乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する

乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する【148話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。

今回は148をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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148話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 預言者の助言

いつの間にか、アセラスが帝国の国境を越えたという知らせが首都に伝わった。

どれだけ関係が良くないとはいえ、他帝国の支配者が首都を訪れるというのに歓迎しないわけにはいかない。

当然、皇宮は例のごとく手間のかかる規模の謁見準備で忙しかった。

当然、起こり得る事態への準備も忘れてはいなかった。

当のアセラスが直々に訪れるということで、急な事態への対応が必要になり、ダリアはメルデンにも自身の能力を明かすことに。

もはや隠しておく意味がないと判断したためだ。

突然のことにメルデンは少し驚いたものの、大きな反応は見せなかった。

むしろ彼女の手を取り、状況を説明することで、少し気持ちが落ち着いた様子だ。

「お嬢様の人気にはちゃんと理由がありますね。不思議な力です。これからも知らないふりなんてしないでくださいね。」

メルデンは鼻歌を口ずさみながら肩を回し、リラックスした様子で話しかけた。

ダリアはそんな彼の幸福そうな姿を見て考える。

(どうしてセドリック様だけ、あんなにも敏感に反応したのかしら?)

分からなかった。

こうしてダリアの能力が全員に知られることになり、ついにアセラスが首都に到着する直前、全員を集めることに成功した。

皆が緊張している中、ルウェインだけがとても堂々とした表情だった。

皇帝さえ言葉を失うほどだに。

 



 

「・・・つまり、自分が本当に何度も時間を繰り返し、最適な解決策を見つけたと信じろと言うのか?」

「その通りです。」

皇帝は深い息をついた。

普段なら、ルウェインの言葉を簡単に受け入れることはなかっただろう。

しかし、会議場に現れた彼の姿は、そう簡単に否定できるものではなかった。

まるで未来を見てきたような落ち着きと自信。

以前には「予言者」だとか何だとかただの冗談話でしかなかったが、今回は違う。

彼は完全に態度を変え、冷静で論理的な意見のみを述べた。

いったい何が彼の心境を変えたのか、気になるところであった。

「アセラスの精神はすでに一線を越えており、彼が持つ力は神聖な能力の一つだけです。そして今回が合法的にフレドリック帝国に入国する唯一の機会です。なぜ彼が今動く必要があるのか、考えなければなりません。」

皇帝の参謀たちは集まり、延々と議論を繰り返していたが、最終的には全員が困惑しながら黙り込んだ。

「間違いありません。」

それでもルウェインが未来から来た、または時間を繰り返してきたという話に徐々に説得力が増し始めた。

そうして、ようやく全員がルウェインの言葉に耳を傾け始めたのだ。

その間、彼らは混乱する超越者たちをじっと見守っていた。

皇帝はさらに深く考え込んだ。

アセラスの限界がどこまでか、大まかには理解していた。

皇帝は苛立ち混じりに頭を掻いた。

数か月間、この問題に一人で取り組まねばならないと思うとぞっとした。

彼は指で机を軽く叩きながら口を開いた。

「よし、では計画を話してもらおう。」

「まず、交渉の場では私が座ります。」

「・・・どうせ失敗する交渉だと言いながら?」

「はい。私の目的は交渉を成功させることではなく、彼と直接会うことにあります。」

「彼と会って何をするつもりなんだ?」

これまで流暢に話していたルウェインの口が、この問いには答えに詰まった。

皇帝は深く椅子に腰掛けたまま、手を振って答えを促した。

「さあ、それが一番重要な部分じゃないか。」

「私は・・・。」

ルウェインの声が途切れる。

彼の美しい青い瞳が一瞬、底知れぬ怪物のような暗い輝きを放った。

その瞬間、皇帝はぞっとする寒気を感じた。

その場にいる者たちは、ルウェインがどことなく別の存在のように感じられたのはそのためだ。

「彼に会えば、その精神を完全に崩すことができます。」

「・・・。」

「ただし、それによってアセラスが暴走する可能性があります。それに対する万全な備えが必要です。」

誰もが目を見開きながらも、ルウェインの言葉に同意する。

しかし、彼に向かって否定する言葉を口にする者はいなかった。

 



 

「・・・いいだろう。交渉の場に出るのはもともとお前だった。そしてアセラスがいつ暴走するかわからないというのも事実だ。」

皇帝は重々しい声で語った。

彼はアセラスの暴発にどう備えるべきか計画を立てるよう命令を下した。

その瞬間、ルウェインの瞳がゆっくりと瞬きをし、再び元の澄んだ青色に戻った。

「到着した日の日没から、おそらく新聖帝国の人間たちは動き始めるでしょう。彼らは皇宮のあらゆる場所でこういった道具を使うはずです。」

「それを設置する予定です。」

ルウェインは侍従から紙を受け取り、袖の中から万年筆を取り出して絵をささっと描いた。

そしてそれを皇帝に見せる。

「・・・これは何だ?ウサギか?」

どうしても形状が判別できないその絵だった。

ルウェインは少ししょんぼりしながら自分の絵を見返したが、それが何の問題かわからない様子で紙を畳み、ポケットにしまい込んだ。

「いずれにせよ、原理を説明すると、周囲を流れる風を体内に微細な傷を通して吸い込んだ後、神聖力を内部に取り込む道具です。人間にとっては意味がありませんが、超越者にとっては非常に危険なものです。」

「・・・。」

「これは、ダリア・ペステローズの領域で正確な位置を特定しなければなりません。さもなければ、この道具を早急に見つけ出し、破壊するしかありません。」

「ウェイン、このような道具が本当に存在するのか調べろ。ダリアがこれ以上苦しむことがないように、見つけ次第、即座に対処するんだ。」

皇帝はほとんど半信半疑の様子で、宮廷に属する密偵ウェインを呼び出した。

彼は以前、ダリアを助け、接触者とベオルドを探していた人物だ。

「はい。」

ウェインは短く返事をする。

彼はルウェインが描いた奇妙な絵を一応受け取った。

しかし、その絵を見るなり、ウェインの目が大きく見開かれた。

「こ、これは・・・。」

「・・・ん?どうした?」

「これを見たことがあります、この絵。」

「・・・これを見た?このウサギを?」

「ウサギではありません。少し変わった形をしていますが・・・はっきりとは分かりませんが、神聖帝国の兵器で間違いありません。通常、毒霧を撒き散らす用途に使われるものです・・・。」

皇帝は信じられない表情でルウェインを見つめた。

その場の空気は凍り付くようだった。

室内には短い沈黙が流れ、ルウェインの言葉に、奇妙で神秘的な信憑性がさらに加わる瞬間だった。

皇帝は苛立ちを隠しきれず、頭を振った。

「・・・仕方ないな。そうだ、認める。何がどうなっているのかは分からないが、今回の件はすべてお前に任せる。すべて調べて対応しろ。」

「ありがとうございます。」

ルウェインは再びきっちりとした騎士の態度に戻り、言葉を続けた。

「私も、このようにあからさまに世界の規律を破る結果になるとは思いもしませんでした。しかし、ダリア・ペステローズ嬢のお願いには逆らえませんでした。」

「はあ。」

皇帝は深いため息をついた。

この奇妙な状況に直面し、理解することを諦めたようだ。

他の者たちも同じように呆然としている。

ただ一人、アドリーシャだけが妙な表情でルウェインを見つめていた。

ルウェインはその場の膨れ上がる緊張を静めるように、穏やかに口を開いた。

「アセラスを処理する代わりに、私にも一つだけ条件があります。」

皇帝は怪訝そうな表情を浮かべた。

「・・・突然の条件とは?」

「今回の舞踏会では、ダリア・ペステローズ嬢が私のパートナーです。」

その言葉が出た瞬間、ヒーカンが机を強く叩いた。

彼はルウェインを見て怒りを抑えられない様子だ。

「見てみろ、何から何まででたらめな話ばかりじゃないか、ルウェイン。未来が見えたと言い出すとは、一体どういうつもりだ?でも、ダリアが君の好き勝手に連れて行ける物だとでも思っているのか?」

「申し訳ありませんが、ダリア・ペステローズ嬢もその件には同意しています。」

「冗談だろ。明らかにダリアは今回の舞踏会には私と一緒に行くと言っていたはずだ・・・・。」

黙って様子を見ていたセドリックが、鋭く響く声で口を挟んだ。

「ヒーカン、どういうことだ?ダリアがそんなことを言ったのか?」

一瞬で場の空気が変わり、議論が白熱する状況となった。

ヒーカンは口を閉ざし、静かに答える。

「ええ。ダリアは前陛下と行動を共にするより、私と行く方が好きだと言っていましたよ。」

「嘘だ・・・」

「私もダリアと舞踏会に行きたいんです。なぜいつも皇子殿下や公爵様ばかりがダリアを独占するんですか?」

アドリーシャが淡々と怒りを込めて言った。

残ったのは腕を組んでいるメルデンだけだ。

彼は周囲を見渡してから、自分も手を挙げる。

「なぜか僕だけ仲間外れにされている気分ですね。僕もダリアお嬢様のパートナーになりたいです。」

「この前も遠慮なく割り込んできたのに、お前の図々しい性格はどこまでも変わらないな。」

もはやダリアの存在はなく、争いを避ける理由もなかった。

互いに言い合い、争いを繰り広げるのを見て、皇帝の眉間のしわがさらに深くなる。

彼は腕に力を込め、椅子のひじ掛けをぎゅっと掴んだ。

その様子は何とも言えないほど険しかった。

(・・・これでまたどうやって乗り切ればいい?)

彼はふと、皇后を見たくなった。

 



 

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