こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は314話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
314話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 呪いの解除②
ベリテは今日に限ってますます落ち込んでいるように見えた。
このままでは駄目だと思って、私はわざと声のトーンを高める。
「あ、そうだ。デートの申し込みはどうなったの?私、君の服を作ろうと思うんだけど」
その言葉にベリテの耳がびんとするのが見えた。.
戦争中も愛を防ぐことはできない。
ベリテはそっと私を見上げる。
「ブランシュがいいんだって。後でデートすることにした」
ベリテの声は少し和らいだ。
ベリテはあ然としていたのか、慌てて言葉を付け加える。
「で、でも服はゆっくり作ってもいいよ。忙しいじゃないか。デートは戦争が終わった後にするから、後で作って」
2人の子供の性格上、この中でデートするので考えはしなかったが、戦争が終わった後だなんて。
安心してデートできるのはどの季節あたりからだろうか。
その時,ベリテは少しつんつんした声で言った。
「ところで殿下が私のことを気に入らないようだ。前からそうだったけど」
この前のブランシュの誕生日パーティーの時、二人の子供がくっついているのを見たセイブリアンは、どこか冷たい表情だった。
この前は本当に驚くべき質問までした。
あの鉄血の君主が言った言葉とは信じられないほどに。
[ブランシュ、あなたは私とベリテの中で誰がもっと好き?]
私の夫がこんなにぐだぐだするとは。
お世辞はやめようとしたのか、ブランシュは断固として答えた。
[私はお母さんが一番好きです]
私は疑問の勝利を収め、幸いセイブリアンもその答えに満足していた。
もしあの時、ベリテがもっといいと言っていたら、事態はどうなっただろうか。
私はベリテをじっと見つめながら言った。
「セーブルがあなたに借りがあるじゃないか。それを使えば多分邪魔はしないと思うけど」
娘で八つ当たりしたが、約束一つはよく守る人だから。
ベリテは少し悩んでいる様子で頬を掻く。
「実は借金を返す代わりにブランシュと結婚させてくれと言おうとしたが・・・王妃様が言ったじゃないか。結婚はブランシュが決めなければならないことだって」
うん、そう言ってたよね。
ベリテは照れくさそうに微笑みながら話し続けた。
「だから借金に関することにブランシュを巻き込むのはやめようと思う。殿下もブランシュの家族だから、心から認められたいとも思うし」
くぅ、うちの予備婿は本当に素晴らしい。
今、私の心の中ではすでに告白して指輪交換して婚約式まで行っていた。
早く2人の子供がお互いの心を確認しなければならないが、色々な面で戦争が問題だ。
戦争が終わってから気楽にデートもして婚約もしたりするのに。
そんなことを考えているうちに、部屋の向こうからノックの音が聞こえてきた。
「王妃様、ノーマです。しばらくよろしいですか?」
うん?どうしたのだろうか。
誰が私を訪ねてくるのだろうか。
ベリテは私をちらりと見て小さく囁く。
「私、行こうか」
「いや、私だけちょっと出かけてくる」
ベリテの恋愛史ももっと聞きたいところだったから。
特に訪問者がいるという話はなかったので、単なる報告のようだ。
外に出ると、予想通りノマだけが立っていた。
彼女はいつものようにまっすぐな姿勢で立っていたが、ふと彼女の首筋に覗線が届く。
「ノマ、髪の毛を切ったのね」
いつも髪の毛をぐっと引っ張って結んでいたので、最初は髪の毛を切ったことも知らなかった。
保守的なノマがどうして髪型を変えたの?
ノマは私の質問にぎこちなく笑う。
「おかしいですか?」
「いや、本当によく似合っているよ」
お世辞ではなく、本気だった。
実際によく似合っていたし。
裁判が終わった後、少しずつ余裕になる彼女の姿が素敵なところだった。
「ところでどうしたの?」
「王妃様に差し上げるものがあって来ました」
ノマはそう言って、手に持っていたものを差し出す。
あれ、これは一体・・・?
それは馬の髪のように栗色の髪をきちんと結んでいた。
ノマの髪の毛と同じ色だ。
私は呆然として彼女の頭を交互に見る。
「ノマ、まさかこれあなたの髪の毛なの?」
「はい」
「これを私にどうしてくれるの?」
他でもない髪の毛だなんて。
いろいろな面で理解が追いつかない。
「戦争のために魔導具の需給問題がさらに深刻になったとおっしゃいましたよね」
彼女は静かな口調で話し続けた。
以前のように落ち着いていたが、どこか暖かい口調だ。
「髪の毛が魔力の代替品として使われると聞きました。あまり役に立ちませんが、少しでも王妃様のお役に立てれば幸いです」
今になってこの見知らぬ賄り物の理由が分かるようになった。
それでも私はそれを簡単に受け取ることができなかった。
私はノマにあげたものがないんだけど、こんなものをもらってもいいかな?
この時代に髪を切るのは非常に恥ずべきことだった。
その上、ノマは未婚の貴族。
貧しい女性たちが髪の毛を切って売ったりした。
この短い髪の毛を見て笑う人がどれほと多いだろうか。
私は躊躇わずにはいられなかった。
ノマはそんな私に近づき、自分の髪を握らせてくれる。
長い間念入りに管理をしたようで、まるで絹糸のように柔らかかった。
「ノマ、私は貰えないわ。私は君にしてあげたこともないのに、どうして私に・・・」
「戦争に敗れれば私にとっても良いことはないので、そういうわけだと思っていただいて結構です」
彼女は乾いた声で言ったが、それが本気ではないことはわかった。
裁判で私を弁護してくれたのも意外だったのに、ここまで私を助けてくれるなんて。
ノマの好意に、何と感謝の意を表すべきか分からない。
「・・・本当にありがとう、ノマ」
やっとのことでお礼を言い出した。
髪の毛をいじっていたら、ふとベリテのことを思い出す。
この髪の毛の見返りに私の魔力を補うことができるのではないか。
しかし、これだけでは足りないはず。
セーブルの疲れもかなり足りないと言っていたのに。
中途半端に使うよりは、魔法館の方に伝えたほうがいいかな。
そんなことを考えていたところ、軽い足音が聞こえてきた。
「あっ、ノマ様。もう差し上げたんですか?私が少し遅れたようです」
クララはいつものようにはつらつとした顔で部屋に入る。
私は彼女を見ては面食らってしまった。
「クララ、あなたも?」
「えへへ、どうですか?私、よく似合ってますか?」
彼女も髪を短く切ったままだ。
クララが弾むような足取りで近づいてきては、胸に持っていた箱をそっと差し出す。
「他の下女と侍女たちにこれを貰ってきて遅くなりました。どうぞお受け取りください、王妃様」
私は何も言わずにクララが差し出す箱を受け取る。
その中には数多くの色の髪の毛が入っていた。
どれだけ多くの人々が助けてくれたのか見当がつかなかった。
その中には日差しのように輝く金髪も含まれている。
「それはカリンさんのです。恥ずかしいからといって、来なかったんですが」
私は裁判の時に感じた感覚をもう一度感じた。
私の無罪を立証するために声を出してくれた数多くの人々。
私のために危険を甘受した人々。
私は彼らにあげたものがないのに、どうしてこんなに多くの人が善意を渡してくれるのだろうか。
「みんな王妃様のことを心配しています。戦争なので悩みが多いのは知っています。差し上げることができるのはこれだけで、申し訳ありません」
どうして申し訳ないと言ってるのか。
その話は私が言わなければならない話なのに。
この決意と心を受けるようなことをしたことがないのに。
私にできることは、苦労してお礼を言うことだけだった。
「・・・ありがとう、ノマ。クララ。他の人たちにも感謝の言葉を伝えてくれ」
「私たちがすべきことをしただけです」
「へヘ、そうです。では、私たちは失礼します」
二人は大したことないような顔で頭を下げた後、部屋を出て行く。
私は箱を抱きしめたまま、その中を眺めていた。
その時、裏のドアが開く音が聞こえた。
ベリテだった。
すでにこの状況をすべて見守ったようなのか、驚いた様子も質問もない。
ベリテは黙々と私のそばに近づき箱をのぞいてみた。
その銀色の瞳に色々な感情が通り過ぎるのが見えた。
「王妃様、これだけの量なら呪いを解釈することができるかもしれない」
私は唇をかみ砕いたままうなずいた。
数十人の心がここにこもっていた。
足りないとしても、必ず呪いを解釈しなければならなかった。
息を深く吸い込み、自分の中の魔力を箱の中に流す。
幾多の色の髪が五色の煙になって散り、すぐに黒い魔力に変換された。
ベリテは傷ついた手を私に差し出す。
その手を握ると、魔力がゆらゆらと私に流れてくるのが感じられた。
両目に火がついたようだった。
熱気はなかったが、あの地の下まで見られるほど視界が明るくなる。
魔力と数式が頭の中に流れ込んだ。
複雑だった糸くずが一瞬で解けるように、ベリテの呪いがはっきりと見えた。
[この呪いは呪われた対象の本当の名前を返してもらわなければ解くことができない]
対象の本当の名前。
その名前はもう聞いたことがある。
もしこの名前が合わなければ、もう答えがない。
私はまっすぐにベリテを見た。
そして闇の中で跡をたどる人のように慎重にその名前を発音した。
「オベロン。あなたの名を返す」
ついにヴェリテの呪いの解除方法が!
記憶を取り戻した後、ヴェリテはどのような変化を遂げるのでしょうか?