こんにちは、ちゃむです。
「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。
今回は130話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
130話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 異界の神々
神階最北端。
異界の神々が集まった万神殿と土着の神々の領域が接する境界であり、捨てられた土地。
万神殿のある空は人間が描いた地獄図のように赤黒く、土着の神の領域は最も完璧な夕暮れが空を染めていた。
その下の荒廃した大地の上、黒い長髪を一つに上げて縛った男が斜めの目つきで周囲を見回している。
「このろくでなしめ、こんなに殺しておいたのに、領域がまだこれしか確保できていないって?」
いつの間にか神界生活11年目に入ったラルクだ。
万神殿のある方向から吹いてくる不吉な風が彼をかすめて、髪の毛が空中になびく。
少しも老けない美しい容貌、人間界にいる時とは比較にもならない途方もない勢いが彼が尋常でない存在になったことを端的に表わしていた。
「詐欺師たちにだまされたのも腹が立つよ、まったく、ああ!」
ここで言う詐欺師とは、ニックスを含む多数の土着神を意味した。
ラルクはニックスが言った「眠る」というのが本当に言葉通り眠れば良いことだと思っていた。
それで「化身契約を切るのがそんなに簡単なの?」「こいつら、実はいいやつらだったのか」と気楽に思ったそうだ。
ところが万神殿に来た初日、ニックスが何て言った?
『あ、それ?ただ説明するのが面倒で。本当に寝ながら、化身の契約をどうやって切るの?』
彼らは、「化身」の契約を問う方法は一つだけだと説明した。
『君が本当の神になれば、化身契約は維持できない』
化身をやめたければ神になれと、これは何の言葉遊びか?
「神様って何だよ、詐欺師め!」
ラルクは怒りを抑えきれず、近くに適当に地面に打ち付けておいた巨大な大剣を抜く。
その剣がどんなに素晴らしい聖剣なのかはそれほど重要ではなかった。
彼は再び押し寄せる異界の怪物たちに向かって剣を横に大きく引いた。
クアアアアー!
すると、遠くから暗雲のように飛んできた怪物たちが死体になってはらばらと落ちてくる。
彼はまだ半神に過ぎなかったが、化身だった時からすでに神に匹敵する力を持った怪物だったため、圧倒的な武威を誇った。
このまま彼が本当の神になれば、すべての戦争、戦闘に関連した神々は皆一段階ずつ格が落ちることになるだろう。
「家に帰ろう!」
ラルクは娘と約束した10年が過ぎても満身全領域が減らず、非常に怒った状態だった。
万神殿の影響力を減らす分だけ神格が積もり、それで完全な神になる予定だった。
その時、筋斗雲に乗った提川大城が空から下に落ちた。
「ちょっと気をつけろよ、ラルク」
性質の悪さで二番目なら悲しい提川大城がラルクの暴悪さに舌打ちする。
その横に青黒い髪の毛がうねる中年の女性が現れた。
夜の女神、ニックスだった。
「そうだね。お前があまりにも暴悪にふるまうから、外部の神様たちが全員隠れているんじゃないの?」
万神殿の領域を縮小する方法は簡単だ。
そこに属した神を処断するのだ。
ラルクを相手にしたくない異界の神々が隠れて、ずっと部下たちだけが狂ったように吐き出していたので、無駄に時間だけが遅滞していた。
「それがどうして私のせいなの?くそっ,こいつら。全部小物だからじゃないか!」
ラルクはいらだたしくあたりを見回し、悪口を言いながらあたりを見回した。
どんな神でも一つだけ当たれば、そのまま殺すという意志が燃える目つきで。
ニックスは表ではため息をつきながらも、心の中では申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
(うちの子が、お父さんが来ないからどれだけ焦ってるんだろう?)
一度ずつ自分に向かって父親のために祈る音が聞こえる時は胸が張り裂けた。
しかし、神界には厳格な律法が存在する。
(ラルクが神格さえきちんと積み上げれば、それを代価に化身契約を完全に断ち切り、人間界に送り返すことができるはずだが)
しかし、最北端をいくら掃いても、大物一人を殺すことほどではない神格だけが積もっていた。
「やっばり満身前に攻め込まなければならない。誰でも殺して来るよ」
ラルクが歯ぎしりをすると、ニックスがどうか我慢しろと言うように言った。
「それは自殺行為だと言ったよね?」
その時だった。
「今、かなり大きな神格が一つ感じられたけど?」
ニックスのそばにオーディンが現れて言った。
「人間界だ。外部の神一つが人間界にある」
「化身の気運は確かに違うよね?本体が私たちの目を欺いて下がったんだね」
彼らの周りにあらゆる土着の神々が一人二人と姿を現し始めた。
実にすばらしい光景だったが、ラルクはただただ頭にきた。
人間界に外部の神が隠れた理由は一つしかない。
混乱を望んでいるのだ。
神は人間界を自由に出入りすることができない。
そのため、ニックスも非常に短い時間だけチェサレの体を借りて降臨するのが最善だった。
このような場合、強力な化身を作って処断させるのが一般的な方法ではあったが、人間界がひとしきり廃墟になることは決して避けられないはず。
ラルクは座中を見回して、これがチャンスだという事実に気づいた。
「私が行くよ」
するとオーディンが反論した。
「律法に反する。あなたはまだ望むことを成し遂げるほとの神格を持っていない」
「それでみんな死のうって?人間界が崩壊すれば、その次は神界だ。外部の神様がどうして人間界に隠れていると思う?」
人間界が崩壊すれば、神界も確実に影響を受けるようになっている。
すべての次元は有機的に絡み合っているから。
「すると、この世界の主がすなわち君たちではなく、満神殿の神々になるのだ。そうじゃない?」
その言葉にニックスがうん、と弱音を立てた。
ラルクは何も間違っていなかった。
一つの律法を守ることは非常に重要だ。
それは単に人間の法と違っている。
「何だよ、律法を破って神界の一部が粉々になるのかというのが人間界を吹き飛ばすよりはましだと思うけど?そして、まだ半神に過ぎない私が行った方が代価もはるかに安く払うだろうし」
ラルクは腕を組んで、剣を床に打ち込んだ。
かなり不良極まりない態度だった。
「私が行く、行かない?」
神々は気軽に選ぶのが難しかった。
律法に背くと神界は簡単に言って「天罰」を受けることになる。
それを修復することを考えると、もううんざりだ。
ラルクは親切にも彼らの心配を軽くした。
「もちろん、私はおまえらが何と言おうと行くが。だから決めて。5秒あげる。5」
「ちょっと待て、考える時間を・・・」
「4」
「このヤンキーが・・・!」
「3」
「分かった!分かったって!」
神々はラルクを見飽きた目で見た。
なんであんな子がいるの?
そんな目つきだった。
ラルクは神々に向かって堂々と怒鳴りつける。
「お前らがお父さんの気持ちを知ってるのか?うちの子が家で一人でお父さんを待っているんだ!」
神々は気まずくなった。
もちろん、そりゃそうだけど・・・。
神々のほとんとがナビアを知っていて、さらに彼女が好きだった。
彼らはいつもラルクを見て空も無心で、どうしてあの綺麗な子供の父親があんな人間なのかと痛嘆を禁じえなかった。
「それでは取引を開始する。化身ラルクはこっちへ来い」
ラルクは神々が円形を描きながら囲んだ場所の真ん中に立つ。
彼の全身に積もった黄金色の神格が下から上に煙のように立ち上った。
「君が万神殿の侵略を阻止して積み上げた功労を代価に、契約によって『アザトス』との化身契約を断ち切り、この世界の新しい神として認めるだろう」
「半身」ラルクから完全な「神」ラルクにその.存在を認めるという意味だった。
築いた神格が足りず、周りからククン!と、地面がぼさっと割れ始めた。
神々はすでにこの事態を予測したので、それぞれ稗力を引き上げ、素早く風景を修復していった。
「また、契約によってあなたの神格を回収し、人間界に復帰することを許そう」
ラルクは全身を埋め尽くしていた神格が消えるのを感じた。
このように神格が消えたとしても、一度完全な神になった彼が平凡な人間になることはできない。
彼はむしろ化身だった時より強くなり、より圧倒的だった。
率直に言って、このまま人間界に送ってもいいのかと思うほどに。
しかし、神々は信じるところがあった。
ナビアが何とかしてくれるだろう。
彼らの信頼は堅固だった。
ラルクはいらいらして足を踏み鳴らした。
人間界に問題が生じたなんて、ナビアの安否が心配でたまらなかった。
ニックスが何も言わないなら、ナビアが安全だという意味だが、ただ人間界に問題が生じたということ自体が腹が立つ。
「送ってくれる時、外部の神様の目の前に送ってくれることを忘れないで」
すぐに殺してやるように。
ラルクの全身に殺気がつくと、ニックスは首を横に振った。
「あれは神なの、悪神なの?」
満身前のやつらより強い奴。
ラルクは絶対的に敵に回したくない、味方だから幸いなことに犬の暴れん坊だった。
「さようなら」
ニックスの親切な挨拶にラルクは誠意なく答えた。
「ああ」
彼らはお互いをうんざりさせ、綺麗に別れた。
神界を離れ、11年ぶりに人間界の地を踏んだのだ。
ニアラトテップを発見する。
それはアレスの体に隠れていた。
それで今まで人間界にいるという事実をばれなかったのだ。
しかし、今はそれが重要ではなかった。
1年遅れていたのはラルクが強すぎたからなのですね。
神々に信頼されているナビア。
彼女がいればラルクが暴走することはないでしょう。