こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は241話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
241話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 人魚からの連絡
「正直、怒られるに値します。敵対種族が住む所に来たのに、どんな親が怒らないでしょうか」
「ううっ、アビゲールさえ私を非難する」
ごめんね、ナディア。
私も子供ができて親の気持ちが理解できるよ。
「とにかくよかったですね。アトランシアでもナディアの安全を確認したし、我が国に訪問してくれるなんて。いつ来るのですか?」
「うーん、一ヶ月後に来るんだって」
一ヶ月か、じゃあ、お客さんを迎える準備は十分あるね。
ブランシュはすでにお客さんが来たかのように興奮した表情で口を開く。
「人魚の方がいらっしゃるのですね!人魚の方は何が好きなのでしょうか?何をプレゼントで準備しますか?」
「陸地の物をあげたら喜ぶよ。花や果物だと気が狂いそうになるかもね。海では見られない物だから」
「他には何かありますか?」
ブランシュは私が持ってきた紙にナディアが話すものを熱心に書き留めている。
うーん、さっきは一ヶ月で十分準備できると思っていたけど、何だか少し不安になってきた。
人魚のお客さんを迎えるのだから気にする箇所は多いはず。
宿とか、食事とか。
アトランシアの礼儀についても学ばなければならないだろうし。
そのようにしばらく考え込んでいると、ふとカリンが口を閉ざしているのが見えた。
彼女の表情が優れない。
人魚たちが来るのが嬉しくないのかな?
「カリン令嬢、どうしたのですか?」
ナディアはブランシュと話をするのに夢中で、私たちの方には目もくれないままだ。
カリンは何か言いたいことがあるかのように縮こまっている。
人前では言えない話なのかな?
私はカリンを手招きして隣の部屋に連れて行く。
そして声を低くしたまま尋ねてみた。
「カリン令嬢、表情が悪いですよ。どうしてなのか教えてもらえますか?」
「それが・・・」
二人きりになると、カリンの口がようやく開く。
「正直、ちょっと嫌なんです」
「何がですか?」
「人魚が宮殿に来るのが嫌で怖いんです」
意外な答えだった。
カリンは自分の指を触りながら床を見下ろしている。
「人魚が嫌いですか?ナディアとは仲良くしているように見えますけど・・・」
「いや、それは・・・。ナディア様は大丈夫なのですが・・・。人魚たちは魔法に長けていると言うじゃないですか。急に私たちを攻撃したらどうするのですか?」
ああ、そういう部分は確かに怖いかもしれないね。
見知らぬ種族なので拒否感があってもおかしくない話だ。
そして人魚が苦手なのはカリンだけではないだろう。
たまにナディアを不満そうな目で見る人たちを目撃しているから。
使節団が来る時、人々の反応はどうなのか心配になってくる。
その時、外から愉快な笑い声が聞こえてきた。
ブランシュとナディアは何の話をしているのか明るく笑っている。
ふと本当に妙な光景だと思った。
種族の違う二人があんなに親密に話を交わしているなんて。
「確かに、みんながあんなに笑い合えるのは難しいことでしょう」
「ええ、その通りだと思います」
「それでも不可能ではないと思います」
カリンは理解できない表情だった。
「カリン令嬢は初めてナディアに会った時、嫌で怖かったですか?」
「はい」
「今もその時ほどナディアが怖いですか?」
「あの時ほどではありませんが・・・」
見知らぬ環境、見知らぬ人に会うと緊張して恐れるのは当然だろう。
私もそうなのだから。
「私も使節団が少し怖いです。心配にもなります。しかし、彼らと交流し、話をして、お互いを理解すれば怖くなくなるでしょう」
私は静かにカリンの手を握った。
彼女は火にでも焼けたかのように驚いて私を見上げる。
「私も最初はカリン令嬢と仲良くありませんでしたが、今は変わったじゃないですか」
もしカリンと話すを諦めたら、こんな風に一緒に笑って話すことは不可能だっただろう。
その過程は順調ではなかったが、十分に甘受する価値はあった。
カリンはどんな気持ちなのだろうか。
私と同じ気持ちなのだろうか。
返事もなくカリンの両目が揺れているのが見える。
むかむかと感情が込み上げて、泣いていないのに涙が出ているような。
「・・・王妃様は本当に悪いお方です。どうして諦められないようにするのですか?」
彼女は涙を堪えながら言った。
彼女の言葉の意味が何なのかは正確には分からないが、私が間違いを犯したことだけは明確に分かる。
余計なことを言ってしまったようだ。
私がカリンと敵対関係にあることをすっかり忘れていた。
彼女の立場では私の存在は気まずいはずなのに滑稽なことを言ってしまった。
「ごめんなさい。カリン令嬢と親しくなれたと勘違いしてしまって・・・」
「そうじゃなくて・・・!」
何かを言おうとしていたカリンが口を固く閉ざす。
彼女はうつむきながら小さく呟いた。
「そんなに優しいことを仰られたら、どうしたらいいか分からないのです」
私はその言葉の意味にぼんやりと気づく。
私と仲良くなったら彼女としては困るのだろう。
ストーク公爵の意に逆らうことはできないのだから。
準備に一ヶ月は短すぎませんか?
しかもセイブリアンの許可も得られていませんし・・・。
人魚は結構身勝手なのかもしれませんね。
カリンの心情が辛い・・・。
本当はアビゲールに好きだと告白したいのでしょうね。