こんにちは、ちゃむです。
「夫の言うとおりに愛人を作った」を紹介させていただきます。
今回は41話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
41話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 遅すぎた自覚
「エドワード」
ルイーゼの目は赤く輝いていた。
彼女がテラスに入ると、カーテンを引き締めていたエドワードの手から力が抜ける。
「政治とは。王女様のおっしゃることは何ですか。それに今レイアードの声がここで
聞こえたようですが・・・」
「・・・全部聞きましたか?」
「これはどういうことですか?王女様がとうしてこちらのテラスから出たんですか?お二人が親しい間柄だということは聞いて知っていますが、なぜ会話で私の話が出たのですか?」
エドワードはじっとルイーゼを見つめる。
彼は初めて自分がしたことの重さを実感した。
『もし後にでもこの事実を知ったら、あの人はあなたたちの政治に翻弄された気分でしょう?とても傷つき、大公を憎むようになるかもしれません。体が怪我をしないからといって、気持ちがいいわけではないでしょう。体だけ丈夫な満身創痩になればそれが何の意味がありますか』
おそらく、今すべての内幕を説明するなら、ルイーゼはレイアードならともかく、エドワードだけは許すだろう。
彼が近いうちに首都に呼び寄せる血の嵐から彼女を守るために2人を引き離そうとしたと打ち明ければ、全部理解して受け入れるほどルイーゼは寛大な人だから。
しかし、すべての内幕を知った瞬間、彼女は汚い政争と続く戦いに巻き込まれるしかない。
エドワードはルイーゼの強さを信じていた。
彼女はこんなことで壊れるような人ではない。
自分のもとを去るのならともかく。
「ルイーゼさんが聞いた言葉が全部正しいです」
「・・・はい?」
「ダイアナ王女がエルドランに戻ると、伯爵がルイーゼ嬢と離婚しようとすることを知って、私が王女をここに招待しました」
「どういう意味ですか、エドワード」
「伯爵が皇帝派だという事実は知っているはずです。彼が目障りでフェンデルで片付けてしまおうと王女を呼びました」
「・・・」
「最後まで分からないようにしたかったのに、こんなことになってしまいました」
「嘘でしょう?」
「・・・」
「そんなはずが・・・」
ルイーゼの声が震える。
「そんなはずはありません。エドワード、あなたが私にそんなはずがないじゃないですか。それならこれが全部あなたが飾ったことだということですか?」
「こんな風に見つかるとは思わなかったのですが、残念ですね」
「私と距離を置くつもりというのは?』
「すべての事実を知ることになる場合に備えて適当に距離を置いた方がいいと判断しました。最初、出征に反対したのもそのような理由からでした。出征中にルイーゼ嬢のような
人を敵に置くことは遠慮したいので」
「・・・は」
ルイーゼが嘲笑する。
彼女は呆れた顔で唇を甘やかし、すぐに物思いにふけったように口を閉じた。
2人の間にしばらく不快な沈黙が続いた。
沈黙を破ったのは、依然として混乱した顔のルイーゼだった。
「今回の出征は一緒にするのが難しそうですね。そもそもエドワードもそれを望んでいたようですし」
「はい。最初に言ったとおり、他の人にベニーの仮面をかぶせて出発します」
「・・・ええ」
ルイーゼは逃げるようにテラスを出た。
一人残されたエドワードは、道に迷った人のようにしばらくその場に立ち尽くす。
レイアードは笑顔でダイアナに近づいた。
「もう私を信じますか?」
「そうですね。ああ、暑いですね」
ダイアナはあおぎながらテラスの手すりにもたれかかる。
エドワードと一緒にいたテラスから出るやいなや、ルイーゼに出くわした。
何気ない顔で笑って挨拶したので、彼らが言った話を聞くことはできなかったようだが、犯したことがあるので妙に不便だった。
よりによってあの人がそこにいたとは。
「では、私が飲み物を持ってきます」
「お願いします」
「ご希望のお飲み物はございますか?」
「何でも氷があるものことで」
「はい」
レイアードはいつもの顔でテラスから出てきた。
彼の歩き方がだんだん速くなり、やがて宴会場の外に続く。
人通りの少ない上の階に向かう廊下に至って、彼が足を止めて我慢していた息を吹き返した。
「ウッ・・・!」
吐き気で彼の目の周りが赤くなる。
幸いなことに、水薬以外に飲んだものがなくて何も出なかった。
吐き気をこらえることには慣れている。
それは彼にとって日常のようなことだったから。
心のない人への甘いささやきと濃密なスキンシップ。
彼はまた、彼の言葉と行動にもひどくうんざりしていた。
ただ、今日だけは誰よりも率直だったが、なぜこのように吐き気がするのか理解しにくかった。
「私がどうして、ううっ・・・吐き気を・・・」
まさか。
ふと頭の中をよぎる呆れた思いに、彼が口角をひねった。
そんなはずがないじゃないか。
レイヤードが半信半疑の顔で口を開く。
「ルイーゼ、私が間違っている」
吐き気が静まった。
彼は眉間にしわを寄せ、深呼吸をする。
そんなはずがない。
そうすることはできなかった。
絶対にそんなはずはなかった。
「実は私はあなたと離婚したくなかった」
吐き気がやんだ。
胃がむかむかする感覚は残っていたが、無理に吐き気を我慢しなければならないほどではなかった。
彼は震える声で再び話し出した。
「・・・愛している」
一対の青い目が衝撃に染まった。
レイアードはその場を流れ落ちるように座り込んだ。
「ルイーゼ、私はあなたを愛している」
薬効が終わったのだろうか。
でたらめを言っているのに、もはや吐き気が感じられなかった。
「はは。なんてことだ・・・」
彼はうつむいたまま顔を掃いた。
いつからだろうか。
彼女を初めて家に入れた時?
それとも最初のデート?
抱けることもできない身に身がついたはずはなかった。
『大丈夫ですか?』
『いいえ、大丈夫ではありません』
畏敬の念で彼を凝覗していた紫色の目にあっという間に涙がいっぱいになる。
・・・もしかしたらあの時だったかもしれない。
すべての事の始まり。
面白くもない演劇の序幕であり、ペリルス近くの些細な村で起きた偶然。
顔を覆った手が細く震えた。
噴き出した失笑に揺れる屑がすすり泣く人の後ろ姿のように重かった。
ルイーゼは出征に参加しないのでしょうか?
自分の気持ちに気づいたレイアード。
ここからのエドワードとレイアードの行動に注目ですね!