こんにちは、ちゃむです。
「偶然助けただけなので、責任は取りません」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
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41話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 決意②
もう少し詳しく説明してほしい、何なのかと私にすがるセイビアを無理やり引き離して出発するために、ヒントを一つだけ与えるしかなかった。
「息子を妊娠していたとき、旦那さんの弟がよく面倒を見てくれたとか言ってましたよね?」
「ロクサル?あの捨てられた村と関係あるの?」
私は顔色が真っ青になったセイビアの肩を軽く叩いた。
うちの母も、セイビアも、結婚が一番の問題だった。
そしてもう一つの共通点があるのだが、二人の男性側も、地位の上昇が非常に早かったという事実だった。
若い公爵ともなれば忙しいだろうから、弟が兄の妻を奪うというのも、さほど不思議なことではなかっただろう。
そして、もともと確信していたことだが、先ほど私の実母との過去の話を聞いて、それが事実だったと裏付けられた点もあった。
「ホンテインも幼い頃は、多少人間味があったんですよね? そうでしょう?」
「……」
セイビア様はスプーンを置いた。
そろそろ食事も終わり、次の助手に会いに行こうとしていたその時、セイビア様が口を開いた。
「……特に、あなたの前では。」
「私の前で?」
「あなたの前では、まるで普通の少年のように見えて……。」
「なるほど。アリス様もその時点でほぼ確信されていたんですね。」
ホンテイン誕生から完璧な軍を作り出すための挑戦だったのだろう。
私とは関係のない事件でも、人の感覚や決定権を奪う人体実験をしていたロクサルだ。
長い間持って計画していた壮大な企てだったに違いない。
でも結果物の中にほんのわずか、不安定な部分が目についたはずだ。
その不安定な部分をどう補ったのかもすでに予想がついた。
あのとき、レリオンと一緒にいた場所で思い出した記憶。
「傷のない“素材”がもっと必要だ」と言って再測定していなかったか。
あの時代、あいつはウサギ狩りで事故に遭っていた。
煙が立ちこめるせいで息が苦しく、何度も転がりながら新しい体に変わって上層へ逃げ、また逃げ……上へ上へと逃げながら、兄さんたちや父さんが助けに来るのを願っていた私。
この話はわざわざ説明しなかった。
自分の体を材料に実の息子が実験されたという話は、すでに多くの衝撃を受けていたセイビア様にはあまりにも重すぎたから。
私は拳を握り、振り上げながら静かに言った。
「一緒にロクサルをぶっ飛ばしましょう!」
「一緒にロクサルをぶっ飛ばしましょう!」
雰囲気を和ませようと冗談で言ったのだが、セイビア様は私と一緒に拳を掲げた。
……本気で殴るつもりですか?
・
・
・
私は予備の夫婦用寝室に戻り、疲れた夫を静かに待っていた。
あまり時間が経たないうちに、ホンテインが入ってきた。
本当に久しぶりに見る顔だ。
ホンテインは私の顔を見るなり、冗談まじりに背中を叩いて笑った。
「結婚する人だけ置いて遊びに行くのって気楽でいいよな、な?」
私はただ、えへへと気まずく笑った。
わかってるの?
まもなく彼が腕を回してきたので、私はベッドに横になりながら静かに考えた。
ホンテインの行動は……一日に五十回も後頭部を殴りたくなるほどイライラさせるものだった。
アカデミーで出会ったときもそうだったし、偽フェリアン公女の前で私を連れて行って親しそうにふるまって困らせたこともそう。
そして今回も、自分の計画に私が入っていなかったのに「婚約契約だ何だ」と言いながら引き込んで一緒に死のうとしたことまで。
自分にとって特に利益があるわけでもない行動で、ただ「義理」とやらで私を巻き込むだけのことばかり。
でも今になって、なぜそうだったのか理解できた。
もちろん「共感する」という意味での理解ではなく、そう判断したメカニズムを理解した、という意味だ。
ホンテインは、作られた状態で生まれた。
そして、かろうじて持っていた人間らしさの面も、彼らの立場では不完全だった部分を後天的に補完したのだった。
まさに、私から生まれた副産物で。
そしてそれも、彼らにとって予想外の結果だったのだろうけれど……私が素材だったからかもしれない。
今のホンテインが、どんな外部の刺激にも感情を抱かないよう完成されていても、私の前では再び異常な反応が現れるのはそのせいだ。
完全に壊れた精神の中で、私だけが例外として残っているのだ。
時々、私にだけ感情的だったり、普通の姿を見せるのもそのためだった。
唯一、刺激を受けられる要素が私だったから。
きっとそういうことだ。
たとえばこんな感じだ。
離乳食だけ食べて生きてきた赤ちゃんに大人用のお菓子をあげるとしよう。
大したことなさそうに見えても、とてつもない衝撃だ!
そのお菓子が甘かろうがそうでなかろうが、きっと執着するようになる。
そしてたぶん、ただ私の隣で息をしているこの存在そのものがそのお菓子の役割なんだ。
そんなことを考えているうちに、ホンテインが横になって私の隣に寝る準備をしながらまた私に話しかけた。
「ねえ、フェリアン。」
「はい?」
「3日後のパーティー、誰と参加するつもり?」
私は一瞬黙り込んだ。このやつ、またケンカ売ってるな。
でも驚きはしなかった。
パーティーで他の女と行くって話は、前にロクサルと話していたところを偶然聞いたことがあったから。
『あの日のパートナーは別の女性にしよう。』
『だったら……花嫁は誰と?』
『一人で入場しろと言えばいい。』
そうだった。
それでも一応、驚いたふり、聞いたこともないふりはしてあげた。
「え? 私、一人で入場するんですか?どうして?先輩はどなたかと一緒に入るのに?」
「別の女と。」
言い訳の余地なし。
今あの人が言っている、あのサロンの後ろの舞踏会。
それは、夕暮れの空の下に浮かぶ優雅な空間で、最後に開かれるフィナーレの舞踏会だった。
ユリスが胸元がぱっくり開いた大胆なドレスを着て冗談交じりに言っていた舞踏会も、まさにこの舞踏会のことだった。
何にせよ、そんな重要な舞踏会で新婚夫婦が別々に入場すれば、後ろでどんな噂話が飛び交うか!
その結果は明白だった。
そして突然、パーティー直前に他の男を探せと言うこのクソ野郎は、今もニヤニヤ笑っていた。
「……じゃあ、そうしますね。」
私はこのクソ野郎をぶん殴りたい気持ちをこらえて、足で思いっきり布団の中の彼を蹴飛ばした。
そしたら力の差で逆に私がずるずると押し返されてしまった。
ホンテインはあっさりとベッドの端に押し出されそうになった私を引き寄せて、ハハハと声を出して笑った。
「落ちそう?」
「………」
このクソ野郎、きっと特に大した考えもないんだろう。
優しくしてくれるのも、時にムカつかせるのも、結局は全部大した意味なんかないんだ。
もちろん情がないわけじゃない。でも、それを私が受け取る義務はないでしょ?
私はホンテインを引き寄せて、そのまま頭突きをかましてやろうとした。
「もう結婚式も間近ですね。」
「そうだな。」
そう考えると、まだ確認すべきことが残っている。
ロクサルが私の体を材料にして自分を完成させたことを知っているのか、いないのか?
まあ、それは今確かめればいいことだ。私は目を閉じた。
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