家族ごっこはもうやめます

家族ごっこはもうやめます【170話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【家族ごっこはもうやめます】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

170話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 赤ちゃんになったナビア⑤

「うーん。」

ナビアはお腹がかなり満たされて気分も良くなったが、ふと今まで気にしていなかった日常的な問題の一部に突然注意が向き始めた。

『うーん、腰が痛い?』

肌に密着する服の感触がじわじわと痛みを感じさせた。

ナビアの体にぴったり合うように作られたドレスは、赤ちゃんの繊細な肌には合わない素材だった。

「服が痛い。」

ナビアの一言に、静かにしていたミネルバがぱっと立ち上がった。

「その、赤ちゃん用の服があります!少々お待ちくださいませ、お嬢様!」

ミネルバは赤くなった顔で会議室から急いで出て行った。

待ち時間はそれほど長くはなかった。

ミネルバはまるでこういう日が来ると分かっていたかのように、事前に赤ちゃん用の服をいくつか準備しており、それを急いで持ってきたのだ。

そのデザインはどれもシンプルで赤ちゃんらしさを感じさせるもの。

もちろん大人っぽい可愛さは欠けていたが、基本的に何でも興味津々な赤ちゃんのナビアには少し満足感を与えた。

ナビアは戸惑っていた。

こんなに可愛い服だなんて。

まるでぬいぐるみのように感じられる服だった。

ナビアは少しずつ断った。

「これは赤ちゃん用の服だ。でも私は大人だ。」

もう少し大人っぽい服を出してほしいという意味だった。

「まあ、今のお嬢様はどう見ても赤ちゃんですよ?」

「それでも……」

「ミネルバもこんなに期待しているんです。これをちょっと見てください。お嬢様にとても似合うと思いますよ!」

マーガレットはにっこりと笑いながら赤ちゃん用の服を持ち上げ、似合うと強調するように熱心に褒めちぎった。

赤ちゃんになったナビアは判断力が鈍っていた。

大人の精神があるとはいえ、自分の体が赤ちゃんに逆戻りしてしまったため、思考も年齢に合わせて流れてしまうのだった。

そのため、マーガレットの説得に簡単に屈服してしまった。

「うーん……じゃあ、着ますね。」

マーガレットはそのチャンスを逃さなかった。

「私が着せてあげますね。」

ナビアは上下分け隔てなく、頭からすっぽり被る形の赤ちゃん用の服を着せられた。

ミネルバは赤ちゃん用の靴も一足持ってきて、丁寧に差し出した。

「ここに靴もありますよ。」

またしても心が揺さぶられた。

ナビアの額には微かな皺が寄った。

「まさか。」

とりあえず靴に足を入れてみた。

そして床に立った。

ぴったり。

「……。」

やっぱり靴がぴったりだった。

「うーん。今はこれを履く年頃ということね。」

こうなったら履くしかない。

そうして不意に現れた白い雲のように、可愛らしい赤ちゃんのナビアが誕生した。

ナビアの微笑んだ顔に目いっぱい詰まった瞳は輝き、まるで溢れるばかりの感情が注ぎ込まれた赤ちゃんのように見えた。

「きっと大物になる。」

ラルクは娘の赤ちゃん姿から将来を見通していたようだった。

「やっぱり、父親が天才だから娘も天才なのは当然のことか?」

『ああ、この姿を写真で残さなきゃならない。額に入れた肖像画にして、壁一面に大きく飾るべきだ!』

ラルクはこの姿を永遠に記録しなければならないという使命感に燃え上がった。

「写真機!いや、映像機だ!」

ナビアは人々の関心を少しわずらわしく感じていた。

何しろ家臣たちが熱い視線で自分をじっと見つめているので、何かしらリアクションをしないといけないように思えた。

それでぎこちなく微笑んでみると、みんな「おおう!」と奇妙な声を上げた。

ナビアはお腹も満たされ、心もすっかり落ち着いてきた。

瞼が重たくなるのを感じる。

「ふああん。」

彼女が大きくあくびをすると、まるで待っていたかのようにシュレーマンが近づいてきた。

「お嬢様、少しお疲れのようですね。この祖父が抱いてあげましょうか?」

シュレーマンは慎重に腕を伸ばした。

欲張りな主君がナビアを奪われる前に一目でも見たい様子だった。

その間、ラルクはビデオカメラを準備中で、設置するのに忙しそうだったので、シュレーマンには好機が訪れた。

ナビアは少し迷った後、彼の腕にすっぽりと収まった。

その感じが悪くはなかった。

シュレーマンはほほ笑みを浮かべながら、ナビアを優しく抱き上げた。

「まあ、こんなに小さいなんて……。」

シュレーマンはまるで孫の手のひらを見るおじいさんのような温かな表情を浮かべた。

身体に感動が込み上げ、目には涙が浮かんできた。

結婚後、困難でこれから人を上手く管理できるか心配だった主人が、こんなに可愛い娘を授かるなんて……。

これこそが神の恵みであり奇跡だ。

傍らで見守っていたシャルレが目を輝かせながら興奮気味に叫んだ。

「私も抱いてみたいです!抱かせてください、小主人様!」

「僕もお姉ちゃんを抱いてみたい!僕も!」

ナビアは彼らの熱烈な反応に理解できないという顔をした。

どこか呆れたような微妙な表情だ。

とはいえ、愛らしい赤ちゃんである彼女を見て、彼らが心を奪われたのは間違いなかった。

その可愛らしい様子に笑顔がこぼれ、場の空気が温かくなった。

ナビアは少し面倒に感じたが、それが不快というわけではなかったため、彼らを制止することはなかった。

むしろ、一人ずつ彼らの指に触れるなどして付き合っていた。

まるで有名な音楽家とその熱狂的な支持者たちを目の当たりにしているかのようだ。

ラルクは、いつの間にか神々が娘を取り囲みながらもてあそんでいるのを見て、カメラを持ちながら苛立ちを隠せずに呟いた。

「全員どけ!うちの娘に触るんじゃない!」

『俺だってまだあんなに愛情を受けたことがないってのに!』

ラルクは大いに不満げだった。

「赤ちゃんの前では言葉を選んでください、主人。」

ナビアは眉をしかめながら、両耳を押さえた。

「いーやだ!」

その一言でラルクは黙らざるを得なくなり、ナビアも安堵の表情を浮かべた。

ナビアは今、ぶつぶつ言いながらぐずっていた。

『どうしてこんなにぐずぐずしてるんだろう?』

彼女はこれが赤ちゃんが眠たくなる時によく見せるぐずりだとは気づかなかった。

「ナビア、お部屋に行って寝ようか?」

ラルクはもっとナビアと遊びたかった。

「何だって?ナビア、パパと一緒にいようよ。おままごとしよう、ね?」

「いや!」

「そ、それじゃおやつは?ナビアの好きなチョコレート食べる?」

「いる!」

「……。」

「パパは近寄らなで」

ラルクはその鋭い言葉に衝撃を受け、呆然とした表情を浮かべた。

マガリットはラルクが動揺している間にナビアをシュレーマンの腕から引き抜き、彼女の胸に抱き寄せた。

「ご覧ください。赤ちゃんの前では言葉遣いを気を付けなければいけません。赤ちゃんはすぐに大人の言葉を真似るんですよ。」

もちろんナビアが本当の赤ちゃんではないことは周知の事実だったが、彼女はナビアの背中をそっと撫でながら優しく話しかけた。

「眠たくなりましたか?お部屋に行って寝ましょうか?」

ナビアは優しい手の感触に少し涙ぐみながら応えた。

「うーん……。」

以自分でも今は誰かに頼るべきだと思った。

あまりにも疲れて頭が回らなかった。

「じゃあ、私があやしてあげる。ナビア、一緒にパパと寝ようか?」

ナビアは、もういいと言わんばかりに手を上げて真剣な顔で答えた。

「ナビアは一人で寝るよ。大人だから。」

そう言いながらも、ナビアは大人としての尊厳を失うことなく、何としてでも誇りを守ろうとした。

その頑なな態度に誰もが微笑んだ。

「ふふ、そうだね。うちの坊やは大人だよね。」

「もちろん。」

マガリットは巧みに赤ちゃんの気分に寄り添いながら、悠々と執務室を出て行った。

その後ろ姿を見守りながら。

ラルクと部下たちは慎重に見守りながら、脱力した表情を浮かべていた。

ナビアは疲れ果てたようにそっとベッドに横たわった。

柔らかな布団が身体を包み、横には何かがそっと置かれていた。

彼女は疑わしげに目を開け、傍らにいるマガリットが説明を始めた。

「お休み中に何か必要になったら、この横のベルを鳴らしてください。わかりましたか?」

「はい。」

「いい子ですね。では、ぐっすりお休みください。」

ナビアは、部屋を出ようとするマガリットに急いで声をかけた。

「足台をください……。」(「足を休める台を用意してください。」)

マガリットはその言葉をすぐに理解し、ナビアが十分に伸びて休めるよう、しっかりとした足台を準備してくれた。

彼女はベッドのすぐそばに足台を置いた。

「では、私が見守ります。」

「うーん。」

ナビアは目を閉じたまま返事をした。

体はすぐに疲労に引きずられたが、まだ意識は完全に途切れることはなかった。

彼女は眠りに落ちる前に考え込んだ。

『まずは一休みしてから元の姿に戻る方法を探さなきゃ。解決策はあるはず。お父さんも探してくれるって言ってたし……。』

ただし、その方法を見つけ出すまで、しばらくは赤ちゃんの姿のままで生活しなければならないのは明らかだった。

「はあ。」

ナビアは大きく息を吐いた。

『赤ちゃんって本当に疲れる。』

 



 

 

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