こんにちは、ちゃむです。
「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。
今回は125話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
125話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 新たなアルトス家当主③
二人だけの和気あいあいとした時間が過ぎた。
先代のアルトス公爵は、二人の対話が長くなるほど、ますます状況に気づいていった。
彼の顔はますます白くなっていく。
しかし、現実を認めることができなかった彼は、まずは「カっ」と叫んだ。
「お、お前が何の資格でこの家の家主になるんだ!あなたはそもそもこの家門の人でもないじゃないか!」
「知っているくせに。それはうちのダリアお嬢さんがとっくに終わらせてくれたじゃないですか。本当にありがたい方ですよね。あなたがいなくても、私のために皇室と他の三公爵家の支持を受けてくれましたから」
メルデンの口元に初めて本当に優しい笑みが漂う。
しかし、その微笑みは、「ギャアギャア」という先代のアルトス公爵を見るやいなや、跡形もなく消えた。
信じられなかったが、彼の機嫌にも限界はある。
彼は書類を取り出して差し出した。
その下に写っているのは間違いなく家の印章だ。
「で、でも!私があの時・・・!」
明らかに神聖帝国の人間たちが来た時、家門の印章を押すと書類が開かれた。
それは本当の家門の当主でなけれは不可能だ。
「あの時確かにメリダからもらったのに・・・」
「ああ、それ。その前に全部使ったからお返ししただけです」
メリダは平然と話す。
セドリックはメリダが印章を与えるやいなや、メルデンが公爵になるためのすべての資料を処理してしまった。
そして、3時間もしないうちに、彼女にそれを再び公爵に返却する。
今思えば、彼は果たして何歩を見越したのだろうか?
あの日、公爵が神聖帝国に情報を渡すことも、その方式が家門の印章を利用するやり方であることも全て予測したのだろうか?
徹底した計画性。
それを見て、メリダはこちらについてよかったと思った。
もちろん強要によるものだったが・・・。
(やっばり皇室は触れてはいけない)
メリダは戦慄する。
それでもダリアにあらかじめ下ごしらえをしておいたので、最悪のことは免れた。
「でも、でも、私、私が確かに・・・!」
もう残ったカードは一つしか残っていない先代のアルトス公爵が泣き叫んだ。
「たしかに・・・たしか神聖帝国が超越者を暴走させる薬だと言ったのに・・・!」
どうしてそれを飲んでもメルデンはあんなに元気なんだ?
本当に彼らが自分を騙したというのか?
何の保証もない一言で自分が騙されたというのか?
しかし、その質問にいちいち答えるので、メルデンの忍耐はそろそろ終わりかけていた。
彼はメリダを見て顎の先でアルトス公爵を指差す。
メリダもあごを上げて、自分の首をさっと引くふりをした。
そろそろ信号が来るという意味だ。
「仕事の処理にがっかりですね、お姉さん」
「劇的な効果のために少し少なく使ったのですが、ミスをしたようですね」
先代公爵は何を言っているのか理解できず、目を大きく開ける。
改めて娘の姿を見ると、裏切られた気持ちが押し寄せてきた。
彼は今度は向きを変えてメリダに怒鳴る。
「お前が、お前があえて父を裏切ってあの私生児に当たるというのか?お前はそれでも人間か!?」
「豚の子として生まれたのに人間でしょうか?」
メリダは皮肉たっぷりに答えた。
よく彼の心に火をつけた話法だった。
裏切られた気持ちが深かった。
彼は自分の娘を長男と公平に愛していたと思っていた。
しかし、帰ってきたのは惨愴たる裏切り。
「お前が、お前がどうやって私を!」
しかし、話している途中、妙にまぶたが重くなった。
今眠れば自分の運命は終わりだ。
彼は歯を食いしばって眠気に耐えようとする。
しかし、どうしようもなかった。
彼はあっという間に机に頭をぶつける。
ボリス・アルトス先代公爵が眠ると、メリダとメルデンも演劇をやめた。
彼女はティーポットを置いて、座ったメルデンを見下ろす。
「・・・これから処理はどうするんですか?」
「そうですね、どうしましょうか?お姉さんが決めてみましょう」
メルデンはメリダを見ながら軽く話した。
「全部決めておいて、今さら」
彼のこの面が彼女の腹違いの兄弟を憎むことを余備なくされた。
しかし、敗者は彼女だった。
彼女は歯を食いしばる。
「それでも4代目の家門です。仕事を育てるより元凶を除去する方に最大限静かに・・・引継ぎした方が良いでしょう」
「同意します」
「フェリックスは地方の領地に追い込まれます。お母さんはあれですぐに自主的な方なので、厳しくしないでください。結婚前のお城に帰ることを承諾した後に、小さなタウンハウスか新しく一つ得てください。そしてお父さんは・・・」
彼女は父親のアルトス公爵を、軽蔑的だが依然として見ていた。
彼女はここまで最後の希望を抱いていた。
それでも少なくと自分の父親が、最悪だと思った底に満足できず、もっと最悪のことをしないように。
しかし、彼は犯し、今や彼の運命は決まった。
「超越者の暴走は国家転覆事案です。罪が深すぎます。殺すしかありません」
「死刑なんて、殺伐としているよ」
メルデンは冗談交じりに言った。
メリダも笑いながら言った。
「殺伐って、面白いですね。父が原因で死にそうになったくせに」
セドリックがいなかったら、今回の薬を無効にするのは失敗していただろう。
あれほど多属性魔法を自在に操れる人でないと、粘膜を魔力で精巧にかぶせる技術を発現できないから。
「・・・」
的を射たメルデンの口元から笑いが消える。
二人はしばらくお互いを睨み合った。
メルデンが先に目をそらす。
「お姉さんのおっしゃるとおりに処理します。そしてお姉さんは・・・」
メリダはスカートの裾をくしゃくしゃにした。
彼女がセドリックに懇願した慈悲はここまで。
彼女の処分はまだ決まっていない。
ひとまず皇室を助けたので、アルトスの名前くらいは保全されるだろう。
しかし、領地に押し込まれるか首都に残るかは、完全に彼らの決定にかかっていた。
「・・・セドリック皇子殿下はお姉さんをもうちょっと見守ろうとおっしゃっていました。一応一人で屋敷にいると退屈なのでここに残ってください」
「は・・・」
メリダは壁に斜めにもたれかかり、胸を押さえつけ、目をぎゅっと閉じる。
(まだ大丈夫。可能性はあるよ)
いずれにせよ、彼女は骨の髄まで貴族であり、利己的で悪毒だった。
自分の運命がメリダにとって最も重要だった。
メルデンの側近となり、今まで社交界で培ってきた名声を守り続け、首都に足を踏み入れ続けることが彼女の目標。
家門まで売ったのだから、これくらいはもらって当然だった。
彼らの言うことを見て、ダリアだけ味方にすれば簡単に叶うと思うけど・・・。
(ダリアさんが思ったより上手なので)
メリダが頭を回転させている間、メルデンは空気を見て平然と話した。
「その代わり、お姉さんがよく収拾しなければならないでしょう。残った人たちの始末や、適当にこのことを聞き流すこと、私の評判、消えた人がどこへ行ったのか聞かれないように・・・」
最後のひそひそと話すような声に込められた内容はぞっとしたが、メリダはそっぽを向いた。
生き残れるなら生き残らなければならない。
粘り強く、どんな手を使っても。
ケルシオン、彼も生き延びたいという願望だけで彼らに協力しなかったのか?
物思いにふけっているメリダに、メルデンがポンと投げるように言った。
「あ、そしてダリアお嬢さんにも優しくしてあげてください」
「え?その呼び方は何?名前は何?」
それに、もう公爵になったばかりの人がお嬢さんって?
メリダが変な呼び方に驚いて彼を見たが、彼は見向きもせず、アルトス公爵のワイングラスの中をじっと見つめながら言った。
「秘密ですから聞かないでください」
「・・・」
「ところで、ダリアお嬢さん、ちょっとかわいくないですか?可愛すぎると、私がセドリック様に怒られるんだけど」
今質問するなと言ったのに、自分はすぐにできない質問をするのが何の仕業なのか分からない。
ただ、いらいらした。
皆各自の考えに陥っている間、メルデン・アルトス公爵の公式的業務初日の夜が過ぎていく。
メルデンが正式にアルトス公爵になりました。
これでひとまずは問題が解決されました。
残るのは、アセラスへの対応でしょうね。