こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は121話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
121話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 運命をかけた勝負
ヨハンがマリを導いたのはVIP専用ゲーム場だった。
(ここがまさに噂の秘密賭博場)
マリは心の中で考える。
秘密賭博は外のカジノとは違っていた。
ひたすら最高の顧客を対象にヨハンが直接相手をするが、行き来する金額を想像を絶していたのだ。
(シュレーアン大公をはじめとする4人の家門は皆、この秘密賭博にハマって破産したと言った)
カード一枚で数万、数十万ペナを稼ぐ快楽を知れば、決して賭博をやめられなくなる。
奈落に落ちていく中でも中毒から抜け出せなくなるのだ。
「到着しまし。運命の勝負をする場所としては相応しくないでしょうか?」
ヨハンの言葉にマリは周囲を見回す。
確かにVIP専用らしく華やかで美しい空間だった。
最高級を超えて芸術のレベルで飾られたインテリアは、中に留まる人の格を高めてくれるかのよう。
しかし、この華やかさこそ人を奈落に導く欺瞞であることを知っているマリは惑わされなかった。
ただ冷静に辺りを見回すと、意外な光景を見つける。
「私たち二人だけでゲームをするのではないのですか?」
マリとヨハン以外にも何人かの人物がいた。
みんな仮面をかぶったまま興味深く彼女を見つめている。
「ああ、勝負は私たち二人でします。彼らは参観者です」
「参観者ですか?」
「一戦、一戦に数万ペナも行き来するゲームなので、見るだけでもスリルがありますから」
ヨハンは彼女の耳元でそっと囁く。
「そしてギャンブルで自分のすべてを失い、没落して苦しむ姿を見るのはとても刺激的です。それで密かに参観したがる方が多いのです」
それを聞いたマリは嫌悪感に眉をひそめた。
他人の不幸を見て楽しむなんて、それが人間のすることだというのか?
一体誰がそんな悪意を持って参観するのだろうか?
マリは参観者を見回す。
しかし、みんな仮面をかぶっていて正体が分からなかった。
ただ一人だけ。
何となく見慣れた感じを与える人物が一人いた。
煌びやかな金髪の男だったが、顔全体を覆う無面の仮面をかぶっている。
顔を全く見ることができないのに、シルエットだけでも見慣れた感じがした。
(誰だろう?私の知り合いかな?)
その時、ヨハンは参観者たちに言った。
「お待たせしました、皆さん。今日はこの私とここにいる美しいレディーが勝負をする予定です」
「勝負の条件は何ですか?」
誰かの質問にヨハンは深く笑う。
「自分の全てです」
「それはどういう意味でしょうか?」
「私は今回の勝負に、私の全財産を賭けます」
その言葉に参観していた皆がざわつく。
カタラク伯爵がどれほどの富豪なのかを誰もが知っていた。
そんな彼が全財産を賭けるって?
「自分の全てを賭けるのは、ここのレディーも同じです。負けたとき、私の女性になることにしたのです」
「「・・・!」」
そしてヨハンはゆっくりと話し続ける。
「私は自分に十分有利な条件だと思っています。私が世の中で一番大切に思うこのレディーを自分のものにすることさえできれば、全財産くらい問題ありませんから」
「それでも、そんなに大きい財産を・・・」
ヨハンは理解できない様子の参観者を見てニッコリと笑った。
「私はもともとロマンチストなんです」
その言葉に参観者たちは笑いながら拍手する。
「そう、分かった!とても面白いゲームになりそうだ。早く始めてくれ!」
自分の全財産を賭けた伯爵と自分の運命を賭けた少女。
面白い勝負になることは明らかで、参観者たちは期待に満ちた表情を浮かべた。
ただ、参観者の中に密かに眉をひそめている人物の姿が。
まさに初めてマリが見慣れた人物。
信じられないことに、その人物の正体は皇太子ラエルだった。
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「あの少女は誰だ?」
ラエルは秘密賭博の現況を把握するために密かに参観者として潜入した。
ところがカタラク伯爵が仮面をかぶった少女を連れてきて、賭博に勝てば自分の所有物にすると宣言したではないか。
少女は顔の大部分を覆う仮面をかぶっていて正体が分からない。
しかし、どうしてこんなに見慣れた感じがするのだろうか?
それも彼が自分の命よりも大切にする少女の感じがずっとした。
「まさか・・・?」
秘密賭博にラエルも潜入していたのですね。
彼も少女がマリだと感づいた様子。
賭博の種類は何なのでしょうか?