こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
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351話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 王女の継母
「ちょっと、なんで私の夫がそこでブーケを受け取ってるの? 再婚でもするつもり?」
私が戸惑っている間、セイブルを囲んでいた女性たちはくすくす笑い、ブランシュとベリテも同じように笑っていた。
私だけが知らない何かがあるのだろうか?
そのとき、ブランシュが大きく息を吸い込み、咳払いをして話し始めた。
「パパがママにちゃんとプロポーズしたことがないって聞きました。それで、私がパパを少し叱っておきました。」
ブランシュはにっこりと笑っていた。
私の娘がこんなにも誇らしげで愛情深く笑う日が来るとは思わなかった!
やっと娘の計画に気づくことができた。
セイブルが戸惑っている間に、ブランシュが彼を私の前に連れてきた。
彼はためらいながら口を開いた。
初めて愛の告白をするような照れくさそうな表情をしていた。
「リリー。あなたは私の世界に光と色を与えてくれました。愛すること、そして愛されることを教えてくれました。」
彼の青い瞳には、私たちが共に過ごしてきた時間が詰まっているようだった。
共に泣き、共に笑い、愛し合った日々。
「もう、あなたがいない人生なんて想像できません。私はあなたを愛し、今も愛し、これからも愛し続けるのはあなただけです。」
セイブルは片膝をついた。
そしてゆっくりと私に花束を差し出した。
「正式にプロポーズさせてください。リリー、私の伴侶になっていただけますか?」
彼が差し出したのは白い花束だった。
百合の花で作られた花束。
失いかけていた私の名前を取り戻してくれるような気持ちだった。
百合という花、その名前がこれほど高貴だと感じたことはない。
私は震える手でその白い花束を受け取った。
笑顔と涙が同時に溢れそうだった。
太陽の光があまりにも眩しかった。
まるで私の魂までも照らすほどの明るさ。
私は力を込めて笑いながら口を開いた。
「愛しています、セイブル。あなたの伴侶になります。」
すると、彼の瞳に感情が流れ込むのがわかった。
セイブルは勢いよく立ち上がり、私を力強く抱きしめた。
その声には溢れる感動が込められていた。
「リリー、リリー……ありがとう。戻ってきてくれて。私を選んでくれてありがとう。もう二度と私たちを離れないでくださいね。」
「うん、うん。絶対に離れません。」
風に乗って花びらが舞い上がった。
ブランシュが私たちを見てにっこりと笑い、ベリテと共にウェディングロードの上を歩き始めた。
ウェディングロードを歩き始めると、再び人々が拍手を送り始めた。
「結婚をお祝い申し上げます!」
「ネレゲン王国万歳!」
「王国に栄光を!」
多くの声がこだまして、祝福の言葉が響き渡った。
周囲を見渡すと、あらゆる種族の人々が華やかな衣装を身にまとい、笑顔を浮かべているのが目に入った。
彼らもまた祝福に満ちた表情をしていた。
その中には、私がデザインした衣装を着ている人々も何人かいた。
その光景を見て、セイブルがかつて言った言葉が思い出された。
昼と夜のどちらかを選ばなければならなかった、あの迷いの日のことを。
「自分はすでに望むものを手に入れたから、あなたの願いが叶うことを望む。」
セイブルはそう言った。
その言葉を聞いたとき、私はかつて夜を明かしていた日々を思い出した。
疲れた目で宿直室の天井を見上げていたとき、私はいつもあるデザイナーの言葉を反芻していた。
「人々を少しでも幸せにできれば、そのデザイナーは成功したと言える。」
その言葉はファッションデザイナーが言ったものではなかったが、その一文は私の心に深く刻み込まれていた。
そして今、ブランシュが私の作った服を着て、満面の笑みを浮かべている。
とても幸せそうにしている。
私はやっと自分が望んでいたものに気づくことができた。
私はただ、美しくなりたいのではなく、幸せになりたかったのだ。
そして、私が望んでいたすべてがここにある。
私の愛する人たちが、私が作った服を着たまま笑っていた。
私はもう美しくも、若くも、痩せてもいないが、幸せだった。
美しくなることで幸せになれると思っていた。
おとぎ話の多くの主人公たちは美しかったし、美しくないならその代わりに美しくなるのが当然だったから。
でも、いつかはそんな物語が書かれるといいなと思う。
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昔々、遠い遠い昔。
百合のように清らかな継母と、真珠のように美しい王女、燕のように優雅な国王が住んでいました。
真珠の王女は妖精の王子と結婚し、四人は幸せな家族になりました。
そんなある日、継母は呪いによって元の醜い姿に戻されてしまいました。
それでも継母は幸せでした。
つらい日はありましたが、それ以上にそのことが彼女にとって呪いになることはありませんでした。
どんな姿になろうとも、継母はこれからもずっといつまでも長い間、幸せに暮らしました。
ああ、それで結局、呪いは解けたのかですって?
まあ、それがそんなに重要でしょうか?
それはもう呪いではなくなったのですから。
真珠の王女の継母は、すでに幸せを手に入れていたのです。
<完結>
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