大公家に転がり込んできた聖女様

大公家に転がり込んできた聖女様【49話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。

今回は49をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【大公家に転がり込んできた聖女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

49話 ネタバレ

大公家に転がり込んできた聖女様【48話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 今回は48話をまとめ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 名前のない手紙

次の日、ドフィンはビクターを呼んで、これまでの出来事について詳しく報告を受けた。

「・・・して帰ってくる直前に衣装室に入り・・・ということでした」

その中で夫人たちがエスターを侮辱したことも漏れなく伝えられる。

「家庭教育をどうさせたかって?これは私と一度戦ってみるという宣戦布告なのか?」

「殿下、それは違うでしょう」

「エスターに対する悪口は、すなわち私に対する悪口だ」

白い手の甲に血筋がはみ出した。

敢えて自分の娘にそんなことを言ったとは許せなかった。

「彼らの身分を探せ」

「分かりました」

ベンはため息をつきながらも、彼の業務のー日にキャサリンとベスの名前をきちんと書いておいた。

「ビクター、続けて話して」

「その後は買い物をしました。計6着の服を購入されました」

「ちょっと待って。エスターが服を買ったって?」

ドフィンがあごを触っていぶかしがった。

「ダイヤを使ったんだね?」

「はい」

エスターが直接服を買ったという事実が信じ難いが、自分が与えた鉱山をよく使っているとは感心した。

「ほら、やっばり鉱山をあげてよかったじゃないか」

鉱山を贈り物にするのはちょっと違うと止めたベンは、ぐうの音も出ずに頭を下げる。

「ところで、その衣装室が気に入ったみたいだね?」

どんな理由であれ、エスターが消費を始めたというのは特別だった。

「人を送ってリールストリートに支店を出すつもりはないか聞いてみて」

「覚えていませんか? 4ヶ月ほど前、その衣装室から先に連絡がありました。リールストリートに支店を出したいと」

「それで?」

「殿下が拒否しました」

ドフィンは初耳だという表情で眉をひそめる。

彼の頭の中にはそのような記憶は最初からなかった。

「理由は何だっけ?」

「すでにあふれている衣装室をこれ以上増やす必要はないとおっしゃいました」

「ごほん」

ドフィンはソファーに身を沈め、物思いにふけった。

普段一度した決定は、なかなか変えることがないためだ。

しかし、ドフィンは結局、エスターのために手のひらを返すように簡単に決定を変えた。

「それでは覆す。すぐに謝る手紙を送って明日にでも入店しろと言って」

「・・・はい」

ますますエスターの件なら、水火もかけずに飛びかかるドフィンを見て、ベンが口をつぐんだ。•

「そして、もう一つお話したいことがあります」

隣で静かにしていたビクターは真剣な声で言った。

「何だ?」

「お嬢さんの護衛を私がずっと務めたいです」

白い眉毛がうごめく。

「なぜだろう?騎士団内で立場を固めたくなかったのか?」

「そうでした。でも、お嬢さんに仕えることも、私が得られる最高の栄誉だと思います」

ドフィンは何か魂胆があるかどうかを選り分けるためにビクターをじっと見つめる。

(まあ、あいつは新しく入団した騎士の中で上位圏の実力だから、エスターに悪いことはないが・・・)

それでも妙に気になるのは、エスターを初めて任せる時とは目つきが変わっていたためだ。

「まさか神殿に行ってくる間、二人の間に何かあったんじゃないよね?だよね?」

「絶対に違います」

「うちの娘に心を入れ替えたら」

白目がぎょろぎょろに輝いた。

ビクターは恐ろしい勢いで口の中がからからに乾く。

「死ぬ」

「肝に銘じます!」

「それでは、まず1年間、エスターの護衛を君に任せる」

「ありがとうございます、殿下」

「そして、エスターの服が破れた時、もし怪我でもしていたら、あなたは無事ではなかっただろう」

「・・・申し訳ありません。これからは服が破れることさえないように私のすべてをかけてお嬢さんを守ります」

「わかった」

やっと許可を得て執務室を抜け出したビクターの手は震えていた。

(剣が突き剌さる気分だった)

ビクターは出てくるやいなや、手首がきちんとついているかどうかを確認する。

ドフィンの目つきを正面から受け止めるのは、それほど難しいことだった。

直接経験してみると、ドフィンがなぜ殺人鬼と呼ばれたのか分かるような気がした。

噂で聞いていた以上の戦慄だった。

 



 

神殿で次の聖女予定者に選ばれて以来、ラビエンヌは嬉しい知らせを伝えるために聖域を訪れた。

あれほど望んでいた席に一歩近づいた。

もうセスフィアさえ死んだら、自分が聖女になる。

友逹でもいればいいんだけど、嬉しい知らせを伝える人がもうすぐ死ぬ前の婚約者だという事実が少し悲しかった。

どうせ家の中で決めてくれた婚約ではあったが、ノアはただの一度も自分を眺めてくれたことがない。

皆が褒め、すごいと思う自分を唯一無視した相手がノアだった。

「びっくりするだろう?そして残念がると思うよ。こんな私を逃したって」

ラビエンヌは澄ました顔をして独り言をつぶやく。

今は状況が変わった。

ノアは死ぬ日だけを待っていて、自分はやがて聖女になる。

「その孤高な目つきがいつまで続くか見てみよう」

ラピエンヌは目を荒々しく輝かせながらためらうことなく聖域に足を踏み入れた。

いつものように小屋のドアを開けたが、不思議を感じたのはこの時からだった。

居間ががらんと空いている。

人が住んでいた痕跡がすべて消されたまま、がらんとした。

涼しい空気で見ると時間がかなり経ったようだ。

「・・・どういうこと?」

ラビエンヌは唇を軽くたたいて部屋の中を探し始める。

しかし、何も発見できなかった。

ノアが消えた。

痕跡は一つも残っていなかった。

その事実に衝撃を受けたラビエンヌが元の場所に座り込んだ。

「まさか死んじゃったんじゃないよね?」

顔色が青ざめては首をくるくると振った。

いくら皇居から追い出されたとしても皇子は皇子。

そうだったとすれば、消息が伝わらなかったはずがない。

「誰かがこっそり連れて行ったのは・・・」

ラビエンヌは爪をかみしめながら懸命に頭を転がした。

意識もないノアを誰かが拉致したのではないかと心配になった。

もし何かあるだろうかという気持ちでリビングに向かう。

そして、今になって隅に置かれたテーブルが見えた。

入ってきた時は、目をつけなかった家具だった。

ラビエンヌが乾いた唾を飲み込み、慎重にサイドテーブルの引き出しを開ける。

その中には半分に折った白い紙が一枚入っていた。

「・・・」

ラビエンヌは目を見開いて急いで紙を取り出した。

ばっと広げると、見慣れた筆跡が見えた。

<私は私がいるべきところに行く。二度と来るな>

 



 

送る人、受け取る人。

誰の名前もないが、ノアが自分に送った手紙だということが一目で分かる。

ラビエンヌはたった1行にも満たない手紙をくしゃくしゃに折った。

「私に何も言わずに・・・!」

ラビエンヌが自分のことを祝うために持ってきた果物かごを床に投げつけた。

果物が四方に散らばったが、それでも気が進まず、捕まり次第むやみに壁に投げる。

「私が何か大きなものを望んだの?」

ただ苦労したという言葉、すごい、そうだと思ったという暖かい称賛の一言が聞きたかっただけ。

ノアは幼い時から自分を見守ってきた人だから。

あなたがいなくても私はやり遂げたと自慢したかった。

しかし、それがそんなに大きな欲だったのか。

こんな風にどこへ行くのか、何も言わずに消えてしまうなんて。

「覚えておけよ。必ず見つけ出すから」

ラビエンヌの目が白々と輝いた。

ノアに対する怒りで感情はひどく傷ついていた。

その一方でイライラして耐えられないのは、この渦中にもノアが心配になる自分だった。

大神官さえ諦めて生きる日があまり残っていないというのに、いったい聖域を離れてどこへ行くのか。

「本当にあなたのことが理解できない」

ラビエンヌは怒りを抑えながら感情を締めくくった。

再び馬車に戻ると、休んでいた御者が驚いて飛び起きる。

「もう帰られるのですか?入ってから10分も経ってないのに」

ラビエンヌは唇をゆがめ、低い声でつぶやいた。

「ノアがいなくなった」

「え?皇子様がいなくなるって?いったいどこへ・・・」

「知らない。だから探さないと」

ラビエンヌは馬車に乗り込み、ドアをバタンと閉める。

それを合図に馬車もガタガタと音を立てながら出発した。

「家に連絡してノアを探せと言って。どんな手を使ってでも必ず」

「わ、わかりました」

ラビエンヌは聖域が小さくなり、これ以上見えなくなるまで目を見開いて、窓の外を睨み続ける。

カーテンを強く開けたのはもう見えなくなってからだった。

まだ怒りで手がぶるぶる震えていた。

 



 

ビクターが期限つきですがエスターの専属騎士になりました!

ノアがいなくなったことに怒りを覚えるラビエンヌ。

二人が次に出会う場所はどこでしょうか?

大公家に転がり込んできた聖女様【50話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 今回は50話をまとめ...
【公爵邸の囚われ王女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...
【家族ごっこはもうやめます】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...
【乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」を紹介させていただきます。 ネタバ...
【できるメイド様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「できるメイド様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっておりま...
【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...
【あなたの主治医はもう辞めます!】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「あなたの主治医はもう辞めます!」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...