家族ごっこはもうやめます

家族ごっこはもうやめます【109話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。

今回は109をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【家族ごっこはもうやめます】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

109話 ネタバレ

家族ごっこはもうやめます【108話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。 今回は108話をまとめまし...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 恋が始まる音

寝室のドアが閉まり、周囲が静かになると、ナビアはクリードを思い出した。

「優勝したという知らせは聞いたけど」

それならユリッヒとダイアナに対面したはず。

「大丈夫かな?」

クリードは賢くて強いが、ナビアには限りなく幼く感じられた。

どうも彼が幼い動物のように行動していた時代から見てきたためだ。

ナビアは窓に近づき、大きく開ける。

すると、赤い夕焼けが心地よい風とともに押し寄せてきた。

またお客さんがやってきた。

「クリード!」

皇居をこっそり抜け出したクリードが、ナビアが開けておいた窓に乗って入ってきたのだ。

クリードはこれまで冷たく維持してきた表情は跡形もなく柔順な笑みを浮かべた。

「元気だった、お姉さん?」

クリードがトーナメントに参加する問題で、彼らは何日もまともに見ることができずに離れていた。

ナビアはクリードが床を踏むとすぐに彼を抱きしめる。

「・・・」

クリードは体を震わせた。

ドキドキ。

心臓はまたもめごとをし、口の中がからからに渇く。

そのようなクリードを知らないまま、ナビアはしばらく幼い末っ子が初めてのお使いを終えて帰ってきたのを待っていた人のように、彼の頭を撫でた。

「どこも怪我はないよね?」

「うん」

「会いたかったよ、クリード」

会いたかったと率直に表現する言葉と頭を撫でる手が甘かった。

「・・・うん」

彼はためらい、ナビアと抱き合う。

(お姉さんはいつもいい匂いがする)

クリードはラルクのように血族ではない相手の魔力の香りを感じることができた。

ナビアはただ完全な体の香りだけを漂わせ、魔力の香り特有の違和感が全くなかった。

まるでこの世でナビアが本物であるかのように、それが特別に感じられた。

だからずっとこうしていたいのかな?

クリードはどこか甘えるようにナビアの腕にもっと突っ込み、顔をこする。

ナビアは、もつれた大きな子犬をなだめるような手でクリードを軽くたたきながら続けた。

「大会で優勝したんだって?あなたがすごいとは思っていたけど、本当に驚いたわ」

「大したことないよ」

「どうしてそんなことが大したことじゃないの?」

ナビアはくすくす笑いながら体を離し、疑問に思った。

「クリード?顔がなんでこんなに赤くなったの?」

優勝したことを褒めたのがそんなに照れくさいのか?

クリードは熱い頬を抱えながら首を横に振る。

「何でもない」

ナビアは再び首をかしげて、それなりの理由を推測した。

(確かに、クリードは自慢する性格じゃないから)

一度ずつ何かを褒めるたびに、何も言わずににっこり笑うのがどれほど可愛いことか。

それに対してラルクは暇さえあればナビアに自分がどれほどすごい父親なのかアピールした。

そして、いつもこうして締めくくった。

『どう?お父さんが世界で一番好きかな?うん?一番かっこいいでしょ?』

(本当にお父さんらしいんだから・・・)

ある日、一度だけナビアが「よく分からない」と答えると、その日に大きく拗ねたラルクをなだめるためにどれだけ力を尽くしたのか覚えていない。

「世の中で一番ハンサムで素敵な人はお父さん」という言葉を数十回も繰り返してから。ラルクは特有の傲慢な表情をした。

『当たり前じゃないか』

(お父さんに会いたい)

ナビアは一瞬懐かしさに浸ってはっと我に返る。

(まだお父さんと離れて間もないじゃない。私にはジキルの家族がいる。だから弱くなったらダメだよ)

ナビアは満面の笑みでクリードとソファーに向かう。

「それで今日はどうだった?」

クリードはナビアが少し落ち込んでいることに機敏に気づいた。

しかし、あえてその事実を口にしない。

その代わり、ナビアの考えを喚起するような話を切り出した。

トーナメントで会った相手たち、決勝戦で自分を脅して棄権を叫んだバミロ・ステンリー、そしてご褒美としてアイルツ大公になった事実まで。

(ステンリー侯爵家なら小さいが、魔力石の鉱山を持っている。それを口実に今大会でその令息を後押ししようとしたが、かえって不正を告発されたのだから、私たちには朗報ね)

おそらくニカンの耳に入ると、別のポケットを用意した事実をけしからんと思い、魔力石の普及をしばらく中断して圧迫しようとするだろう。

その時がまさに魔力石の充電事実を世の中に公表する時だ。

「本当によくやったね、クリード」

ナビアは満面の笑みでクリードの頭を軽く撫でた。

クリードはこのような軽い接触に依然としてどうしようもない気持ちを感じながら視線を落とす。

ナビアはクリードがほめ言葉に恥じらいを感じていたずらっぽく言った。

「アイルツ大公殿下、しきりに少女の目を避けるんですか?まさかもうレベルが合わなくて
相手もしないんですか?」

「・・・からかわないで」

「そう言われると、もっとからかいたいんだけど?」

クリードは呆れた表情で頭を上げ、皮肉に笑うナビアと目を合わせ、くすくす笑ってしまった。

なんだか緊張感が解けたような気がした。

 



 

ナビアもクリードの笑いに伝染したようににっこり笑って、ふと思い出したことがあって聞いた。

「アカデミーはどうなったの?」

「あ、すぐに入学試験を受けることになったよ」

ということは、近いうちにクリードがエデンを離れて神聖帝国に行くということだ。

(卒業まで4年だって言ったよね)

それまではお別れ。

ナビアがしばらく妙な表情で沈黙すると、クリードが先に彼女をしっかりと抱きしめた。

「手紙よく送るね。休みのたびにお姉さんのところに来るし」

だから寂しがらないで。

「皇居に行かなくちゃ、とうやってここに来るの?」

「今日みたいに来ればいいじゃないか」

彼は皇居をこっそり抜け出して、ナビアの寝室の窓を叩くつもりだった。

「そうだね、それじゃあクリードがいつでも来れるように窓を開けておかないと」

「いつでも・・・。うん、いいね」

クリードは、ナビアが自分にだけは少しも距離を置かず、完璧に自分の人として抱いてくれるのがあまりにも幸せだった。

どうしてこんなことがこんなにも嬉しいのだろうか?

(お姉さんのことが好きだから)

でも、エセルレッドの他の人たちもみんな好きなのに、これほど嬉しいことはなかったんだけど?

その時、ナビアがクリードの胸から少し離れながら言った。

「うちのクリード、もう私は寂しくないようになだめたりして、大きくなったね。いつこんなに大きくなったんだろう?」

「・・・一つ違いだから」

「え?どういうこと?あなたと私はとても大きく差が出るんだよ。私が回帰者だということは知ってるじゃん」

大人になったと言っておいて急に子供扱いだなんて。

クリードは衝動的にナビアの頬にキスをする。

「うん?なんで急に愛嬌なの?」

ナビアがくすくす笑っていたずらに打撲すると、クリードは自分がどんなことをしたのか後になって気づいた。

(・・・今私は何をしたんだ!?)

クリードの表情は驚きに染まり、席から飛び起きた。

「クリード?」

彼の突発的な行動にナビアは不思議そうな顔をする。

クリードは非常に混乱した表情で吃った。

「ごめん・・・ごめんね!」

「うん?急にどうしたの?」

クリードはナビアがまともに疑問を示す前に窓の外に素早く逃げた。

ナビアはぽかんとした表情で開いた窓を見る。

「どうしたの?」

 



 

「ふぅ・・・!ふぅ・・・!」

できる限りの速さで、夢中で走ったクリードは人通りのない場所に到着すると、ようやく走っていたのを止めた。

魔力まで精一杯に引き上げた状態で、彼の周りに青い魔力が漂っている。

彼の覗線が黒い腕輪に触れた。

ラルクが彼の魔力をコントロールするために作った魔導具だ。

この腕輪が完全に割れてしまえば、ただでさえコントロールしにくい自分の魔力が暴れるかもしれない。

しかし、今はそのような事実が全く重要ではないように感じられた。

いや、最初から認識すらしていなかった。

「私・・・お姉さんのことが好きなのかな?」

今、非常に衝撃的な悟りを得ているところだった。

クリードはやっとの思いで落ち着いて思い出した。

ナビアの笑顔は綺麗だ。

「それだよ、お姉さんは綺麗だから」

ナビアが自分の名前を呼ぶのが心地よかった。

「お姉さんは声も綺麗だから」

ナビアが自分を抱きしめると心臓が狂ったように鼓動した。

「それは・・・」

彼は再び自分に向かって尋ねる。

ナビアの笑顔はどうして綺麗なの?

・・・好きだから。

ナビアが自分を呼ぶ声はどうして心地いいの?

「それも、好きだから」

ナビアが自分を抱きしめると、どうして心臓が狂ったように鼓動するの?

「好きだからなの?」

クリードは答えが返ってこないのではないかと疑問に思った。

ところが、答えが返ってきた。

ドキドキ。

好きだという事実に気づくと、心臓がさらに大きく鼓動する。

それが正解だと教えてくれるように。

クリードは裂ける.ように赤く熟した顔を両手で包み、床に座り込んでしまった。

情けないことに、まっすぐ立っている余力さえないほど気が気でなかったから。

これは本当なの?夢じゃないかな?いや、勘違いなのかもしれない。

もしかすると、もしかすると・・・。

彼は何度も唇を甘やかし、やっとの思いで嘆くばかりだった。

「・・・は」

たった今、恋が始まる音だった。

 



 

ナビアのことが好きだと自覚したクリード。

一方のナビアは、クリードのことは弟として認識している様子。

二人の関係も要注目ですね!

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