こんにちは、ちゃむです。
「あなたの主治医はもう辞めます!」を紹介させていただきます。
今回は79話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
79話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 誕生日パーティー②
「この正体不明の皮膚病が流行してから10日ほど経った」
ジェンシー公妃は、赤くかさぶたの顔でため息をついた。
「私だけでなく、大多数の貴族の状態がこうなってしまったので、社交界が完全に止まったわ」
私も噂で聞いただけで、実際に見るのは初めてだ。
慎重に皮膚を観察したが、私が見たどんな皮膚病とも状態が違う。
「ここまで来たのを見れば分かるが、メーリス公国のどの医師も治療法を開発することができなかったという」
ジェイド皇太子とケインズ卿は、ジェンシー公妃の後ろに座って期待に満ちた目で私を眺めていた。
「まず、私も初めて見る病気ですが、いくつか思い当たることがあります」
大多数の貴族に発病したとは、お金をたくさん稼げる機会でもあった。
今はお金が全く不足していないが、セルイヤーズを去る決心をしたとすれば、お金は多けれは多いほどいい。
「なぜ貴族に発病したのでしょうか?平民には発病しませんでしたか?」
「それが・・・」
ジェンシー公妃がためらいながらため息をついた。
「実は、私たちだけで推論している理由があるの」
「理由ですか?どういう理由ですか?」
「数日前、肌が綺麗になると言いながら、とても高いクリームが貴族の家に出回り始めたんだ」
「あ・・・」
「密輪されたクリームだとし、実際に肌がつやが出るほと変わった人が多くて、みんな酷くなったという」
「そのクリームはお持ちですか?」
ジェンシー公妃はかばんから注意深くガラス瓶を取り出した。
平凡な白いクリームが盛られている。
「ありがとうございます。これは私が成分分析をして見ないといけないと思います」
私はまず,状況に合った鎮静剤を素早く調製して付け加えた。
「とりあえず、今私が調製する薬を飲めば、見た目は治まるでしょう」
「本当?」
「しかし、一生この薬を飲むことはできないので、根本的な治療剤は成分分析後に処方します」
私が早く作った鎮静剤を飲んだジェンシー公妃の肌はそろそろ沈み始めた。
「なんてこと・・・あなた本当にすごいわね」
「臨時処方なので効果が一週間以上は続かないでしょう」
「それでも素晴らしいわ!」
反乱にはお金が必要だ。
密かに軍事を育て、勢力を隠さなければならないためだ。
回帰前、私の知る限りでは、メーリス公国にはこの皮膚病が全国民に降りかかった。
そして数日後、治療薬が非常に高く売れた。
その治療薬を作った人が、まさにイシドール男爵の城にいると聞いた。
それで、イシドール男爵の領地が非常に裕福になったと。
(今思うと、イシドール男爵本人のような気もするし)
ならば、なぜ今貴族の線で止まったのかも説明が可能だった。
ウェデリックの失踪によって、今、イシドール男爵は正気ではないと聞いたから。
エルアンに彼の処理をこっそり聞いたことがあるが、一度はフェレルマン子爵にやられた分は気を狂わせるべきじゃないかと冷ややかな笑み作って見せるだけだった。
とにかく、他人が作れる治療剤なら、私も作れるという話だ。
回帰前に、アモリの花が主材料だという噂を聞いたような気がした。
おそらく、クリームの成分分析さえ終われば、治療剤は簡単に処方できるだろう。
「治療剤は成分分析さえ終われば、お作りできると思います。ジェイド皇太子様を通じてお送りします。それでも鎮静剤の効果が落ちる前には治療剤を作ることができるのではないかと思います」
「本当?」
「おそらくは」
「やはり・・・ジェイドが褒ほめたかいがあるね」
ジェンシー公妃が私の手をぎゅっと握る。
「頼むわ。もしあなたが治療薬を作ってくれるなら、この恩は本当に忘れないから」
ジェイド皇太子がにっこり笑って割り込んできた。
「お姉さん、リチェ嬢は絶対に自分の功績を忘れません。言葉で済ませたらだめだと思いますよ?」
「言葉で済ませるなんて!」
ジェンシー公妃はジェイド皇太子をにらみつける。
「もちろん、あなたの治療法に法外な値打ちをするだろう。メールレス公国にその薬が必要な人がどれだけ多いか」
「はい、ありがとうございます」
「足りないという表情のようだが、他に望むものはある?」
ジェイド皇太子とは違って、ジェンシー公妃は非常に気が利くということは確かだった。
私はあたりを見回して慎重に囁く。
ジェイド皇太子とケインズ卿にも聞こえない声で。
「私が・・・いずれセルイヤーズ公爵城から出たら・・・」
ジェンシー公妃の目が大きくなった。
「私がメールレス公国で定着できるように手伝っていただけませんか?」
「そんなこと!」
ジェンシー公妃は突然大げさにささやいた。
「私たちが花道でも敷いて仕えなければならないところなのに!ところで一体・・・どうして?」
彼女は本当に不思議そうな顔をして見せた。
「どうして縁もないメールレス公国に?」
ただの使用人の成人を記念するために、このように盛大な誕生日パーティーを開いてくれるという「公爵城」をなぜ出るのかという表情だ。
「ええと・・・それは・・・」
私が困った顔で目を伏せてためらうと、ジェンシー公妃の目が輝いた。
「もしかして男の問題?」
「え?」
「普通、理解できない選択の裏にはいつも痴情問題がかかるものよね」
彼女の目がきらきら輝いていた。
「帝国でも、公国でも、私はいつも社交界の女王蜂だったわ」
彼女はすでに皮膚病の心配を忘れて、興味深いかのようににっこり笑っていた。
「えっと・・・う一ん・・・」
「賢い子だから状況判断も早いみたいだね」
さっきのいじけた姿は消え、彼女の顔に気勢のいい自信だけが残っている。
「悪い男に引っかかったり、複雑な状況になったら、ただ逃げるのが答えだよ」
「そ、そうでしょう?」
「いつ来てもいいよ。新しいスタートを外国ですればいいよね。仕事は、私が我が公国で一番良いところに直接取り持つようにするわ」
ジェンシー公妃の言葉に、私は頭を下げる。
メーリス公国なら帝国と遠くもなく、親しい人々にたびたび会うにも悪くなかった。
その一方で、外国だとかエルアンがああしろこうしろと言って連れてこられる所でもなかった。
いろいろな面で辞表を書いて行くのにちょうどいい所だ。
行き場まで決まったので、もうこれ以上悩むこともない。
そしてもう一つ、私は正体不明のクリームを見て考え込んだ。
(反乱にはお金がたくさんかかる。いつまでもイザベル夫人が投げてくれる宝石のようなもので生き延びることはできないから)
だからこういうことをしたんだけと、私が治療薬を先に作れば、きっと資金難が生じるだろう。
(イシドール男爵は小心者ではあるが慎重な人だから、あんなに苦しがるまま放っておくだけではだめ)
イシドール男爵なら、アーロンの行方不明にも注目しているに違いない。
そして、アーロンの実質的な責任者は私だ。
彼の行方を聞くためにも私に近づくことは明らかだった。
(私の安全のために、もっと踏まないいけないんだ。フェレルマン子爵の復讐のためにも)
私はジェンシー公妃を見つめながら言った。
「鎮静剤をたくさん出しますので、一旦これで事態を落ち着かせましょう。ですが、本質的な解決策ではないということを必ず周知させなければなりません」
「そうね」
「入手困難な薬草も大量に必要で、建国祭以降にお渡しできると思いますが・・・治療薬の存在自体は秘密にしてほしいです」
「どうして?」
「まだ私が作り出したものでもないですし」
「ああ、負担になるかもしれないね」
ジェンシー公妃はゆっくりとうなずいた。
「しかし、鎮静剤だけでも直ちに社交生活が急がれば私たちには途方もない成果だという。あまり負担に思わずに、ゆっくり作ってちょうだい」
いくら出席しなくても、家主たちは建国祭に必要な行政的手続きを処理しなければならなかった。
つまり、イシドール男爵はとにかく今領地に戻っているはず。
彼が持っているすべてのものを崩すつもりだった。
フェレルマン子爵の復讐も兼ねて、もしも私を傷つける可能性を完全に遮断することも兼ねて。
公爵城を離れた後の居場所ができましたね。
エルアンが簡単に離してくれるとは思えませんが・・・。
イシドール男爵への復讐も頑張ってほしいです!