こんにちは、ちゃむです。
「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。
今回は133話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
133話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 最後の男主人公の登場④
その間、皇帝とルウェインが本棚の前に到着する。
「そうだ、やっと見つけたね。この本に私をこんなに煩わせるだけの価値はあるだろうね?」
皇帝が軽く言った。
ダリアは息を殺して話に集中する。
「この本は私の先代が書いた本です。彼は自分自身を預言者だと言いましたが、今後30年しか予言できず、その予言の中に間違いもありました。おかげで笑いものになり、後には公爵の公務にだけ集中しましたが」
「それは私も知っている。なあ、ルウェイン」
皇帝が穏やかに、しかし威圧感を込めて言った。
「私は4年前、あなたがなぜあえてアルトス公爵にブルーポートの音波技術を渡したのか聞いているのだ。当時も君はアルトス公爵が神聖帝国と連絡を取っていたことを知っていただろう?」
「・・・」
「必ず彼が神聖帝国にその情報を渡すことを望むように。それでは私が誤解するしかないじゃないか」
「それは世論のせいでした」
「とんでもないことを言うな。君たちブルーポートがいつ世論がいいことがあったのか?」
「・・・」
「それに、まるで今度の事態を前もって予見した人のように・・・。君は数ヶ月前、私に手紙を送った。アルトス公爵が神聖帝国に情報を渡すから、あらかじめその時に備えて偽の印章を準備しておけと」
「・・・!」
ダリアの目が大きくなる。
彼女は口をつぐんでセドリックを振り返った。
彼はすでに知っていたように表情に変化は見えない。
「もう本当の理由を出せ。その理由を間かせようと、君が私をここまでわざわざ呼んだんじゃないのか?」
「尊敬する皇帝陛下」
「うん」
「私も私の先祖のように預言者です」
「ふぅ!」
ダリアは手で口を強くふさぎながら音をこらえる。
幸い、皇帝のとんでもない笑いのおかげで、ダリアの驚いた息づかいは隠された。
「すまない、何だって?」
「本当です」
ダリアはセドリックを見た。
彼はぎこちなさそうな表情で静かに口を動かす。
私がおかしいと言ったじゃないか。
大体こんな言葉のようだ。
「・・・」
「私の超越者としての特性はそれです。それで誰にも言えなかったのです」
話にもならない。
ダリアは原作をプレイしながら、ルウェインがただの一度も予言のようなことをするのを見たことがない。
その上、予言者だったとすれば、アドリーシャと自分がどうなるか知っていながらも、そのようなことをしたはずがなかった。
皇帝も話にならないと思ったのか、不審な口調で話した。
「そんな能力は聞いたこともない。よし、それでは明日私の朝食に何が来るか予言してみなさい」
「知りません」
ルウェインは堂々と言った。
皇帝がため息をついている音がここまで聞こえてくる。
彼があまりにも変わっているという話を間いたのか、当然うわごとや悪い冗談として片付けるようだった。
「・・・分かった、話したくないならいいよ。私が調べてみる」
「本当です」
ルウェインは全く動じない声で言った。
「どうして私の周りにはみんなこんな人ばかりなのだろうか?」
「私の忠誠を疑わないでください」
「忠誠は疑わない。私は君の頭が疑わしい」
「私もそうです」
落語に近い会話が続く。
ダリアは緊張が解けてセドリックの胸に頭をもたげた。
そうするうちに自分の行動に慌てて顔を上げる。
セドリックは笑いながらダリアを見ていた。
ダリアの心臓は鼓動した。
「これでも私たちが友逹なの?」
これは酷い。
彼女は慌てて上体を起こして彼から離れる。
セドリックは特に彼女を捕まえたり、悲しんだりしなかった。
ダリアはさらに混乱する。
(セドリック様は、私とどうしたいんだろう?)
そして自分は、彼と何をどうしようというのだろう?
皇帝の声が聞こえた。
「・・・それで?今度の条約はどうしたつもりだ?」
「神聖帝国は彼らが持っていったものが偽物の技術だということをすでに把握したでしょう。それでも彼らは条約を破棄するでしょう」
「なぜだ?」
「クラーケンで領土が廃墟になっても、戦争を準備する彼らにはガトラン山に行く超越者一人の戦力喪失がもっと重要ですからね」
「ルウェイン!」
皇帝が大声で彼を呼んだ。
「本当に傲慢だね。彼らの気持ちをすべて知っているように話すな」
「陛下、戦争は絶対に起こります。アセラスは一度もそうしなかったことがありません」
「・・・どういうことだ?」
「いいえ。いずれにせよ、交渉のテーブルには私が上がるでしょう。私が彼を説得してみます」
「勝手にしろ。どうせ誰が上がっても結果は同じだから」
「もし条約が破棄されれば、誰をガトラン山に送るかも問題です。あらかじめ考えてみてください。私はダービーに行かなければならないので」
「君は本当にしきりに線を越えるね。これ以上話したくない。本当に、仕事をする時は何ともない人間がなぜ・・・?」
皇帝は彼を理解するのを諦めたようだ。
しかし、ダリアはついに違和感に気づく。
(一度もそうしなかったことがないって?)
まるで、今回の事件を数え切れないほど繰り返した人のように言わないか?
(後でルウェインさんと話してみないと)
とにかくもう二人の話は終わったようだ。
(二人が出るまで待ってから舞踏会場に戻ればいい)
その時、セドリックは後ろから身を乗り出した。
彼は耳打ちで小さくささやいた。
「ダリア」
・・・その声を聞いたらなぜか心臓の鼓動がもっと不規則になる。
ダリアは振り返らずにうなずいた。.
「もしかして怒ってる?」
今度は首を横に振った。
しかし、セドリックは信じなかった。
「・・・どうして怒ってるの?」
彼は静かにつぶやきながらダリアの髪を手でとかした。
もつれやすい髪なのに頭皮がつっぱらないよう優しい手つきで。
「ダリア、私がじっくり考えてみたんだけど」
「・・・」
「やっばり友達同士で婚約するのはちょっとあれじゃないか。だよね?」
訳もなくドキッとした。
だからといって、まさにセドリックと婚約するわけでもないくせに。
ダリアはしばらくしてゆっくりとうなずいた。
するとセドリックは低く笑った。
同時に、頭から手を離して彼女の腰を抱え、そっと持ち上げて引き寄せて自分の太ももの上に座らせた。
ダリアは驚いて息を止める。
目の前にセドリックがいた。
彼が自分をこのように座らせると、二人の目の高さが正確に合って、視線を上げたり下げたりしなくてもすぐに彼が目の前にいる。
セドリックと知り合ったすべての時間は長かったが、一度も彼がこんな風に、こんなに・・・ダリアを驚かせたことはなかった。
「ダリア、私は帝国で一番優れた魔法使いじゃないか。最初からもう少し疑ってほしいね」
ダリアの顔が真っ赤になる。
セドリックはまだダリアを太ももに座らせたまま、ダリアの耳の後ろに髪を掃いた。
「普通の婚約は恋人同士でするものじゃないか。だよね?」
「そ、それで?」
「君が嫌なら仕方ないけど・・・もう友逹はやめたらどう?」
ダリアは耳たぶで熱が上がりすぎてはちきれそうな気分になる。
いや、耳だけでなく、顔全体と胸に言葉では言い表せない熱が一気に押し寄せた。
見るまでもなく、今のダリアの顔は見るに忍びない状況だろう。
「顔が赤くなったね、ダリア」
セドリックは静かに言った。
ダリアは泣きそうな顔をして、両手で頬を覆う。
するとセドリックは笑いをこらえようと頭を下げた。
彼は静かに低い声でささやいた。
「君がそう言うから私も恥ずかしい」
ダリアは首を横に振った。
「返事はゆっくりでもいいから」
セドリックは優しく言った。
「それは・・・」
「ちょっと待って、ダリア」
セドリックの最後の声は突然静まった。
彼はダリアを持ち上げて敷いたハンカチの上に戻し、起き上がって机の外に出る。
「なんでまだここにいるんだ、ルウェイン?」
「え・・・?」
セドリックはダリアが怖がって起き上がろうとするのを止めた。
幸い、ルウェインが盗み聞きしていたわけではないようだ。
彼は二人が隠れていた机から完全に離れたところからゆっくり歩いてきて言った。
「私が途中で皇子殿下の魔力を探知したのは当然です。ダリア・ペステローズさんもここにいると推測しました」
「だから私たちが出てくるまで待とうとしたのかな?ネズミみたいに?」
「皇子殿下にも同じ質問をします。ここで何を聞いていたのですか?」
セドリックは何も言わなかったが、ダリアは罪悪感を感じた。
最初から彼は自分のために来ただけなのに。
「残念ですが、皇子殿下には興味がありません。私はダリア・ペステローズさんに話があります」
ルウェインが預言者なのは本当のことでしょうか?
そしてダリアに話があると言いますが、一体何を話すのでしょうか?