こんにちは、ちゃむです。
「夫の言うとおりに愛人を作った」を紹介させていただきます。
今回は44話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
44話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 歓迎会
首都周辺にはかなり大きな都市が多かった。
本来、出征序盤には体力を節約するために大酒盛りをしない方だが、「ウンビッメ騎士団」は出征初日から旅館で大きく祝賀パーティーを開いた。
長いテーブルの上座にはエドワードが座っていて、その右側にはルイーゼとマクシオンが、左側にはロビンとヘンドリック、エイブンが順に座っている。
その他の場所には騎士団の団員たちがぎっしりと位置していた。
「ルイーゼ・ディ・セルヴェニアさんの合流を祝して、乾杯!」
「乾杯!」
クリームビールから黒ビール、ウイスキー、果実酒まで、騎士団員の多彩な性格のように、あらゆる酒が入ったグラスがぶつかる。
「ああ、ロマンチックだね!」
ヘンドリックは黒ビールをがぶがぶ飲みし,グラスをテーブルの上に置きながら言った。
ロビンは不思議そうな顔で口を開く。
「でも、最後まで一緒に行くんじゃないですよね?危険な旅程じゃないですか」
「・・・そんなことはお二人が自分で決めるでしょう」
「ああ、そうですね」
エイヴンの返事にうなずいたロビンが、目を見開いてルイーゼを眺めながら話を続ける。
「それで、お二人はどういうわけか付き合うことになったのですか?」
「プッ!」
ルイーゼが飲んでいたビールをそのまま吐き出した。
エドワードが予想していたかのように余裕のある顔で彼女の背中をたたいた。
「エイヴン」
名前が呼ばれた黒い目の騎士が度数の高いウイスキーをそのまま空にしてから言った。
「・・・そんなこと聞くのは失礼だよ」
「ちぇっ、コツを知っておくと役に立つかもしれないじゃないですか。私も一生騎士団の後始末ばかりして過ごすわけにはいかないのですから」
ヘンドリックは大笑いした。
「あはは!殿下とあなたはスタート地点から違うからダメだよ。鏡を見て」
「私がどうしたっていうんだ!」
エドワードは騎士たちがもぞもぞしているのを見ながら静かにルイーゼに尋ねる。
「お酒は強いほうですか?」
「ビール3杯ぐらいは大丈夫です」
「無理しないで好きな時に抜けてもいいですから」
「はい」
ルイーゼはぎこちない顔でうなずく。
エドワードの騎士団だからといって、静かで知的な感じだろうと思ったのとは違って、彼らはとても騒がしかった。
このような騒ぎには慣れていなかったが、個性の強い騎士は一様に面白い人たちのようだ。
ルイーゼは彼女の隣の席のマクシオンに尋ねる。
「あなたはお酒が少し増えた?」
「・・・いや」
マクシオンは氷水の入ったグラスを持って首を横に振った。
「どうして体はこんなに大きくなったのに、お酒は私より飲めないのかしら」
ルイーゼは気の毒そうな顔でビールを飲む。
みんな早く飲むと思っていたが、酒席はすぐに熟して、すぐに「パー」という雰囲気になった。
どうやら翌日早く出発する日程を勘案して、皆が調節する雰囲気のようだ。
「ベニーが抜けて残念だね。レンシアの剣というもの、実物を見たかったんだけど」
「噂ばかりで、誰もどんな顔をしているのかも知らない、普通の剣だそうだ」
「皇帝が詐欺を働いたとしても誰も分からないが?」
時々彼女と関連した話が出ると、ルイーゼは今は静かに笑いながら彼らの話を聞いた。
騎士たちはルイーゼに気になることを質問するやり方で声をかけてきたが、女性に接するのが不慣れなためか対話を長く続ける要領がなく話はすぐに途絶えた。
彼女はそれさえも嬉しくてありがたかった。
こんなに多くの人が暖かい視線で自分を気にかけてくれたのは初めてだから。
ルイーゼはビールグラスを2杯半空にしていた。
四方八方から降り注ぐ聞きやすい話のおかげか、彼女もまた気持ちがすぐに浮かれた。
「そういえば、今日は殿下がどうして長くいらっしゃるんですか?」
「うん?」
最も口数の多いロビンが話題を変えてエドワードを狙う。
「やっばり理由は・・・」
彼がそれとなく視線を向けると、多くの人の目がルイーゼに釘付けになる。
ルイーゼは少し緩んだ目でうろうろしていた。
酔いで白い肌の上に発刊の紅潮が浮かんでいる。
「ああ、セルベニア嬢が酔ったみたいだけど」
「あれ、えへヘ。久しぶりに飲んだせいか、すぐ気持ちがよくなりますね。ちょっと暑い気もするし・・・」
ルイーゼを見守っていたエドワードが口を開いた。
「ルイーゼさん、これで休んだらどうですか?明日からは遠い道を行かなければならないから」
「そうですね。疲れているのに楽しくて、長く座っていたらちょっと酔ったみたいですね」
彼女は立ち上がってよろめいた。
マクシオンは素早く立ち上がり、ルイーゼの肩を支えようとして躊躇う。
彼より先に動いた男の腕がルイーゼの前に置かれていたのだ。
手はいざという時にルイーゼが倒れたら支えようとするかのように前に置かれてはいたが、下手に彼女の体に手をつけることはなかった。
エドワードの腕だ。
ルイーゼは彼の腕をつかんでバランスを取り戻した。
「あぁ、ありがとう」
「私がお部屋までご案内します」
彼女が承諾の意味でうなずくと、彼は騎士たちに言った。
「私は先に宿舎に上がる。君たちはほどほどに楽しんで解散するように」
「はい!」
騎士たちが意味深長な視線を交わしながら力強く答えた。
ルイーゼは笑いながらエドワードのエスコートを自然に受けて席を離れる。
2階に上がる2人の姿を見ていたマクシオンが再び席に座った。
ロビンは興味深い顔でマクシオンを見つめる。
「それにしても、セルベニアさんと副団長は幼なじみだとおっしゃいましたよね?」
「ああ」
「では、あのお二人は副団長が引き継いでくださったんですか?」
「・・・そうだな」
「他にいい友逹がいたら私も紹介してください!"
「いないよ」
「でも一人ぐらいは・・・」
「やめてお酒でも飲め!」
ヘンドリックはロビンの言葉を切ってグラスを持ち上げる。
みんなが彼の動きに沿ってグラスをぶつけた。
「・・・」
いつの間にか氷が溶けてしまった水を全て飲んだマクシオンがグラスを置いて没頭した。
幼い頃、2人が会った後、ルイーゼのそばにはいつも自分がいた。
彼女が必要とすれば当然彼がルイーゼの世話をし、先生が席を外したらそっと彼女の保護者役を自任した。
もちろん、今はその時とは違うので、当然彼の行動も変わるのが正しい。
大人になったルイーゼは、暇さえあれば彼の予想を外れた。
仲直りするのに1カ月もかかると勘違いしたのも、彼女が完全に去ってしまったと勝手に決めたのも。
そもそも自分が彼女のことを間違って知っていたのだろうか。
ルイーゼとはなんと10年ぶりに再会した。
彼女のそばを離れた後、いつ再会しても2人の関係は変わらないという漠然とした確信があった。
他の誰かは分からないが、ルイーゼとそれだけはお互いの世の中でお互いが唯一の存在だったために可能だと信じたのだ。
結局、世の中のすべての人は変わるものなのに。
やがて彼が席を立る。
「じゃあ、私ももう宿舎に帰ろう。明日の朝の訓練はそのまま進行するだろう」
「ええ!?」
降り注ぐ怨声を後にしてマキシオンが軋む通りは階段を踏んで上の階に上がった。
階段を全部上がった彼は静かにつぶやいた。
「どう考えてもルイーゼしかいない」
家族と名付けられるような人も、幼なじみも,
そして・・・。
いつの間にか割り当てられた部屋に到着した彼が、上の階に向かう階段をしばらく凝視していたが、すぐに部屋のドアを閉める。
マキシオンもルイーゼのことが好き?
これからの旅はどのような展開になるのでしょうか?