こんにちは、ちゃむです。
「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。
今回は55話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
55話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 機嫌の悪い外壁卿
ノアとデヴィナがシェリデン邸を順に去った後。.
公爵は秋が来る前にあらかじめ城壁を点検するという目的で、精鋭騎士5人を率いて北に向かった。
また、ロザリーも休暇に出た。
彼女は以前仕えていた奥様が心配でしばらく行ってくると告げる。
その娘をなくしたというかわいそうな貴族のことのようだ。
口ザリーの不在でクラリスの世話をする仕事は数人の女中が順番にするようになった。
これに対しブリエルはクラリスの不便を心配する。
「新しい専従の下女をつけてあげたほうがいいんだけど・・・」
「私は大丈夫です」
クラリスは少し威張って答えた。
「ロザリーは私の世話をしながら多くのことを教えてくれたんです」
今こそその学習の効果を誇る時だ。
「それでも不便なことがあったらいつでも私を呼んでください。分かりましたか?」
ブリエルの心配にクラリスは「おかしい」と言って少し笑った。
「囚人が不便なことがあるからといって、公爵夫人を呼ぶのはぎこちないです」
それはあまりにも当たり前の話。
おそらくシェリデン公爵が聞いたとすれば、「なるほど」とうなずいたのだろう。
しかし、なぜかブリエルは簡単に納得するのかできないようだった。
(それでも子供には大人が必要なのに)
しばらく悩んだ彼女は親切な笑みを浮かべながら、このように付け加えた。
「一人で手に負えないことがあったら、私を必ず呼んでください。分かりましたか?」
「はい、約束します」
ブリエルが部屋を出ると、ベッドに隠れていたモチが頭を突き出す。
「コー!」
すぐに怒りながらだ。
おそらく、クラリスがブリエルに重要な話をしなかったと心を痛めているようだった。
「昨日の夜、おでこが熱かったのは、シェリデンの夏が思ったより暖かいからだよ」
「コオ・・・」
「違うって、まさか私が風邪でもひくんじゃないか」
クラリスは両手を腰の上に上げたままそっとあごを上げた。
「私は健康では誰にも負けない自信がある」
バランスの取れた食事。
適切な外活動。
安らかな睡眠。
クラリスの人生の全てのスケジュールは彼女の健康に役立つものばかりだった。
ところで風邪って?
とんでもないことだ。
何よりこんなに暖かい季節に。
「思い出したついでに庭園に行って来なければならないようだ」
「コオ!?」
驚いたモチは窓際にびょんびょん飛び上がり、灰色の空を指差す。
「まだ何も降っていないじゃないか。天気が少し曇っているからといって部屋の中にだけいるのは囚人の本分を忘れることだよ」
クラリスは外出着に着替えて、丈夫な革靴を履いた後、つばの広い帽子もよく探してかぶる。
「ほら、ロザリーが助けてくれなくても一人でうまくやってくれるだろう?」
「・・・コオ」
モチはすねた音を出しながらも、結局はクラリスが差し出した手のひらの上にちょろちょろと上がってポケットの中にすっぽり入った。
クラリスはドアを開けて手を上げる。
「こんな天気に外の活動をするの?」
ところが、今日はなぜかベンソン卿もモチのような話をするではないか。
「天気が尋常ではない。すぐに土砂降りにでもなりそうだが」
「邸宅周辺を散歩する予定です。健康を守るためです。公爵様は私が毎日一定時間外の空気に当たらなければならないとおっしゃったじゃないですか?」
「それはそうだが・・・」
ベンソンは嫌そうな顔でクラリスの帽子にいたずらに触れる。
「帽子をよくかぶりなさい。そしてほんの少しの間行ってくるだけだよ。分かった?雨粒に当たったら、すぐに屋敷に戻らなければならない」
「はい、ぜひそうします」
クラリスはすぐに中央の階段を通り、固く閉ざされた玄関を押し開ける。
首筋を巻き上げる湿った風がなんとなく強かった。
「本当にすぐにでも雨が降りそう」
クラリスは完全にドアを開け、なぜか灰色に見える庭に出て外壁の周りを散歩した。
そのようにでこぼこした壁に沿って鐘塔の下の外壁に触れるようになった時だった。
[うわぁ!]
「び、びっくりした」
突然聞こえてきた怪声にクラリスは驚いて、しばらく外した手を再び外壁に近づけた。
「外壁卿、大丈夫ですか?」
[あえてどこを触ってるんだ!今すぐ手を離せ、この狂った奴め!]
「・・・」
クラリスは素早く手を離す。
彼女の兄が使いそうな荒い言葉を聞くと、なぜか心臓がドキドキし始めた。
自然と頭が下にずばりと落ちた。
「ご、ごめん・・・なさい、外壁卿」
クラリスが許可もなしに外壁を触っていたので、腹が立ったのではないだろうか?
彼はクラリスがあまり好きではなかったから・・・。
「コウ?(あなたのせいじゃないんだよ)」
すぐにポケットからモチが首をひょいと突き出した。
「うん?」
もう一度見ると、モチが短い腕で鐘塔の上を指している。
クラリスは壁から落ちて数歩後ろに下がった。
壊れた時計がついた高い鐘塔の上には、ある男たちが立っていた。
ちょうどその中にはクエンティンもいたので、クラリスは両手を口元に集めて彼を呼んだ。
「おじさん!クエンティンおじさん!」
何度も呼ぶと、彼は音に気づいて下を見下ろす。
「いや!あなた!?」
彼はクラリスを見つけるとすぐに驚き、鐘塔に続く階段を下りてきた。
「なんでこんな天気にここを歩き回っているの!?うん?雨でも降ったらどうする!」
「私は公爵の命令に従って、外の活動をしなければなりません」
「とりあえず、こっちへ来て。ああ、ベンソン卿は、子供に傘でも一本持たせずに!」
「囚人は長くて尖った物を所持することができません」
「それなら散歩に出るべきではなかった。ダメだ。後で私が公爵様にあなたの外での活動について必ずお話をさせてください。」
「散歩は長寿の秘訣であり、成長促進に役立つそうです」
「その健康情報が結局君の耳にも入ったのか」
クラリスは胸を少し前に出して、誇らしげに言った。
「私は健康情報が好きです」
「・・・はあ」
クエンティンはクラリスの帽子に触れる。
先ほどのベンソン卿がそうしたように。
クラリスはクエンティンが自分のことを心配しているように見てくれるのが嬉しかった。
たとえ初めに見た時は鋭い眼鏡をかけている上に、クラリスを連れて行くのに反対して怖いおじさんだと思っていたが。
しかし、彼は時々クラリスにシェリデンについて説明したり、最近は彼が受けた公務試験に関する話を聞かせたりもした。
彼が修道院で勉強していたころの話とともに。
優しい親戚のおじさんがいたらこんな感じじゃないかな?
クラリスは訳もなくそう思って一人で笑ってしまった。
「とりあえず上に上がろう。どうせここで会ったから君にも消息を伝えなければならないね」
ロザリーがいない中でのクラリスの不調。
外壁卿も不機嫌ですし、クエンティンは何をしているのでしょうか?