公爵邸の囚われ王女様

公爵邸の囚われ王女様【60話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。

今回は60をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【公爵邸の囚われ王女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

60話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 苦い過去③

長い記憶を思い出したクラリスは決心した顔で内壁にささやいた。

「あなたは・・・私の大切な友逹だよ」

明らかにこう話して以来、モチは自由に動ける存在になった。

だから多分これが内壁が言った「宣言」じゃないかな?

クラリスは内壁の答えを待ちわびていた。

・・・しかし、何も起こらなかった。

おかしかった。

確かにモチの時と同じようにしたのに、どうしてうまくいかないんだろう?

悩んでいたクラリスは、その当時と今、一つ違う点を突き止める。

「そうだ、外壁卿が・・・」

外壁と内壁は互いに異なる性格を持っているため、別々に落として考えがちだが、実は二人で一つの邸宅を成していた。

クラリスがこの邸宅に本当に近い関係になるには彼ら全員の許可が必要なのだ。

いくら内壁が望んだとしても、外壁が彼女の助けを求めない限り、クラリスは邸宅の主人にはなれないだろう。

「どうしたらいいの?」

[説得してください。このままだと外壁卿は人間に受けた傷を秘めたまま平凡な石になって
しまうでしょう]

「普通の石になるって!?」

[二度と人間の言うことを聞くこともできず、怒ることもできなくなるという意味です]

クラリスは泣きべそをかいた。

「それは・・・いやだ」

たとえ彼が平凡な石になって安息を求めたとしても、その瞬間に人間に対する傷はなかったらと思った。

そのように固まったら外壁に残った傷が一生消えないような気がして。

「私が何とか外壁卿を説得してみる。毎日出かけて会ってくるよ」

[どのように宣言されたのか、思い出すことも忘れないでください。どう見ても先ほどの方法ではないような気がしたんですよ]

「・・・え?」

違うって?

クラリスは不思議に思ったが、内壁はもう眠っているのか返事がなかった。

毎日、外壁卿に会いに行かないと。

クラリスはそう決心した。

 



 

しかし残念なことに翌日から天気がとても悪かった。

土砂降りの雨が世の中を掃いていくという恐ろしい勢いで休むことなく降るのだ。

「こんな天気にむやみに歩き回るのはあまりにも危険だ」とし、公爵夫人はクラリスの外出を禁止した。

直ちに外壁に会って言いたいことが山のように積もっていたクラリスは、何とか少しでも出る方法がないか悩んだが、どうしても公爵夫人の命令に従わないことはできなかった。

クラリスは自分の部屋の窓際に足置き台を置く。

ずいぶん前にグレゼカイアで外を見る度にそうしたようにだ。

できるだけ体を前に伸ばすと、指先に涼しい外壁が触れた。

会話ができる石ではなかったが、少なくとも外壁を成しているので少しでもクラリスの気持ちが伝わるのではないかと期待した。

「外壁卿」

クラリスは雨に降られて次第に冷たくなる手で壁の外側を優しく撫でる。

ただ、簡単に何かをむやみに話しかけることはできなかった。

今起こった問題は、クラリスが魔力を渡し、彼が力強く鐘を嗚らすことで解決されることではなかった。

彼はプライドを傷つけられた。

たぶん彼は長い間シェリデンのために奉仕してきたことを後悔しているのだろう。

「・・・ごめんなさい」

クラリスはみんなの代わりに謝罪をした。

彼の負った傷と比べるとつまらないものだが。

「ごめんなさい、本当に」

クラリスは窓枠の上で頭を下げたまま、再び指先に触れた石をなでた。

手と頭の上に雨水がぽたぽた落ちて寒かったが、このような無慈悲な天気を全身で防ぐ外壁はより一層苦しいという気がした。

そして次の日。

クラリスは「いよいよ首都博物館であの使い道もない種を持っていくという確答が来た!」というクエンティンの話を聞く。

この時までも外壁は何の答えも聞けなかった。

 



 

[外壁卿!これ以上は我慢できません。一体いつまでクラリスをこのままにしておくつもりですか?可哀想ではないですか?]

[あの子を放っておかないのはあなただ、この馬鹿者]

クラリスが完全に眠りについた夜。

耐えかねた内壁が叫んだ話に外壁が意地を張って答えた。

「私が石ころになってしまったら、あなたもいずれ同じ身の上になるだろう。外壁と内壁はシェリデン邸という名前で結ばれているから]

[生きたいことの何が悪いのですか?私は人間たちを観察するのが楽しいです]

[あの子が少しでも主人になればすぐは楽しくなるだろう]

外壁と内壁は今後10年ほどは魔力の不足を感じないまま生きていけるだろう。

[でもその後はどうするの?]

今日までも風はこの世にゴーレムマスターが見えないという話をしていた。

「もしかしたら、完全に命脈が切れたかも知れない」とも話した。

[もう・・・待ちたくない]

クラリスを初めて見た時、外壁もやはりしばらく心が動いたりもした。

若くて才能のあるゴーレムマスターは、彼の使い道をさらに高めてくれるだろうから。

しかし、子供の命はこれからわずか数年だけ。

その刹那の時間が経ったらどうしろというのか?

[また約束のない待ち時間をしたくない。それならいっそのこと・・・]

彼は強い風に軽く揺れる古い鐘の重さを感じながら慎重に答えた。

[・・・いっそ最後は私が選ぶ]

[将来は別のゴーレムマスターが現れるかもしれません!どうして自ら希望を捨ててしまうのですか?]

[そりゃ、捨てる希望すらなく惨めに消えるよりはましだからだ!]

[・・・]

[何より私を役に立たないと言う人間たちのためにそんな悲惨な未来に耐えることはできない・・・うん、何だって?]

[何も言ってないですよ]

[いや、黙れ!あなたのせいで風が下という言葉を聞けなかったじゃないか!]

外壁はひどくイライラしたが、速く流れる風の話をまともに聞いていないせいのようだった。

[ああムカつく!ずっとそのように怒ってばかりだから、人間も外壁卿を嫌がるのです!]

[静かにできないの?風が言いたいことがあるって!ただでさえ雨が降ってうるさくてたまらないのに、どうしてあなたまで私の耳を散らかすの?]

[残念ながら、卿は耳がないんです。]

[来い!]

息を切らしながら大声を上げた外壁の前に再び便りを抱いた風が近づいてきた。

どれほど緊迫した便りなのか風の声が「ひゅう」と邸宅全体を騒がせるほどだ。

[何て言ってるですか?今は下の階のパーティーの音がうるさくて私にはよく聞こえません]

[・・・本当に大変だな]

[何が大変なんですか?鐘を何回鳴らすべき仕事ですか?]

内壁の話にしばらく止まった外壁は、たちまちおしゃべりの風を屋敷の周辺から追い出してしまった。

[いや、う一ん・・・何でもない]

[え!?まさかシェリデンの危機を知らないふりをするんですか?それも卿が・・・]

[うるさい、私は騎士じゃない!ただ何もできない厄介者な石ころだよ!あの鐘はクソっ!]

[そう言うのは卑怯なことです]

[そう、私は卑怯なの]

外壁はなぜかしきりに小さい音を出そうとする鐘をしっかりと持ったまま答えた。

[・・・だからシェリデンの人間なんかどうなっても構わないよ]

 



 

外壁卿を説得できない限り、クラリスが邸宅の主人になることは難しいようです。

外壁卿が聞いた「風の便り」の内容とは?

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