こんにちは、ちゃむです。
「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。
今回は116話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
116話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 友人?
ナビアはネロが怪我をしたことがないか入念に確認し、一緒に車に乗った。
家に帰るつもりだ。
「サイラス家には行かなくてもいいの?」
「長い間、電話を切っていないので大丈夫です。それにもう私の苗字もサイラスじゃないですからね」
ネロは大規模な軍事力のおかげで爵位を与えられた。
「ああ、もうサガ伯爵様だね」
家に帰る途中、彼らはおしゃべりを続けた。
「戦争をしている間、世の中が別天地のように変わりましたね」
馬車と自動車が一緒に走り回る街、はるかに大きく華やかになった建物。
世の中は巨大な変革を遂げていた。
「すぐに慣れると思うよ」
「・・・私をあまり年寄りみたいに扱わないでください」
ナビアは公爵邸に到着する前にそれとなく尋ねる。
「クリードは見た?」
「ええ、彼の直属の部隊にいましたから」
「どう?怪我はない?元気だった?」
ネロは少しふっくらした表情で、車のシートまで長く流れた銀色の髪の毛を握ってそっと引っ張る。
「私よりクリードさんにたくさんの手紙を書いているのに、どうして私に聞くんですか?」
「同じように手紙を書いたような気がしたけど・・・?」
「2倍は差が出るでしょう」
「嘘。そこまでじゃないよ」
「とにかく私の方が手紙を少なく受け取ったのは事実です」
ネロは本当にとても寂しかったので、図体に合わないように唇を少しとがらせていた。
「分かった。これからはネロにもっと手紙を書くよ」
その言葉にネロはすぐに表情が解ける。
ちょうど18歳に戻ったように見えるほどだった。
「・・・ところで主君はまだ目覚めていないんですか?」
ナビアは苦々しい笑みでうなずいて、すぐに陽気な表情で冗談のように言った。
「うん。美人は寝坊助だって」
「お父さんは確かに美人だから」
ネロはナビアが頑張って元気を取り戻そうとしていることを知っていたので、何も言わずに頭を軽く撫でてくれた。
こうして彼らが公爵邸に到着したばかりで、誰かがさっと飛び出していく。
ナビアは眉をひそめてつぶやいた。
「サラ?」
相変わらず派手な金髪と憂愁に満ちた紫色の目のサラが息を切らしながらナビアに近づいてきた。
彼女は車のドアをバタンと開けて言った。
「私をここで寝かせてくれ!」
急に寝かせてほしいという要求に対し、ナビアは落ち着いて車から降りながら言った。
「そんなことなら、ここじゃなくて他の所に行けばいいじゃない」
「私は友逹があなたしかいないわ」
「・・・」
そんなに堂々と言うことではないんじゃないかな?
「とりあえず入ろう」
サラはナビアの手に握られ、素直に本館に向かった。
鼻が高くて高慢だったサラは、確かにナビアを嫌っていた。
何とかしてナビアに勝とうと、時々招待状と手紙を送り、拒絶もものともせず彼女を探し回った。
もしそれがルチア家がサラにそうしろとさせたことだったら、ナビアは最後まで相手にしなかっただろう。
しかし家門とは全く関係なく、サラはナビアに執着ではない執着をした。
その縁が長くなり、長くなり、いつの間にか友達になってしまったのだ。
もちろん、サラは依然としてナビアにライバル意識を燃やしていた。
「あら、サラさん、来ましたか?」
「マーガレット様!」
サラは泣きべそをかいてマーガレットのところへちょろちょろと走った。
「また、思いっきり訴えるだろうな」
サラの兄、ルチア令息が学業を終えて首都に帰ってきた後、このようなことが頻繁にあった。
その度にナビアはサラが他の貴族家に泊まっていると処理してくれるなど、いろいろと気を使ってくれた。
(幼い妹の面倒を見る気分っていうか?)
ナビアはサラと一緒に自分のオフィスに入る。
2人の前にお茶と茶菓が置かれる前にサラが「聞いて!」と怒りをぶちまけた。
使用人が紅茶より先に渡した冷たい水をがぶがぶと飲んだ。
「私の人生に役に立たない!」
サラの兄であるルチア令息は、良く言えば独立心が強いタイプであり、率直に言えば自分しか知らない社会不適応者だった。
すでに社交界の中心に立ち、よそ行きをする外向的なサラとは全く違う性格だ。
ただ、問題はルチア令息が次期公爵になるという点だった。
「あいつは自分がどんな位置にいるのか全然分からない。まるでうちの家を台無しにしようとしているようだよ!」
そして、ルチア令息の事故を収拾するのは、いつも人脈も広く、力量も良いサラの役割になっている。
「このままじゃ、私、一生あなたの後始末でもして生きそう。しかも両親はそれを既成事実と考えていて!誰も私の人生は考えてくれない・・・」
サラはできれば兄を殺して天国に行くという表情で歯ぎしりをした。
その時、ナビアは落ち着いて話した。
「それなら、あなたが公爵になればいいじゃん、サラ」
「うん?私が?でも・・・」
サラは当惑した表情をする。
「私が公爵なんて」
幼い頃からウッドの妻のような扱いを受けてきた。
自らも当然だと思った。
だけど、ナビアを見て、女性も一つの家門の首長として全面的な支持を受けることができるという事実に気づいた。
「それでもそれは私とは関係ないことだと思ったのに・・・」
「あなたのお兄さんが公爵になったらどうなると思う?」
「滅びる。明らかに」
「あなたがやったら?」
「・・・」
サラはまだ混乱していたが、何かに不意打ちを食らったような気がした。
「私が当主になれば・・・私はお父さんよりもっとうまくできる」
自分はすでに世界経済の帝王のように君臨したエセルレッド家の次期当主と友人だ。
その上、ナビアについてボナド宰相の家に密かに出入りし、そこでモニカ皇女とも親交を深めている。
事実、サラが礼法もやめて口がかけられたのはモニカの影響が大きかった。
サラはナビアをちらりと見る。
「あなたが何も言わなかったから、今までじっとしていたけど、あなたアレスを皇帝に推戴するつもりがないんだろう?」
モニカを皇帝にしようとしてるんだよね?
サラはうわさ話を飲み込んでそこまで聞いた。
ナビアはサラをじっと見つめながらしばらく悩んだ。
(元々はルヂア公爵家もそうしようと思っていたけど)
彼女はアグニス家とルチア家の両方を破壊し、ウラジーナ侯爵を公爵にするつもりだった。
しかし、サラが公爵になれたら。
(大きな犠牲を払わずに、もっと簡単に仕事を進めることができるだろう)
モニカを皇帝に推戴するには、ルチアのように皇后を輩出した名門家の支持が非常に重要だった。
ナビアはきっばりと言った。
「アレス皇子は皇帝になる資格がない」
「はあ・・・そうだと思ったよ。あなた私にとても難しい宿題をくれるんじゃないの?」
サラが頭を抱えてぶつぶつ言うと、ナビアはくすくす笑うだけだった。
ナビアはティーカップを置きながらサラに言った。
「こんな時間に早く行って、お兄さんが事故を収拾してくれて、勢力を集めて。いつものように後始末で終わらさないで」
サラは眉間にしわを寄せたが、目は生き生きと輝いている。
正解を見つけた者ならではの目だ。
「じゃ、明日のパーティーで会おうね!」
「お気をつけて」
そのようにサラが去り、侍女が招待状とペーパーナイフが置かれた銀の盆を持って近づいてきた。
「当主様、皇室から招待状が届きました」
ナビアは招待状を確認する。
サラが去る前に言った勝利パーティーの招待状だった。
「明日から一週間の進行なので」
「1日くらいだけ出席しようか?」
パーティーマニアであったり、誰かにコネをつけようとする者でない限り、毎日宴会に出席する人はほとんどいない。
「それでもクリードが宴会の主人公だから、初日と最終日は出席した方がいいかな?」
そうすれば、見たくない人たちと出会うことになるだろうに。
ナビアはこれまで懸命に避けてきたアレスを思い浮かべながら眉をひそめた。
あの男を思い出すのはいつも気持ちが良くなかった
(それにいつからか静かすぎる)
アレスは最近まで「普通」の皇子のように特に目立つことのない歩みを見せた。
まるで嵐の前夜のように。
「こんな風におとなしい人じゃないのに。何か準備しているのは確かだが、世作を通じても分かったことはない」
ナビアはなぜか髪がズキズキするような気分で髪の飾りを抜いた。
女中がペーパーナイフを回収しているときに聞いた。
「着替えをお手伝いしましょうか?」
ナビアはしばらく悩んだ。
(今日、クリードが来るかな?来るならどうせ着飾るついでにこうして迎えてもいいのに)
手紙は地道にやり取りしたが、いざ顔を合わせなくなってから9年になろうとしている。
クリードは親切だ。
だから、自分が送る手紙をとうしても無視できず、きちんと返事をしてくれたのかもしれない。
ナビアはきれいに着飾ったドレスを見て言った。
「・・・そうしないと」
自分が彼に深い絆を感じるからといって、相手も同じように自分を思ってくれることを願うのは欲だという事実がよく分かった。
「知ってる。でも・・・」
謙虚に受け止めなければならないことはわかった。
知っているが、それでも辛かった。
彼が、自分の木ではないかもしれないということ。
・・・少し寂しくなった。
「これを着ますか?」
侍女が選んできた服を見たナビアは、それが何なのかもまともに見ずに適当にうなずいた。
今日は早く寝室に行って休まなければならないようだ。
ナビアは自分の部屋に入る前に立ち止まり父親の寝室を見る。
約束の日からさらに1年近く経っても、ラルクは目覚めることができなかった。
ナビアは暗い表情で寝室に入り、自分を歓迎する可愛いウサギの人形、チェサレを抱きながら聞いた。
「ニックス、お父さんはいつ起きますか?」
しかし、チェサレは首をかしげるだけだ。
ナビアは苦笑いし、チェサレを撫でてベッドに降ろす。
ナビアは窓を大きく開けた。
「今日はクリードが来るかな、チェサレ?」
時を合わせて吹く風に何本か流れた髪の毛と前髪がひらひらと舞う。
4月の風はなぜこんなにも柔らかいのか。
まさかサラと仲良くなるとは。
クリードと再会するのは勝利パーティーでしょうか?