こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は216話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
216話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ブランシュの魔力適正
そのように言って、凄然とした目で眺めるセイブリアンの姿が、なぜか大きくて大人しい犬を思い出させた。
そんな不敬なことを考えながらアビゲールは彼の手を慰める。
「はい、分かりました」
自分のことは心配しないでと微笑む。
その笑顔に角が生えていたセイブリアンの目尻が少し下がった。
そして彼は残念そうに話す。
「私はもう行かなければならないようです。明日、大臣達にナディア姫について知らせる前に処理することがあるので・・・」
言葉では行かなければならないと言っているが、手放す気配がない。
今も見ているのに、セイブリアンは早くもアビゲールが見たかったのだ。
彼はアビゲールの唇をじっと見つめる。
呪いにかかったという言い訳をしたら、彼女は自分にもキスをしてくれるのだろうか?
「それじゃあ、これで失礼します」
燃え上がる欲望を辛うじて抑えながら、セイブリアンはアビゲールの手を放した。
もう本当に部屋を出ようとすると、アビゲールの声が聞こえてくる。
「殿下、ちょっと待ってください」
その声にセイブリアンは慌てて後ろを向いた。
アビゲールが近づいてきて、彼の肩帯に再び触れる。
そして真剣な顔になって一歩後退した。
彼女はセイブリアンの服装をくまなく見て満足そうな顔で微笑んだ。
「今日も素敵でカッコイイです。お仕事頑張ってください」
「はい。仕事頑張ってきます」
彼はしっかりと話した後、さっきより少し軽快な足取りで立ち去った。
アビゲールはその姿が可愛くて、しばらく大声を出して笑う。
その姿を見て、ナディアはどこか不満そうだった。
ブランシュの両目に針が映る。
針の先は不気味に輝いていた。
その鋭い先端を見てブランシュは恐れている様子だ。
私はブランシュの小さな白い手を握り締めたまま言った。
「ブランシュ、少しだけ我慢してください」
ブランシュは固い顔で頷いて、針先で弱い皮膚を鋭く引き裂いた。
血がポツポツと出始め、ブランシュは悲鳴を飲み込んでそれを見ている。
私はブランシュの血を鏡の表面に擦った。
「ブランシュ、大丈夫?痛くない?」
鏡の中でヴェリテが慌てて叫ぶ。
ブランシュはリラックスした顔で満面の笑みを浮かべた。
「大丈夫。私も少し怖かったけど、少しチクッとしただけで全然痛くなかったよ!」
できるだけブランシュが痛くないように手を軽く握る。
いつの間にか血も止まった状態だ。
今、私たちは鏡の部屋に集まっていた。
他でもない、ブランシュの魔力を確認するために。
ブランシュが動物と意思疎通が可能だという話を聞いて、私もヴェリテも彼女に魔力があると推測した。
しかし、心証であるだけで、確証ではない。
早く確認作業をしたかったのだが、遭難やナディアの入宮で忙しくて、今日明日と延ばしていたのだ。
ようやく確認できたのに、ヴェリテは魔力の有無を調べず、足をバタバタさせながらブランシュを見ていた。
「本当に痛くない?医者を呼んだ方がいいんじゃないの?もし消毒が不十分だったらどうするの?破傷風になるかもしれないから医者を呼ぼう!」
私が血を流す時は何の反応もなかったのに、どうしたんだろう?
ブランシュが子供だからかな?
ブランシュが本当に大丈夫そうに言った。
「私は本当に痛くないから。心配しないで、ヴェリテ。ところで、私には魔力があるの?」
「あ、それが・・・」
ヴェリテはしばらく言葉尻を曇らせ、眉をひそめた。
それから少し困った様子で口を開く。
「ないみたいだけど?」
え?
魔力がない?
予想外の結果にブランシュも不思議そうな目でヴェリテを眺めた。
「私、魔力がないの?それなのに、どうして動物の声が聞こえるの?」
「ちょっと待ってて」
ヴェリテは鏡越しに姿を消し、すぐに本を持って再び現れる。
それから本を開いて呟いた。
「以前に読んだことがある。人間の中で魔力がないにもかかわらず動物と疎通した場合があるって」
「本当?私だけじゃなかったんだ」
「うん。高貴で優しい心を持った人たちはそれが出来るんだって」
高貴で優しい?
それはまさに私たちのブランシュを指す言葉じゃないか!
そういえば童話の中の主人公達が動物たちの言葉を理解する時がしばしばあったよね。
ブランシュは高貴で優しいという言葉に恥ずかしがり、慎重にヴェリテに尋ねた。
「それじゃあ私・・・、本当に魔力がないってこと?」
反応を見ると期待していたようだ。
その残念そうな姿にヴェリテが戸惑うのが見えた。
「ブランシュ、でもすごいことだよ!動物と疎通するのは異種族たちも不可能なことなんだから。操縦するのは可能だけど」
ブランシュはそれを聞いて首を傾げる。
「似てるんじゃないの?」
「ちょっと違う。ブランシュは動物たちの言葉を理解し、説得して協力を得るのだから。操縦は魔力を使うことだし」
ブランシュの能力が操縦ではなく疎通だなんて。
それじゃあイルカたちが私たちを探し回ったのも、ただ純粋な好意だったということだ。
くぅ、動物たちの心を掴むブランシュ・・・。
なんとなく心の片隅が胸いっぱいになる。
ヴェリテは柔らかな視線でブランシュを見つめながら尋ねた。
「人魚たちもイルカと話すことはできないと思うよ?君の能力は凄いんだよ。君のおかげでアビゲールとセイブリアンも見つかったのだから」
その言葉にブランシュの残念さも少し和らぐ様子だ。
私はブランシュを抱きしめた。
「そうですね。ありがとう、ブランシュ。イルカたちのおかげで早く助かりました」
「お父様とお母様のお役に立てて嬉しいです」
その時になって、ようやくブランシュも満面の笑みを浮かべる。
本当に、ブランシュは私とセーブルの人生にとって大きな幸福だ。
ブランシュには魔力がなかったのですね。
その代わりに、彼女は非常に稀有な能力を持っていました。
動物と意思疎通ができるなんて、まさに物語の主人公です!