗だね」
「今日も一生懸命飾ったんですよ」
イザベル夫人が直接選んだドレスと髪飾りをした私は、誰が見てもこの誕生日パーティーの主人公だった。
ジェイド皇太子の後ろには、予想通りケインズ卿の姿が。
「リチェさん、成人おめでとうございます」
「ここまで来てくださってありがとうございます」
私がにっこり笑って膝を曲げて礼を言うと、ケインズ卿の後ろにためらいながらゆっくりと近づいてくる人影が見えた。
私と同年代の女のようだったが、ボンネットをあまりにも深くかぶって顔がよく見えない。
「こちらの方は」
私が怪謗な目で頭を下げた女性を眺めると、ジェイド皇太子が慎重に口を開いた。
「保安を維持してほしい」
「え?」
「お姉さん、ジェンシー・メリーズ公妃だよ」
私はびっくりして彼女に素早く礼を尽くした。
彼女は私が礼を言っているのに頭を下げるだけで、何も言わない。
メリーズといえば、たまに聞いた公国の名前だ。
ジェイド皇太子の同母姉であるジェンシー皇女が公妃に行ったところでもあった。
東の端にある海に面しているらしく平和な所だと聞いた。
戻る前の今頃,公国が騒々しかったのを思い出す。
私と面識もないのにここまで訪ねてきた理由が見当がついた。
「お姉さんがここに来たことは誰も知らない。秘密裏に進めたことだよ」
「あ・・・」
「約束の時間より早く来たのは・・・リチェ嬢に手伝ってもらうことがあるようで」
ジェイド皇太子はため息をついて言った。
私はにっこり笑って答える。
「お手伝いできるのなら、最大限お手伝いします」
当然病気があれば医者は治療しなければならない。
ところがその他にも私には得るものがあった。
私は辞表を出してから具体的なことを考えたことがない。
昔のようにセルイヤーズ領地の隅で医院を開くこともできず、皇室医療研究室にも行くつもりもなかった。
ケインズ卿が入隊の話をしたが、あえて戦場のあの修羅場で働きたくはなかった。
フェレルマン子爵邸に泊まるのも気が進まなかった。
なんだかエルアンがなんとか私を引きずり下ろしてくれそうだから。
それなら、セイリン卿と対峙して2人のうち1人は死ぬかもしれない。
だから、他人の領地に行って医院を開くしかないのに、他地に何の縁故もなく敷地を確保することは容易なことではなかった。
(メールレス公国なら大丈夫だよ。海のほとりで一度住んでみたいとも思ったし)
今回のことさえうまく解決すれば、ジェンシー公費の庇護を受けることができ、メーリス公国住民の信頼も得ることができた。
いわゆる「辞表を書いて行く所」を用意できる機会ができたのだ。
「お入りください」
私は親切に言った。
「私の部屋にいらっしゃれば、診療をさせていただきます」
「・・・」
私の予想通り、ジェンシー公妃は皮膚病だった。
ボンネットを深くかぶった点、礼法にそぐわない頭を下げて挨拶もまともにしなかった点などから推論できる事実。
そして、回帰の前にもメールレス公国に皮膚病が広がっているそうだ、という噂を聞いたことがあった。
あまりにも遠いところなので、あまり関心を持っていなかったが。
公妃の皮膚病。
リチェは治す方法を知っているのでしょうか?