こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は187話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
187話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 誕生パーティー
マリはすぐに東帝国の首都へ出発した。
誕生宴会は目の前だったので、ぎりぎりで走らないと間に合わないだろう。
「大変ではありませんか、閣下?」
ポンティル男爵は、途中でマリの状態を尋ねる。
いつもより速いスピードで強行中なので、体がだるくなるのではないかと心配になったからだ。
「大丈夫です」
マリは馬車の中で首を横に振った。
「もうすぐ陛下にお目にかかれますね」
彼を思い出すとマリの胸がドキドキした。
「陛下・・・」
マリはラエルのいる東を見る。
彼がとても懐かしかった。
早く彼に会いたかった。
マリの表情を見たポンティル男爵が笑いながら言った。
「気分が良さそうですね」
「あ・・・はい。」
マリは少し顔を赤らめる。
彼に会う期待にわくわくする気持ちが顔に出たようだ。
「これから首都まではどのくらいかかりますか?」
「この速度なら明日の夕方頃には到着できると思います。もう少し頑張ってください」
マリはうなずいた。
もうすぐ彼に会えるのだから、その程度はいくらでも持ちこたえることができた。
ところが、彼女が馬車の窓を閉めようとした瞬間だった。
ポンティル男爵の顔は突然こわばった。
「男爵様?」
「閣下、馬車の中に身を隠してください」
「え?」
「正体不明の群れが近づいています!」
マリは驚いた表情をした。
「でも首都の近くだけど?」
男爵の視線に沿って見ると、本当に遠くからホコリの雲が立ち上っていた。
ポンティル男爵と近衛騎士たちは固い表情で剣を握る。
しかし、距離が近づいた瞬間、彼らは別の意味で驚くしかなかった。
先頭の人物が彼らの大将、アルモンド子爵だったのだ。
「敵ではなかったんですね。閣下が心配で陛下が前もってお出迎えしたようです」
マリはうなずいた。
「よかったですね。心配しまし・・・」
ところが、そうつぶやく瞬間だった。
マリの目がぴんと止まる。
アルモンド子爵の後ろで馬を運転している人物を見たのだ。
「あ・・・」
絵のように美しい顔、絹を引いたように柔らかい金髪、深い青い目。
彼だった。
彼女があれほど懐かしがっていた。
彼女に会いたい気持ちから直接遠い距離を迎えに来たのだ。
ラエルはアルモンド子爵を抜いてマリに近づき始めた。
彼の切羽詰った気持ちのせいか、だんだん馬のスピードが速くなる。
そして、やがて馬車の前に到着した彼を見て、マリの目が震えた。
「陛下・・・」
夢じゃないよね?
彼が私の前にいる。
夢じゃダメなのに。
マリはそんな気がした。
しかしその瞬間、馬から降りた彼が彼女を強く抱きしめる。
まるで砕けるように。
絶対離さないように。
「マリ」
彼が言った。
「会いたかった」と。
「・・・」
短いが切実な気持ちが込められた音声を聞いた瞬間、マリの瞳から何も考えずに一滴の涙が流れる。
彼だった。
彼が本当に現れた
「はい、私もです。私もとても会いたかったです」
マリはラエルと再会した。
実際、客観的にそこまで長かったとは言えない時間だったが、彼女とラエルにはあまりにも長く感じられた時間。
「元気だったか?どこか怪我はしてないか?」
馬車の中でラエルはマリの顔を撫でながら尋ねる。
彼の声は彼女に対する心配と気の毒さで満ちていた。
「私が一緒にいるべきだったのに。本当にごめんね」
マリは首を横に振る。
「私は元気でした。心配しなくても大丈夫です」
実際、元気だったとは言えなかった。
危険なことも多く、気苦労も多かった。
(でも今は全然思い出せないよ)
マリはにっこりと笑う。
彼をこのように再び見ると、これまでの苦難は全く思い浮かばなかった。
ただ嬉しかった。
ラエルは彼女を見てため息をつく。
「以前よりも痩せている」
「あ・・・忙しくて」
「私がいくら忙しくても体には気をつけろと言っただろう?」
悔しいというように話した彼は、彼女の唇に自分の唇を合わせる。
「あ・・・」
彼の舌が彼女の中に押し入った。
柔らかいながらも熱望が込められたキス。
彼女に対する愛情と渇望が沸き起こった。
「ああ・・・陛下」
マリも彼のキスを避けることなく受け入れた。
彼女もあまりにも彼を望んでいた。
マリは手を上げて彼の背中をぎゅっと抱きしめる。
まるで誘惑するように彼の唇に自分の唇を滑らせた。
優しく始めたキスが次第に強烈になっていく。
ラエルはまるで彼女を征服するようにキスを続け、同時に彼の手が彼女の頭を通り、耳たぶ、首筋を貪るように撫でた。
抑えきれないほどの強烈なその感覚にマリの口元からうめき声が流れ出る。
「陛下・・・本当に会いたかったです。本当に・・・」
マリは湿った目で彼を見上げながらささやいた。
ラエルは彼女の額にキスをして言った。
「私も。私も同じだ。あなたを送った私の決定を狂わせるほど後悔するほど会いたかった」
「陛下・・・」
そう言ったマリが一瞬突発行動をする。
彼の口元に自分が先に唇を合わせたのだ。
「・・・」
ラエルは少し驚いたが、すぐに目が燃えるかのように盛り上がった。
最初にキスするのが緊張するのか、ぶるぶる震える彼女の唇が彼を極度に剌激する。
彼の体が襲いかかるように彼女の体を押し付け、彼は自分の懐に閉じ込められた彼女を思いっきり征服していきながら話した。
「マリ、あなたを手放さない。何があっても。絶対に。君は俺のものだ」
マリは目を閉じて答える。
「はい、陛下」
キスでひどく虐められたマリは疲れた顔であり、反面ラエルは足りない顔だった。
「早く皇居に着かなければならない」
「え?なんでですか?」
ぼんやりと聞いていたマリは、彼の燃えるような目つきを見て口をつぐんだ。
答えを聞かなくても意味が分かるような気がした。
今交わしたキスでは、とても物足りない様子だ。
(だ、大丈夫かな)
マリは泣きべそをかいた。
皇居に着いたら彼が自分を放さないような予感がする。
「ところで皇居に着いたら、私はどこで過ごしますか?宿を外したですが。百合宮で過ごせばいいですか?それとも宮の外に宿を用意しましょうか?」
百合宮は皇居の客、貴賓が泊まる宮だ。
「普通に獅子宮に泊まればいい」
「・・・」
マリの顔が赤くなった。
獅子宮は彼の宮だ。
「そ、それは・・・」
その時、ラエルはニヤリと笑って彼女の頭を撫でる。
「冗談だ。いくら私があなたを愛しても、国婚の前に獅子宮に泊まることはできない。それはあなたに対する礼儀でもないから。獅子宮の隣の別宮にあなたが泊まる所を準備しておくようにした。滞在するのに不便ではないだろう」
その言葉にマリの表情が妙になった。
獅子宮隣の離宮は、代々皇帝や皇太子の女性が滞在していた場所だ。
最近は、候補たちが滞在していた場所でもある。
そのような考えをすると、これからは彼と一緒にいるだろうという事実がさらに実感された。
「離宮は嫌いか?」
「い、いいえ」
お世辞じゃなくて本当に嬉しかった。
(もうすぐクローヤン地方の事が仕上がったら、本当に陛下と一緒に・・・)
そう思ったマリは、ふと浮かんだ疑問を尋ねる。
「陛下、ところで特別なことがあるわけではないでしょう?」
「どういうこと?」
「いいえ、それが・・・もしかして私に特別な用事があって呼んだのかと思いまして」
「・・・」
ラエルはしばらく口をつぐんだ。
「実は話があるんだ」
「・・・はい?」
マリは首をかしげる。
その時、ラエルは窓の外を見て言った。
「もうすぐ到着だね。首都だ」
「あ・・・」
首をかしげると、本当に首都の様子が見えた。
見慣れた全景にマリは懐かしい感じを受けた。
(それでも長い間過ごしているからかな?故郷にでも帰ってきた感じだね)
そうではなくても、幼い頃に故郷の村を除いては一番長い時間を過ごしたところだ。
通院の宮でより長く過ごしたから。
そのためか、まるで家に帰ってきたような気がした。
「帰ってきて嬉しい?」
「はい」
マリは笑いながら窓の外に顔を出す。
身近な空気を感じたかった。
ところがマリが窓の外に頭を突き出すと、突発状況が発生する。
街を行き来していた人々が彼女に気づいたのだ。
「あ!ヒルデルン子爵様?」
「本当?」
「本当だ」
人々は目を見開いて彼女を見る。
ちょうど複雑な区間で、馬車の速度も非常に遅く、皆の視線がマリに集中した。
「クローヤン地方に行っていらっしゃるんじゃなかったの?」
「そこでも大きな功績を立てたそうだが?」
「立てたほどじゃない。さすが私たちの予備皇后様だね!」
彼らの言葉にマリは気まずい顔をした。
ところがその瞬間、思いもよらないことが起きた。
「ヒルデルン子爵万歳!」
誰かがこう叫び始めたのだ。
そしてその叫び声はすぐに道路全体に広がり始める。
「ヒルデルン子爵万歳!」
「皇后さま万歳!」
「帝国万歳!皇帝陛下万歳!」
そして、このような叫び声も響き渡った。
「早く結婚してください!」
「そうです!みんなお二人の結婚だけを心待ちにしています!」
ますます激しくなる歓声に、マリは慌ててラエルの方を見る。
「これは陛下が事前に準備されたものではないですよね?」
「全然」
ラエルは首を横に振った。
そして人々の歓呼の声を聞きながら話した。
「まるで凱旋式みたいだね。やっばりすごいよ、君は」
真心のこもった感嘆が混じった声で、マリは恥ずかしそうな表情をする。
本当にすごい光景だった。
誰かが扇動したわけでもないのに、彼女の馬車を見るやいなや、こんなに熱烈な歓呼の声を上げるなんて。
歴代に誰が民にこんな愛を受けたのだろうか?
まるで凱旋将軍の帰還を迎えるようだった。
「久しぶりに会えて嬉しいからかもしれません」
マリは終わらない人々の歓呼にどうしていいか分からずに話した。
ラエルは首を横に振り、窓の外に向かって肩を抱きしめた。
二人がそのように優しい姿を見せると、歓声はさらに大きくなる。
わああああ!
「皇帝陛下万歳!皇后さま万歳!」
最初から「皇后さま」と呼ぶ叫びも多かった。
実際、まだ正式な婚約式を挙げてもいない状態だが、民衆は彼女が帝国の女主人になることを全く疑っていない。
彼女が彼らの皇后になることを切望していたのだ。
「・・・」
マリは躊躇い、慎重に手を上げて振った。
その呼応に人々の叫びが一段と大きくなる。
「皇帝陛下万歳!」
「皇后さま万歳!」
その叫びが何だか彼と自分の未来を祝福してくれるように聞こえ、マリは微笑んだ。
ラエルとの再会に喜ぶマリ。
首都も彼女の帰還を心から喜んでいますね。
ラエルはいつ話をするのでしょうか?